――2月5日にリリースされるFANTASTICSのミニアルバム『Dimensional Bridge』のどんなところに注目してほしいですか?
中島颯太さん(以下、中島):「TOP OF THE GAME」という曲は、全部出し切る感じの曲で、細かい音の取り方やメロディラインも新鮮で、ライブでも盛り上がる曲だと思います。
八木勇征さん(以下、八木):主演映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』の主題歌とエンディングテーマの2曲がバラードで、映画の内容に寄り添った歌詞だけど、シンプルに曲だけを聴いてもダイレクトに染みる曲です。ボーカルとしても挑戦があったので聴いてほしいですね。
――レコーディングのときはふたりでこうしようと話し合ったりするんでしょうか?
中島:ブース内で、語尾の切り方をどうしようって話し合ったり、事前に「明日は気合入れていきましょう」って連絡を取り合ったりします。
八木:僕たちはボーカル2人でがっつり歌うグループだし、年々、いい意味で難しいことに挑戦するような曲も増えているので、レコーディングの前から、「颯太はこのパートどんな感じで来るんだろう」って楽しみなんです。
――ふたりの関係性は以前と今とでは変化しましたか?
中島:いい意味で変わらないですね。でも、ライブのMCや、曲の煽りを入れるときもお互いに呼吸がわかってきて、「ここは勇征くんが行くから、次に僕だな」とか、打ち合わせなしでもタイミングがわかるようになりました。
八木:ライブ中に目を合わせることも増えたよね。
中島:勇征くんが移動するタイミングを忘れることが多いので、僕の目を見て動くことも多いです。
八木:それはあるね(笑)。
――お互いの絆が深まった思い出はありますか?
中島:デビュー前に「夢者修行」といって、全国のショッピングモールでステージに立っていた期間があったんですけど、ボーカル2人は経験が少ない中、マイクを持って引っ張っていかないといけなかったんです。そのときにふたりの関係性は深まりました。
八木:やっぱりマイクを持ってるふたりだからこそ、同じ気持ちを共有できたし、その期間を過ごしたからこそ絆が深まりました。
中島:今でもふたりで移動中とかもずっと喋っていて、地元の友達みたいなんですよね。
――お互いに成長したなと思うところはありますか?
八木:颯太は出会ったときはまだ高校生だったけど、当時から大人びた思考をするほうではあったんですね。前からちゃんとしてるけど、今はそれが背伸びではなく等身大になったし、責任感もさらに強くなったと思います。
中島:僕は仕掛けることが多いんですけど、例えば、僕がツアーの演出を考えて提案すると、次の日に勇征くんも考えてくることがあって。素直に僕の行動に刺激を受けて、行動に移せるところが素敵だと思います。いつもは僕が長男ぽい感じで振る舞っていますが、いざとなると頼りになるのはやっぱり勇征くんです。
八木:僕も常に刺激をもらってるし、颯太が頑張っていると僕もチャレンジしようって気になります。
――ふたりの関係性を一言で言うと何でしょうか?
中島:友達以上、兄弟未満みたいな感じですかね。
八木:相棒かな。年齢は違うけれど、一緒にスタートした同期みたいな感覚もあります。
――お互いにライバル心みたいなものはあるんですか?
中島:お互いにいい意味で高め合うために、「この曲で勇征くんをビビらせてやろう!」と仕掛けたりしますが、バチバチしたりってのはないし、先輩からも「本当に仲がいいな」って言われます。
八木:同じ事務所で同じグループで同じボーカルでやるってことはもう仲間じゃないですか。それは他のグループであっても、同じエンタテインメントを志している時点で仲間だと思います。競争社会にいるからこそ、相手がどうだからって意識するんじゃなくて、あくまでも戦う相手は自分自身なのかなって思います。
PROFILE プロフィール
八木勇征
やぎ・ゆうせい 1997年5月6日生まれ、東京都出身。主演作にドラマ『美しい彼』や『美しい彼 シーズン2』、映画『矢野くんの普通の日々』がある。主演映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』が2月21日公開。夏にも主演映画『隣のステラ』の公開が控えている。
中島颯太
なかじま・そうた 1999年8月18日生まれ、大阪府出身。俳優としても活躍中で、主な出演作にドラマ『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』や、映画『逃走中 THE MOVIE』などがある。3月7日には、映画『顔だけじゃ好きになりません』が公開される。