1.記憶やトラウマに縛られないことからスタート。
第一印象で誰かに苦手意識を持つ場合、実は過去の記憶やトラウマが影響しているのだそう。
「相手をよく知らないのに、経験やトラウマから、相手にバリアを張ってしまうことは誰にでもあります。でも、話してみると実は相性が良かったということも。苦手と感じた人こそ、その人と向き合って本質を知ることが大切。先入観で相性を決めないようにしましょう」(転職支援「morich」代表・森本千賀子さん)
また、脳科学的な相性の良さは、脳が自分らしく働いている状態。
「脳の働きが阻害されず、むしろ高まると相性がいいといえます。ただし、相性の良し悪しは、第一印象だけでは判断できません。だから、ある程度の時間を共に過ごすことが重要。ふたりで共有した記憶の評価が互いにいいと、相性がいい相手です」(医師、医学博士・加藤俊徳さん)
2.「鏡」「双子」「野心」3つのイメージを手がかりに。
「人間は、一生をかけて自己愛を満たしてくれる誰かを探している」と話す心理学者、臨床心理士・植木理恵さん。その自己愛は、3つに分類できるそう。
「精神科医のハインツ・コフートが提唱しているのですが、私たちは3つの自己愛を満たしてくれる人を無意識の中で探しています。まず1つ目が、“鏡”。調子の良し悪しをいつも気づいてくれ、鏡のように自分の今の状態を言葉にしてくれる人です。2つ目の“双子”は、文字通り、辛さや楽しさをまるで自分のことのように共感してくれる人。3つ目の“野心”は、こんなふうになりたいと思わせてくれる理想の人のこと。ただし、3つ全てを満たす人はほぼいません。どれかひとつでも当てはまれば、それはあなたと相性がいい相手だということ。まずは周りにいないか探してみて」
3.目的やシーンに応じて、それぞれのバディがいる。
バディは決してひとりだけとは限らない。仕事、友情など、シーンで変化するのは当たり前。
「相性には、2つのタイプがあります。性格や趣味が似ていて、一緒にいるだけで心地いいなら、一時的なプロジェクトなど“短期的な相性”がいいタイプ。逆に性格や価値観が異なり、いつも得るものがあるふたりなら、昔からの友情関係などの“長期的な相性”がいい傾向に。2つのタイプの友人がいると、どんなときでも助けられますよ」(植木さん)
「相性は仕事や立場、目的によっても変わります。もしうまくいかなくても、それは仕方のないこと。そこで、自己否定をしないことが大切です。また、相手に踏み込みすぎると、かえって相性が悪くなることも。目的に応じて適度な距離を保ちましょう」(加藤さん)
4.互いの息が合ってくれば、自分も相手も輝きだす。
相性は、「訓練すれば好転するし、育てられる」と加藤さん。
「まず相性を壊す要因である、嘘や不誠実さを排除することが大前提。そして自分はもちろん、相手をきちんと理解することが重要です。趣味や好物など相手を理解する糸口を見出すと、自分の脳が働きやすくなりますよ」(加藤さん)
「ビジネスでは、One on Oneの対話を通じての関係構築がより重要に。必要なのは、役職や年齢ではなく、お互いの人間性をベースとした信頼関係です。単なる機能として扱わず、パートナーとして尊重することが大切です。互いの得意不得意をうまく活かせるバディが見つかると、仕事の成果が2倍や3倍にも変化しますよ」(森本さん)
あなたも最高のバディを見つけて、新しい扉を開きましょう!
森本千賀子さん 転職支援などを行っている「morich」代表。最新著書『トップコンサルタントが教える 無敵の転職』(新星出版社)が9/13(金)発売予定。
植木理恵さん 心理学者、臨床心理士。バラエティ番組『ホンマでっか!? TV』レギュラー。著書『賢い子になる子育ての心理学』(ダイヤモンド社)など多数。
加藤俊徳さん 医師、医学博士。脳画像で性格や相性診断などをする「脳の学校」代表。著書『片づけ脳- 部屋も頭もスッキリする!』(自由国民社)など。
※『anan』2019年9月4日号より。イラスト・深川 優 取材、文・野村紀沙枝
(by anan編集部)
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