
佐伯ポインティさん 写真・大森めぐみ(@meg_omori)
日本初の完全会員制「猥談バー」(現在は閉店)を開き、YouTubeチャンネル「佐伯ポインティのwaidanTV」では、視聴者から集めた多様な性愛の話に明るく軽やかにリアクションする“猥談の人”として、人気と知名度を誇る佐伯ポインティさん。
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猥談は信頼関係で成り立つ特別なコミュニケーション
「猥談の面白さは、話し手の意外な一面がのぞけるところ。まじめそうな人がぶっ飛んだ話をしたり、意外な性癖を持ってたり。人には人の性事情があると知ることで、他人を尊重できたり、安心できたりもする。何より、くだらない話を一緒に笑い合うと、ぐっと距離が縮まります」
とはいえ、一歩間違えると、誰かを傷つけたり、嫌な思いをさせてしまう可能性もある。
「大前提として、その場にいる人たち全員と、“猥談をしたい/聞きたい”という合意が取れていること。怪談話と同じで、猥談が苦手な人もいます。安心して話せるメンバーかどうかの見極めは大事。あと、猥談は仲良くなるための手段ではなく、すでに信頼関係があるからこそ成立する、特別なコミュニケーションです」
今回はポインティさんに猥談を嗜むための作法も教わった。見た目や肩書を超えた話ができます!
これがポインティ流! 猥談を嗜むための心得3選
心得1、「安心と信頼」の関係性を築くべし!
猥談は「仲良くなるための手段」ではありません。信頼関係があって成り立つ、高度なコミュニケーションです。だからこそ、初対面や関係が浅い人とは無理にしないのが基本。「この人なら話せる」「この人なら笑って受け止めてくれる」と思える関係性が築かれてこそ、楽しめるものと心得て。逆を言えば、猥談できるかどうかは安心と信頼のバロメーターでもある。そして、「この人がこんな話を?」という驚きや、「わかる!」と共感できることで、人間関係の垣根が低くなる。社会的でない話だからこそ、見た目や肩書にとらわれず、語れるのだ。
心得2、まずは「話していい?」の合意から
話す側も聞く側もある程度の準備が必要なのが猥談。その上で大切なのは、合意形成です。たとえ話し手がノリノリでも、聞きたくない人がその場にいたら、たちまち空気は悪くなります。その場にいる人全員がどんなテンションか、聞き手の中に苦手そうな人はいないか、観察と確認を忘れずに。雑談の延長であっても、「ちょっとホットな夜の話があるんだけど、話してもいい?」などと声をかけるようにしましょう。そうすることで、一方通行の猥談を避けることもできます。軽やかに楽しんでいるように見えるけれど、きちんとした配慮が不可欠なのです。
心得3、聞き手の大胆さと繊細さ。その両立が鍵
猥談は、ラフに笑える空気感が魅力ですが、ただ自由に下ネタをぶちまけていいわけではありません。重要なのは、話し手の「どこまで話したいか」「どこまで聞いてほしいか」を察すること。話し手が表現を濁していたら、そこは無理に深掘りしないように。ただ、時にはその先を聞いてほしいこともある。相手の表情、言葉の選び方から感じ取り、「もっと具体的に聞いてもいい?」などワンクッションを。聞く側の姿勢次第で、猥談は“自慢話”にも“つまらない話”にもなる。大胆さと繊細さを行き来できるセンスこそが、猥談を豊かにするコツです。
“猥談”をご覧あれ!
過去、Instagramでお題に合わせて集まったエピソードや、猥談バーでのお話の中から傑作猥談をanan読者に向けてセレクトし、ご紹介します!
【猥談1】バレンタインの時期にみんなやると思うんですけど、湯煎したチョコをそのまま相手にかけると冷えてパリパリになっちゃうので、生クリームを混ぜるといいですよ。(猥談バーより)
佐伯ポインティさん
【猥談2】あれが気持ちよかったとか、これされていやじゃなかった? とか詳細に聞いてくれる。復習命。(お題「致した後の彼氏の神対応8選」より)
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【猥談3】ゴムの裏にしたい致し内容を書いて、くじ引きみたいにするとぶち上がるからおすすめ。(お題「マンネリ解消プレイ9選」より)
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佐伯ポインティさん
Profile

佐伯ポインティ
2017年より猥談系YouTuberとして活動。Podcast『佐伯ポインティの生き放題ラジオ!』も人気。『[日めくり]毎日ポインティ』(小社刊)発売中。
anan2458号(2025年8月6日発売)より