本作『サンタクラリータ・ダイエット』も、端的に言うと肉を食いまくる話なんですが、肉は肉でも…な、主婦の話です。家族と共に平穏な生活を送っていたはずの主人公シーラは、ある日突然、人肉しか受け付けない“アンデッド”に。しかも自らの欲望に忠実になり、高級車を買うわ、セックスに旺盛になるわ、隣人に喧嘩を吹っかけるわ、と、やりたい放題。そんな彼女の姿に戸惑いながらもなんとか助けようとする、夫と娘。血と肉が飛び交う、奇妙な爽快感のあるホームコメディです。
主人公を演じるのは、ドリュー・バリモア。子役として『E.T.』で世界中を虜にし、『チャーリーズ・エンジェル』での熱演も記憶に残る彼女ですが、近年は娘が生まれたこともあり、女優業からは遠ざかっていたそう。しかし、正直、ゴールデングローブ賞俳優が、ここでは書きづらいあんなこと&こんなこと満載の役でカムバックしなくてもよかったでしょ…とも思うのですが、グロさやユーモアに彩られながらも、作品全体に通底しているのは“思いのままに生きること”という切実なテーマ。少女時代にドラッグや非行に走ったこともあったドリューが、子育てや離婚を経験し、人間として一皮むけた今だからこそ、この役を演じたかった理由は、シーズンを最後まで見るとじんわりとわかるはず。
【人気記事】
※anan「官能の流儀」特集、表紙の高橋一生さんの撮影エピソードは!?
※女性の“エロ”バランス 境目はどこにある?
※香水よりも効果アリ? ふんわり香る髪につけたい秘密のアレとは