一般的マナーに加え「式」という非日常であることから、さまざまなしきたりも存在する冠婚葬祭。
「最近のカジュアルなレストランウェディングでも、参列する方の中に年配の親族の方などがいらっしゃる場合、マナーが求められます。ひと通りのマナーを知っておけば、必要に応じて崩す余裕も生まれます」(魅せる人コンシェルジュ・内山雅世さん)
最近の冠婚葬祭のマナーには、時代による変化があるのも事実。女性が一番気になるのは、結婚式におけるファッション。
「ネットで結婚式の会場も見られます。ドレスコードも記載されているので、最低限のマナーを踏まえ、雰囲気に合う服を選んでは」(「ノバレーゼ」エグゼクティブプランナー・茂木みよ子さん)
また、最もマナーやしきたり、風習が気になる葬儀の場では。
「最近のお葬式では、故人様らしさを大切にし、宗教色をなくして明るく送りたいと、ドレスコードを変えるご遺族もいらっしゃいます」(日比谷花壇 フューネラルプロデューサー・金澤和央さん)
とはいえ、大切な人を弔う場。ベーシックなマナーを知っていればどんなシーンでも迷わない。
結婚式に出席する時のマナー
ハッピーな気持ちが先走り、マナー違反をしがちな結婚式。個性ばかりが先走ってNG衣装を身につけていませんか? いま一度、自分自身を振り返って。
Q1. ご祝儀の相場は?
A. 3万円が現在の平均的相場。
「職場関係の上司、部下、同僚、また親族のいとこ、友人など、すべて相場はほぼ3万円。夫婦で出席する場合は5万円、もしくは7万円。これらはあくまで目安で、相手との関係や気持ちで変化します。金額は2つに割れる偶数や苦を連想する9は避けて。末広がりを意味する8は例外的に良しとされています」(内山さん)
Q2. うっかり遅刻! どうしたらいい?
A. 途中入場のタイミングは係に従う。
「遅れるとわかった時点で会場に連絡を。式の準備に忙しい新郎新婦へではなく、式を行う会場に連絡し『~家の式に参加の○○です』と到着予定時間を伝えます。式や披露宴に途中から入る場合、自己判断せず、係の人にタイミングを聞いて。ご祝儀はお開きのあと、お詫びとお祝いの言葉を添え、ご両親に手渡して」(内山さん)
Q3. 会費制のお式。お金は封筒に入れるべき?
A. 集まる顔ぶれで、その都度判断を。
「新郎新婦のご親族が集まるなら、マナーとして新札を白い封筒に入れ、墨にこだわらず表に名前を書いておきたいもの」(内山さん)。会社の同僚だけが集まるなど、カジュアルな会費制の式だった場合は「受付の作業を簡略化する意味でも、お財布からそのままお札を渡しても問題ないと思います。その場合も新札を」(茂木さん)。
Q4. お式に出席するけれど、少人数でも祝いたい。飲食代やお祝いは?
A. 相手への負担にならない金額で。
「友達へのご祝儀の相場が3万円。その内訳は料理や引き出物が2万、お祝い金が1万といわれています。ご祝儀+お祝いを考えるなら、相手の負担にならないよう3000~5000円くらいで考えて」(内山さん)。「2次会にも参加するのなら、会費+お祝いでは相手に負担。会費にはお祝い金も含まれています」(茂木さん)
Q5. 14時からの結婚式は昼の装い? 夜の装い?
A. 開始が18時までなら昼の装いで!
「基本的に18時までの式や披露宴は、昼のお式です。つまり露出度は控えめに。肩が隠れる袖丈で、アクセサリーはキラキラしたものはNG。仕方がないといえば仕方がないのですが、お色直しのドレスの色とかぶってしまう衣装のご友人を見かけます。より慎重に対処するなら、カラードレスの色を聞いておくのも手です」(茂木さん)
Q6. レストランウェディングはどの程度の服装?
A. 列席者や式の形態に合わせて考えて。
「レストランウェディングとはいっても、人前式を行い、年配の親族が列席する場合は、マナーに則った服装が必要です」(内山さん)。「ネットで会場を見ることも可能なので、雰囲気に合った服を。結婚式用のスペースなら、ドレスコードが書いてあることもあります」(茂木さん)。いずれの場合でも、親族に不快感を与える服は避けよう。
Q7. 写真のマナーは?
A. 教会や神社の独自ルールもチェック。
「教会式でバージンロードに踏み込んで写真を撮っている、マナー違反の方がいました。神社や教会には独自のルールがあることが多いので、事前に確認を」(茂木さん)。また最近の披露宴は、列席者が自由に動ける分、節度が大事。「新郎新婦が各テーブルを回り、列席者と写真を撮るのが恒例。そんな時も羽目を外さずに」(茂木さん)
Q8. 会費制の2次会でのお祝いの相場は?
A. 過剰なお祝いは負担になるので注意。
「すでに式と披露宴でお祝儀を渡している場合は、会費のみで十分だと思います」(内山さん)。式と披露宴に出席せず、2次会でお祝いを渡したい時は、「2次会を開く場合、新郎新婦はたいていギフトを用意しているはず。過剰なお祝いはかえって気を使わせるので、会費がすべてと考えて、お祝いは不要です」(茂木さん)。
内山雅世さん 100年以上続く老舗呉服店に生まれ、マナーを大切にする環境で育つ。マナーの指南やカルチャー講座での講師も務める。http://primeforce.jp
茂木みよ子さん 「ノバレーゼ」エグゼクティブプランナー。東日本地区を飛び回り、各地のウェディングプランナーの教育を行い、式や披露宴のプランニングも行う。
金澤和央さん 日比谷花壇 フューネラルプロデューサー。日比谷花壇では、葬儀の運営からアフターサポートまで、心強いサポートを行う。http://www.hibiya-lsp.com
※『anan』2018年4月18日号より。イラスト・原田桃子 文・今井 恵
(by anan編集部)
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