
左から、瀬戸かずやさん、七海ひろきさん、彩凪 翔さん
「禺伝 矛盾源氏物語」に出演する、七海ひろきさん、彩凪翔さん、瀬戸かずやさんの鼎談をお届けします。
「刀剣乱舞ONLINE」を原案に、末満健一さんが脚本・演出を手がける舞台『刀剣乱舞』(刀ステ)。2016年にスタートし、いまなお衰えぬ人気シリーズに、元宝塚歌劇団男役スターたちが出演し話題を呼んだのが2023年のこと。「禺伝 矛盾源氏物語」と題した舞台は、現実が『源氏物語』の創作の世界に侵食されていく事案が起こり、刀剣男士が平安時代で奮闘するストーリー。このたび再演が決定。歌仙兼定役の七海ひろきさん、大倶利伽羅役の彩凪翔さん、そして光源氏役の瀬戸かずやさんに、前回の思い出や作品の魅力について伺った。

左から、彩凪 翔さん、七海ひろきさん、瀬戸かずやさん
── 宝塚OGの方々が刀剣男士を演じるということで大きな話題を呼んだ公演の再演となります。まずは前回公演の感想や思い出などを伺えたらと思います。
瀬戸 私は緊張と、何かわからない恐怖と闘っていた気がします。大丈夫だろうかという。
彩凪 いろんな意味で、新たな試みでしたからね。
瀬戸 でも、それぞれやるべきことが山ほどあって、とにかくひたすらそこに向かっていた感じで。
七海 ずっと殺陣をやってたよね。
彩凪 夢に出てきましたから。
瀬戸 私も夢見ました。刀ステの別作品で歌仙兼定役をやられている和田琢磨さんがご登場して。
七海 私じゃないんだ(笑)。
瀬戸 (笑)。一度もお会いしたことがないのに、おこがましく。
彩凪 宝塚OGのみなさんとのお芝居では、同じ畑で育ったんだなって感覚がありました。ステージ上での位置取りとか、誰も何も言わなくても、いい感じのところに誰かがサッと入ってくれたり。
瀬戸 大人数芝居のときね。
彩凪 根っこにあるものが同じなんだなって思って。
七海 あと、セットの階段が大変だった。段数も多くて。
瀬戸 下りてくる刀剣男士のみなさんは素敵でしたよ。ただ、前に出て全員が並ぶとき、横のラインを決めてたのに、絶対に誰かが前に出ちゃってたよね。
七海 たぶん私か麻央(侑希/まお・ゆうき)だね。つい急いてしまって(笑)。
── 元タカラジェンヌさんたちの中では、どなたがリーダーシップをとられるんですか? やっぱり先輩の七海さんが?
七海 (汐月/しおつき)しゅうちゃんがすごいしっかりしているから。私も、やろうという気はあるんですよ。気はあるんですけれど…私があたふたしている間にしゅうちゃんが、「じゃあ立ち位置はここにしましょう」って決めてくれて。振りの角度も「ここで揃えましょう」とかやってくれて。「いいですかね、カイさん(七海さんの愛称)」って一応聞いてくれるから「ありがとう」って返してました。私は、初日にみんなで「エイエイオー!」しようかとか、みんなで写真撮りたいなっていうときに声をかける役割でした(笑)。
瀬戸 すごく覚えているのは、事前にヘアメイクと衣裳をすごくたくさんの人が細かいところまでチェックしていたこと。それを見て、それだけのコンテンツをやらせていただいているんだなという責任みたいなものを感じました。
七海 本当にそうだよね。
瀬戸 私、これまで出た舞台でこの作品が一番大変だった。
彩凪 確かに、終盤の殺陣はすごい消費量でしたよね。
瀬戸 そこに至るまでの過程も含めて大変で…。
七海 それで合点がいったのが、あきら(瀬戸さんの愛称)の最後の場面のオーラというか、出している華がすごかったから、一番大変だったと聞いて納得した。
瀬戸 ここまでみなさんが積み上げてきたものがあったから、それを壊しちゃいけないというプレッシャーがすごくて。
彩凪 人気コンテンツならではの独特の緊張感はありましたよね。でも、楽しかったです。出演していたタカラジェンヌって、それぞれいた組も違うし学年もバラバラで、辞めてから初めてご一緒する方が多かったから、最初はドキドキしていたんですよ。でも学年が近かったから共通の話題も多くて、お話しできて楽しかったです。
瀬戸 翔ちゃん、関西弁がふいに出るよね。普段は標準語で対応してくれていたから、唐突に出る関西弁にドキッとさせられてた。
彩凪 私は瀬戸さんの笑い声を聞いていると元気になるんです。
七海 わかる! スカッとしているの。翔ちゃんとは退団してから何度か共演しているんだけど、刀ステのとき一緒の楽屋だったんだよね。翔ちゃんは開演前の楽屋での過ごし方にルーティンがある人で、私もわりとそうだから、なんか落ち着いていたなって。
彩凪 穏やかな楽屋でしたよね。
七海 あきらとも退団後に初めて共演したんだけど、すごく懐が深い。それまで颯爽とした人のイメージだったんだけど、翔ちゃんとは違う穏やかさがあるし、「ここどうする?」ってなったときに、新たな切り口を持ってきてくれることも多くて、そこがすごくカッコいいなと思ってた。
彩凪 カイさんは癒し系ですよね。そして優しい。私は楽屋で結構いろんな相談にのっていただいていたし、使って良かったものをオススメしてくださったりもして。私がカイさんの持っていたプロテインに「それいいですね」って食いついたら、翌日、私のぶんも持ってきてくださったんです。連絡とかもすごくマメですし。
七海 マメなのか。
瀬戸 カンパニーの人と人を繋ぐ神様みたいですよね。いろんな人に声をかけるし、連絡もマメだし。すごいなと思う半面、お互いのユルいところが似ていたのが、ちょっと嬉しい発見でした。
── 今回の再演にあたって、それぞれの課題もお願いします。
七海 まずは殺陣です。そこは永遠の課題かな。初演から、より磨き上げられたものをお見せしたいと思っています。ただ、新しいメンバーも入るので、再演というより、今回は今回で新たな気持ちで取り組んでいきたいです。
彩凪 私もやっぱり殺陣のスキルアップですね。初演よりレベルを上げていきたいなと。
瀬戸 再演ではありますが、キャストが変われば作品も変わるので、私にとっては再演という名の新作みたいな気持ちなんです。
彩凪 光源氏さんはとくに、周りの女性陣がみんな変わるから。
瀬戸 そうなの。だからまたそれぞれのみなさんと向き合って、新しく作っていけたらいいなと。
── 今号は旅特集ですが、3人で旅に行くならどこに行きます?
彩凪 大自然で!
七海 確かに。みんなのんびりなタイプだから、自然豊かなところでゆっくりするのがいいかも。
瀬戸 近くのお店は、私がGoogle先生で調べておきます。
Profile
七海ひろき
ななみ・ひろき 1月16日生まれ、茨城県出身。宝塚歌劇団宙組・星組で男役として活躍し、2019年に退団。現在は俳優、歌手、声優など多方面で活動。2月4日にLive Blu-ray『蒼井翔太×七海ひろき DRAMATIC LIVE“METEORA”』発売。現在、アニメ『グノーシア』が放送中。9月上演の音楽劇『39歳』の出演も控える。
彩凪翔
あやなぎ・しょう 6月2日生まれ、大阪府出身。宝塚歌劇団雪組で男役として活躍し、2021年に退団。退団後は舞台のほか映像でも活躍。昨年、出演した映画『男神』でクロアチア日本映画祭主演女優賞を受賞。その他の主な出演作に、映画『君の忘れ方』、ミュージカル『憂国のモリアーティ』シリーズなど。
瀬戸かずや
せと・かずや 12月17日生まれ、東京都出身。宝塚歌劇団花組で男役として活躍し、2021年に退団。退団後は舞台のほか映像でも活躍。主な出演作に、ドラマ『彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる』シリーズ、舞台『マリオネットホテル』『デスティニー -アドラメレクの鏡-』『M FESTIVAL』など。
information
舞台『刀剣乱舞』 禺伝(ぐでん) 矛盾源氏物語(むじゅんげんじものがたり)~再演~
東京・2月3日(火)~15日(日)日本青年館ホール 大阪・2月20日(金)~23日(月)オリックス劇場 福岡・3月6日(金)~8日(日)福岡サンパレス ホテル&ホール 原案/「刀剣乱舞ONLINE」より(DMM GAMES/NITRO PLUS) 脚本・演出/末満健一 出演/七海ひろき、彩凪翔、綾凰華、麻央侑希、澄輝さやと、汐月しゅう、瀬戸かずやほか https://stage-toukenranbu.jp/
彩凪さん・パンツ ¥38,500 シューズ ¥72,600(共にラッド ミュージシャン/ラッド ミュージシャン 原宿) ネックレス ¥67,100 リング ¥48,900 ブレスレット ¥43,100(以上トムウッド/トムウッド 青山店 TEL. 03-6447-5528) その他はスタイリスト私物
瀬戸さん・パンツ¥30,800(ラッド ミュージシャン/ラッド ミュージシャン 原宿) イヤーカフ¥17,600 リング(3本セット)¥41,800 ブレスレット¥71,500(以上ブランイリス/ブランイリス トーキョー) その他はスタイリスト私物
写真・樽木優美子 スタイリスト・藤長祥平 ヘア&メイク・塩田勝樹(Sui/七海さん) 岸本すみれ(彩凪さん) 田中沙季(瀬戸さん) 構成、取材、文・望月リサ
anan 2480号(2026年1月21日発売)より




















