吉野家の牛丼や本格中華の缶詰まで! 【防災】進化する“おいしい備蓄食料”

ライフスタイル
2024.09.14
改めて知りたい防災のこと。防災収納インストラクターの松永りえさんが、anan総研メンバー2人の質問に答えます! ここでは、震災を想定して備えておきたい“食料”について解説!

自分の好きな食べ物や日常の延長でストックを。

防災

松永りえさん 防災収納インストラクター。整理収納コンサルタント、防災共育管理士、防災士。著書『もしもに役立つ、いつものモノ選び 防災グッズは備えず使う!』(エムディエヌコーポレーション)ほか。

深沢あゆこさん anan総研No.193。都内でパートナーと二人暮らし。お母さま譲りの防災意識の高さで、飲料水や食料をザックリ2人分備蓄。

新谷かの子さん anan総研No.345。1年ほど前から一人暮らし。徒歩で帰れる実家に備蓄がある! という安心感から一人暮らしの家で備蓄はナシ。

松永:備蓄の優先順位は飲料水が一番で、次に必要なのが食料です。

深沢:命を守るためと考えると、納得です。

松永:備蓄用の食料というと、どんなイメージがありますか?

新谷:やっぱり乾パンとか、長期保存できるものですかね?

松永:はい。数か月など長期保存できる食料が重宝します。ただ、乾パンのようなザ・非常食だと、自分が食べたいものとは限らないので、賞味期限が近づいて消費しなければいけなくなった時に、テンションが上がらないのでは。

深沢:わかります。私も以前はおいしい非常食みたいなものをいろいろ買ってストックしていましたが、テンションが上がらないまま賞味期限を切らしてしまい…。今は常温でも食べられるインスタントおでんを4袋常備しているのと、ナッツとかドライフルーツとか普段でも食べられて日持ちするものをローリングストックしています。

松永:いいですね! ドライフルーツは栄養価が高く、非常時の食料として優秀です。私もいわゆる非常食を買うというより、例えば、お米や乾麺、グラノーラなど普段から好んで食べていて、2~3か月、日持ちするものをローリングストックすることをおすすめしています。それを何日分、準備しておくといいと思いますか?

深沢:私は都内に住んでいるので、救援物資が届くのにそんなに日数がかからないだろうと思って1日分を目安にストックしていましたが、都心のほうが届きにくい可能性も…?

松永:そうなんです。私が2016年の熊本地震で被災した時も東京など大きな都市から救援物資が届いたので、そこが被災すると、どうなってしまうのか…。それに農作物を育てているような地域なら、自給自足でなんとか凌ぐこともできますが、都市部だと物資に頼るしかない。食料の奪い合いが起こるかもしれません。

新谷:えー!! そこまで想像できていなかったからそもそも備えていなかったということもありますが、かなり衝撃です。

栄養バランスを考えて備蓄できるのが理想的。

松永:食料の備蓄量は、都市部に限らず、どこに住んでいても同様に、1日3食を7日分、計21食分は備えておいてほしいですね。

新谷:普段食べているものの延長で備蓄ができると知ったので、私も取り入れてみたいと思います。

松永:あとポイントとしては、栄養バランスを考慮すること。非常時は炭水化物に栄養が偏りがちです。もちろん、ご飯やパンなど主食も大切ですが、それを軸に缶詰の肉や魚でタンパク質を、お湯を注ぐだけのスープやお味噌汁で野菜など食物繊維を補うようにしてください。

深沢:ご飯は、炊かなくてもお湯や水を注げば食べられるアルファ米もありますよね。

松永:最近はお湯も水も必要なく、調理が一切不要の長期保存おにぎりも販売されています。パンも5年保存できて、おいしさそのままなど、ますます進化しています。

1人あたりの備蓄量

1日3食×7日分=21食分
21食分といっても食べる量は人それぞれ。自分が1食にどれくらい食べるのかを把握して、食料を備えよう。火や水を使わない食料だけでなく、カセットこんろなどで温めて食べるものも準備して。

備蓄するもの

・主食(ご飯、パン、乾麺など)
・タンパク質(肉や魚の缶詰)
・食物繊維(フリーズドライスープなど)
日頃から食べているものの中でも日持ちするもの。しかも、栄養バランスに配慮しつつ備えると◎。主食の乾麺はパスタや素麺、ラーメンなど。必要な調味料も忘れずに。

備えておきたいおすすめアイテム

もっちりつや炊きおにぎり

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お湯、水、温め不要! 長期保存おにぎりの進化形。
調理の必要は一切ナシ。開けたらすぐに食べられて、しかも5年保存OK。北海道産米100%で、おいしさにもこだわりあり。フィルム付きで手が汚れず、おかずが置ける紙皿付きという配慮も嬉しい。五目、うめしそ、こんぶの3種類。¥453 12月頃出荷予定(LA・PITA https://lapita.co.jp/company/

食べるスープ オクラ入りねばねば野菜のスープ

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野菜から食物繊維やビタミン、ミネラルを摂取。
フリーズドライの素材に、お湯を注ぐだけ。食物繊維豊富なオクラのほかに、ビタミンやミネラルたっぷりのモロヘイヤ入り。生姜や柚子の味わいで、体も心も温まる。「食べるスープ」シリーズは、「5種野菜のミネストローネ」など全9種類。1パック4食入¥420(無印良品 銀座 TEL:03・3538・1311)

尾西のひだまりパン プレーン

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ふっくら&しっとり。シンプルな味で食べ飽きない。
良質な長期保存食のメーカーとして知られる尾西食品の、5年保存が可能なミルク風味のパン。パッケージを開けると、ふっくら&しっとりしたパンが味わえる。プレーンのほか、チョコとメープルもあり。オープン価格(尾西食品お客様相談室専用ダイヤル TEL:03・5427・6677)

シャンウェイ×IZAMESHI 中華惣菜缶詰

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中華の名店『シャンウェイ』とのコラボ缶詰が登場!
『家庭料理・鉄板中華シャンウェイ』と、長期保存食『IZAMESHI』がコラボ。8種類の缶詰があるなか、注目なのは、動物性タンパク質が摂れるラインナップ。災害時に本格中華の缶詰で、栄養価も気持ちもアップ。豚肉と水クワイの甘酢和え¥518(杉田エース TEL:0120・560・521)

上・吉野家 缶飯牛丼6缶セット【非常用保存食】
下・吉野家 缶飯焼塩さば丼6缶セット【非常用保存食】

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“吉牛”が1缶に! ローリングストックが進む…。
吉野家の牛丼が、ビタミン豊富な玄米「金のいぶき」とのセットで缶詰に。焼塩さば丼もあり、肉と魚でバランスよくタンパク質を摂取。製造後3年の賞味期限を待たずにすぐ食べたくなりそう。缶飯牛丼6缶セット¥4,860 缶飯焼塩さば丼6缶セット¥4,590(吉野家公式通販ショップ TEL:0120・448・999)

※『anan』2024年9月18日号より。イラスト・福田玲子 取材、文・保手濱奈美

(by anan編集部)

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