20周年のメモリアルイヤー! アットホームなアリーナツアーでSUPER EIGHTのエンターテイナーぶりをフル発揮

エンタメ
2024.11.03

全国アリーナツアー『超ARENA TOUR 2024 SUPER EIGHT』が11月3日(日・祝)にオーラスを迎えるSUPER EIGHT。10月10日(木)横浜アリーナで1万5000人を熱狂させたステージの模様をレポートします。

SUPER EIGHTは、SUPER HERO! そんなテーマで制作された最新アルバム「SUPER EIGHT」を引っ提げた『超ARENA TOUR 2024 SUPER EIGHT』。今回のライブは、2024年2月にSUPER EIGHTに改名してから初の全国アリーナツアー。8月からスタートし、この期間中に自身初のひたちなかでの「ROCK IN JAPAN FESTIVAL2024」への出演やKAMIGATA BOYZとして大阪・ヤンマースタジアム長居で2公演のステージを行うなど、本領発揮のライブでファンを熱狂させた彼ら。縦横無尽に音楽を楽しむSUPER EIGHTのエンタテイナーぶりを見せつけるステージを繰り広げた。

炎の特効が吹き上がる中、リフターで堂々登場したSUPER EIGHT。情熱の赤の衣裳に身を包んだ彼らが1曲目に選んだのは、「カカッテコーゼ」だ。ガムシャラなヒーローが絶体絶命の今、チャンスを掴むために勝負に挑もうとする姿を歌う5人の姿は、まさにヒーロー! 彼らの登場に待っていました…と言わんばかりに大歓声を上げるファン。そんな声に応えるように勢いよく花道に走り出し、ファンの元へ。

続いてリフトアップするセンターステージで歌ったのは、「オオカミと彗星」。天井には、ミラーボールが彗星のように輝き、ファンの色とりどりのペンライトが星のように瞬く光景が。「稲妻ブルース」では、丸山隆平さんが「Hey! 横浜~! みんなの感情を爆発させようぜ!」と声をあげたり、大倉忠義さんと安田章大さんがハグしたり。5人で手を重ねて、パッションをぶつけ合う場面に会場が沸きまくり。

4曲目の「アンスロポス」からは、バンド演奏でアルバム曲を中心にバラエティに富んだ楽曲を届けていく。村上信五さんが「Hey!横浜、楽しんでいこう!」と叫んで始まった「BOY '23」は、青春感あるナンバー。横山裕さんと安田さんが向き合って目を合わせながら演奏する姿や安田さんが「20周年…まだまだ続いているんだー! ついて来い! 」と呼びかける姿も。

「未完成」では最後に「一緒に夢を見よう」と呼びかけ、「喝采」では、「なりたい自分になろう」と胸に響くメッセージを会場に放ち続ける安田さん。7曲駆け抜けたところで、「20周年、祝ってくれてマジでありがとう。応援してくれた皆のおかげやぞ~! これがSUPER EIGHTとSUPERエイターとの確かな絆だ! 」(安田さん)と胸を叩きながら、感謝の想いを伝える姿がとにかくホット。

スクリーンに爽やかな青空が映し出されると、フジファブリックの山内総一郎さんが楽曲提供している「群青の風」へ。まっすぐに伸びた線路を走る電車の両脇に広がるのは、壮大な田園風景。どこか懐かしさを感じさせるノスタルジックな光景から、いつしか夕景の光景に移り変わる。そんな映像の数々が楽曲の世界観を盛り上げていた。夢に向かって走り続ける青の時代を歌う楽曲を届ける5人の瞳が輝いていた。

中盤のMCでは、10年前に「熱闘甲子園」のテーマソングとなった「オモイダマ」の話に。この曲は、当時、高校生から歌詞を募集した熱い応援ソングだ。「今回ですね、『オモイダマ』という曲が10年前に出たんですけども、各都道府県コラボし、駒澤大学高等学校吹奏楽部の皆さんに協力していだきました」と横山さんが説明をして呼び込むと、ステージに楽器を持った高校生たちが登場。

ギャグを言って、緊張していた生徒たちの緊張をほぐした丸山さんは、「大金星や。やった! 需要がある! 」と大はしゃぎ。そんな丸山さんの顔がアンパンマンみたいと横山さんが言いだしたことから、丸山さんのアンパンマンの顔マネを。和やかな空気に包まれる中、「オモイダマ」へ。最新アルバムには東京スカパラダイスオーケストラがリアレンジをしたバージョンが収録されるなど、10年の時を経て、さらに輝きを増すこの曲をブラスバンドバージョンでお届け。生徒たちの表情がキラキラと輝き、SUPER EIGHTのまっすぐな歌声が優しく響き渡った。

演奏後には、代表生徒らにステージに立った感想を尋ねるメンバー。「皆さんとファンの方々の温かさに助けられながら演奏することができて、貴重な経験になりました」など、しっかりした言葉で語る生徒たちに会場から盛大な拍手が。横山さんが「『24時間テレビ』めっちゃ思い出したわ」と言い出すと、村上さんも「確かにそうね。『24時間テレビ』みたいな空気になったね。ありがたいことに」と、しみじみ。

ここからデビュー当初、限定CDを手売りしていた頃の懐かしい話を安田さんが語り始めたことから、「いろいろ耐え忍んで今日の日を迎えていただいて、本当に改めてありがとうございます。目の前のことだけ一生懸命にやってきて。自分たちの単独コンサートをいつか大きい会場でできたらいいよねっていうのが最初やったしね。国際フォーラムか、最初は…」と、デビュー当初を振り返る村上さん。「国際フォーラム、来た人! 」と会場に尋ねるとチラホラ手があがり、「すごっ、うそやろ! ありがたいなぁ」と驚くメンバーたち。

東京公演では持ち歌も少なかったことから、漫才をやって関西色をアピールしていたことを思い出し、「東京ドームで丸とふたりで漫才したなぁ」と安田さん。「扇風機か! 覚えてる? 」と村上さん。「そんなん覚えてるわけ、ないやんか。そんなもう、やりたくないって! 」と言いつつ、コント「扇風機」をやることになる安田さんと丸山さん。「ちょっと暑い季節だから、ちょっと新しい扇風機、買ったんやなぁ。じゃ、ちょっと新しい扇風機、ボタンもちゃんとついてんねやんか。弱、中、強。まずは弱を押してみようか」と安田さんが丸山さんのスイッチを押すと舌を器用にクルクル回す丸山さん。「俺、間違った扇風機買ったんちゃうかな」と戸惑う安田さん。“中”では丸山さんがグルグル首を振り、“強”を押すと「今日は10月…何日やったっけ? 」と喋り出す丸山さんに「壊れてる~! 」と絶叫する安田さん。

絶妙のテンポ感で繰り広げたコントで会場が笑いに包まれると、「あの頃より、クオリティ上がってるよ」と褒める村上さん。「ただ、しっかり緊張していたので、丸山さんの手がベタベタしてました(笑)」と暴露する安田さんに「言うなぁ~(笑)」と丸山さんは照れまくり。「貴重なものを見せていただいてありがとう。でも、一瞬、時代を感じたんですけど、途中から首振りの時、1回目は(押しボタンではなく)上に引っ張っていましたよね」と昭和初期の扇風機を実演していたと笑う横山さん。そこから昔の掃除機や家電の話でわちゃわちゃ盛り上がる場面も。

後半では、真っ赤な照明と炎の特効が上がる中、人気曲の「ブリュレ」を披露。「ゴリゴリ」では、「思い出してくれや! 」「イエーイ、任せろ、未来」と安田さんのアドリブの叫びが光る中、クラップで盛り上がる。言葉遊びがユニークな「ハライッパイ」では、歌詞を替えてここだけのバージョンでコミカルに歌う場面もあり、ラストに「ハライッパイ」と全員でハイテンションに大合唱。

ラストスパートは、村上さんの「日頃のストレスをぶちまけろ~!! 」という声から始まった「“超”勝手に仕上がれ」をバンドで披露。丸山さんのパートを繰り返し歌って、彼らからの愛のラブレターをファンに届ける。安田さんが「エイター、楽しいか~? 熱い思いを言葉にして、歌にして届けてくれますか? いいですか? ありがとう。みんなのおかげだから、みんなに拍手を送りたい。20年一緒に走って来られたんだから、この先も一緒に走っていきたいと思っています。いいですか? じゃあ、次の曲は、一緒にクラップから始めてくれませんか? 」と、クラップの音で会場がひとつになる中、「音楽が聴こえている」を。

最後の挨拶は、代表して安田さんがメッセージを伝える。「楽しいか~? 嬉しいか~? ドキドキするか~? ゾクゾクもするんか~?  1つ1つの感情を爆発させる…それがSUPER EIGHTのコンサートです。届いていますか? これまで作ってきたものがたった今、こういう形となって、みんなに届けられてる。これはいいよねぇ。幸せをくれて、本当にありがとう」と会場を見渡す。

続けて、「感謝しています。ありがとう。それを上回る言葉なんて、ないんちゃうかなって日々考えているんですけど、一個それを上回る言葉を見つけたんです。ありがとう、感謝してる…それほどの感謝の気持ちを伝えるには、たった5文字。“あいしてる”っていう言葉です。何回も言えば、言うほどチープな言葉になってしまうありがとうや感謝ですが、その思いを込めて言うなり、愛してるで返すなり、これまでの僕たちはしてきました。だから、ここから先は、ありがとうと感謝という言葉を愛してるという言葉で返し続けたいと思います。受け取って下さい。育ててくれて、ありがとう」。

そして、最後に「これでも音楽を一緒に奏でていく上で ここに来てくれているあなたたち、そして、今日入れなかったあなたたち。1人1人、紛れもなくSUPER EIGHTのメンバーの1人です。だから、その1人である証をしっかりと持ってもらって、一緒にこの先も旅したい。ええかな?」と、呼びかけると盛大な拍手が…。

真心たっぷりの挨拶で温かい空気に包まれる中、「よっしゃ! この先もっともっとワクワクするものがあると理解して、この曲を聞いてくれ」と「Eighdays」へ。安田さんが「一緒に迷って、一緒にまた進んで、また迷って、また進んで、それでよしや!」と熱く叫ぶ。最後に「愛してくれてありがとう」というまっすぐすぎる思いをためらいなく伝えた。

アンコールでは、「乾杯!!節」で「よー、乾杯!!」と音頭を取りながら、トロッコでスタンドをグルリ1周。目の前のファンに手を振る5人。アリーナならではのアットホームな空間でファンとコミュニケーションをとる姿が印象的だ。アンコールのラスト曲となった「無責任ヒーロー」を歌ってからは、恒例となっているその場にいるすべての人たちに拍手で感謝の想いを届ける時間へ。「安くんのコールに応えて、会場を盛り上げてくれました。男エイター楽しかったか? 男エイターに大きな拍手を!」「会場になりました、横浜アリーナにも大きな拍手を」など、村上さんの呼びかけで拍手の嵐が次々と巻き起こる。

最後に「もちろん、このメンバーには1番大きな拍手を! 僕たちSUPER EIGHTの大事な、大事な、大事なSUPER エイターに大きな拍手を」とおなじみの言葉を投げかけてから、「隣の皆さんと手をつないでいただけるとひとつになりやすいかと。皆さん、お恥ずかしいとは思いますが、ここは思い切って手をつないでみるのはどうでしょう」という声があり、手をつないで1つになる会場。そして、最後に「俺たちが…最高、最強のSUPER EIGHT!」と叫んで、幸せな空気に包まれて幕を閉じた。この冬にはドーム公演を予定しており、デビュー20周を迎えた感謝をファンに伝えるSUPER EIGHT。長年寄り添ってきたファンとの絆、そして相思相愛ぶりを再確認できるスペシャルなステージだった。

写真・くさかべまき 取材・文 福田恵子

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