8月5日から17日まで、サウジアラビアのジッダでバスケットボールの男子アジアカップが開催される。


バスケ日本代表が若手中心のチームでアジア制覇に挑む

バスケ男子日本代表は2023年のワールドカップで躍進を果たしたが、今回は八村塁や渡邊雄太、富樫勇樹、比江島慎とこれまでチームを支えてきたベテランが休養を取って代表活動に参加しておらず、若手中心のチームでアジアの頂点を目指す。

メンバーは大きく入れ替わってもヘッドコーチのトム・ホーバスが目指すバスケに変化はない。選手が良い間隔を保ってコートを広く使い、スピードと3Pシュートで勝負する“ペース&スペース”のバスケをこのメンバーでも遂行する。

攻守のカギとなるのは帰化選手のセンター、ジョシュ・ホーキンソンだ。ホーバス体制を通じて重用されているホーキンソンは、高さとスピードを兼ね備え、なおかつ献身的にインサイドを支える大黒柱。21歳のジェイコブス晶や20歳の川島悠翔は、ホーキンソンの安定感がある分、攻守に積極的なプレーが求められ、出場時間が長引きがちなホーキンソンにベンチで休む余裕を与えるような働きまでできれば理想的だ。

富樫が休養、河村勇輝がNBA挑戦中のポイントガードで先発を任されるのはテーブス海。“ペース&スペース”の展開に持ち込めるかは司令塔次第で、富樫や河村に比べると得点は少なくても粘り強いボールキープからチャンスを作り出すテーブスが試合を支配できるかに注目だ。

代表経験の少ない若手が多いことで、大会前のテストマッチではチームとして噛み合わない部分も目立つが、若いだけに伸びしろも大きい。その意味ではテーブスにはコート上のプレーにとどまらずリーダーシップを発揮し、“戦える集団”を作る役割も期待したい。

グループリーグではシリア、イラン、グアムと対戦。グループ1位になれば決勝トーナメント前に日程に余裕ができる。前回大会ではグループ最終戦でイランに敗れて2位に甘んじ、準々決勝でオーストラリアに敗れてアジアのベスト8に終わっている。世界での躍進を目指す以上、アジアではタイトルが欲しいところ。今回はイランを撃破し、その勢いで頂点まで駆け上がってもらいたい。

ジョシュ・ホーキンソン(サンロッカーズ渋谷)
トム・ホーバスのバスケを誰よりも理解し、体現する日本代表の大黒柱。攻守にフル回転が求められる。

ジェイコブス 晶(フォーダム大学)
昨年夏のパリ五輪にはチーム最年少で参加した。高さを生かしてチームを支えるとともに3Pシュートにも期待。

西田優大(シーホース三河)
周囲との連携からも個人技からも3Pシュートを放つことができ、守備にもプレーメイクにも強みを見せる万能シューター。

テーブス 海(アルバルク東京)
富樫や河村が活躍してきた日本代表では出場機会が限られたが、Bリーグでの実績は十分。代表でもブレイクすべき時だ。

Information

FIBA男子 アジアカップ2025

開催期間:8/5(火)~17(日)

開催地:サウジアラビア・ジッダ

地上波は日本テレビ系、テレビ朝日系、ネットはTVer、ABEMAで生中継予定。

〈日本戦スケジュール〉

8/6(水) vs シリア

8/8(金) vs イラン

8/10(日) vs グアム

写真・アフロスポーツ 文・鈴木制作所

anan 2457号(2025年7月30日発売)より

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