今回は初心者でも気軽に楽しめる難易度の低いカードゲームから、デザインがかわいいミニゲーム、そしてひたひたと人気上昇中のかるた類などをご紹介。アナログゲーム界随一の知識人で編集者の河上拓さんと漫画家・黒戸ろくさんの推薦ゲームに加え、anan編集部からのおすすめも!
Index
教えてくださった方々
Profile
河上 拓
かわかみ・たく いま遊ぶべきアナログゲームを紹介するムック本『本当に面白いボードゲームの世界』(太田出版)編集長。Vol.5が来春発売予定。アナログゲーム界随一の知識人。
黒戸ろく
くろと・ろく マンガ家。ボドゲ好きの2人の恋を描いたキュートなマンガ『金曜の夜はボドゲと君と』(KADOKAWA)の作者。ゲームの楽しさと胸キュンが共存する名作です!
① ○○○こと×××です!
新人アイドルになりきって、強烈なキャッチフレーズを作ろう

制限時間2分の中で、基本カードとフレーズカードを駆使しオリジナルのキャッチフレーズを作成。観客プレイヤーからの握手券カードを3枚集めた人が勝利。「この見た目でこのセリフ?! みたいなギャップを作ったり、ありえない組み合わせで言葉遊びをしてもいい。もちろん真面目に作っても盛り上がります!」(マンガ家・黒戸ろくさん)
カードゲーム
○○○こと×××です!
- プレイ人数:3~6人
- プレイ時間:15分
- ¥2,970
- モザイクがかり
② 妄想プロフィール
そのプロフィールっぽい人、誰?! 徹底的に、見た目で判断しよう

5枚並んだキャラクターの中から、プレイヤーが提示したプロフィールに該当しそうな人は誰かを当てるゲーム。「マンガ好きはもちろん、そうではない人でも楽しめます。キャラに対して妄想するのも楽しいし、その妄想からキャラを当ててもらったときの“分かる?!”という嬉しさもたまらない」(黒戸さん)
カードゲーム
妄想プロフィール
- プレイ人数:3~6人
- プレイ時間:10分
- ¥2,200
- ゲーム工房カコムタク
③ オーディン
手札を組み合わせて高値にし、ドンとまとめて出し切り、上がり!

場に出ている数値を上回るカードを出して、直前に出されていた組み合わせから1枚カードを回収。それと合わせて手札を作っていく大富豪系カードゲーム。手札がなくなったら勝ち。「同じ数字や同じ色のカードなら、例えば9と4と1で“941”として出すことができる。回収したカード次第で手札を強化していけるところが新しい!」(『本当に面白いボードゲームの世界』編集長・河上拓さん)
カードゲーム
オーディン
- プレイ人数:2~6人
- プレイ時間:15分
- ¥2,200
- すごろくや
④ トリオ
同じ色&同じ数字を3枚探せ。トリオをたくさん揃えたら勝ち

自分の手札、他人の手札、さらに場にあるカードの中から合計3枚を選び、同じ数字のカードを3枚見つけられたら、カードをゲットできる。「日本で人気のカードゲーム『ナナ』をフランスのメーカーがリメイクし、フランス年間ゲーム大賞を受賞したゲームです。少しずつ明らかになる情報から、相手の手札を推理するのが楽しい」(河上さん)
カードゲーム
トリオ
- プレイ人数:3~6人
- プレイ時間:約15分
- ¥1,980
- Engames
⑤ マジで草。
ゲームの名前通り、そっくりすぎて思わず笑っちゃう

ほうれん草など超メジャー級から、わさび菜といった料理好きならなんとか分かるレベルまで、10種類の葉物野菜がプリントされた神経衰弱&名前当てゲーム。よく見れば違いは分かりますが、ぱっと見ただけでは誤認しまくり。似ている葉物野菜がまだあるということで、第2弾の「ガチで草。」も登場。交ぜてプレイすると混乱極まりなくて超楽しい!
かるた・神経衰弱
マジで草。
- プレイ人数:1~5人
- プレイ時間:約10分
- ¥1,500
- MONT
⑥ 探偵たちと怪盗
紛らわしい言葉のオンパレードで、記憶力が試される

手番ごとに、怪盗1名と探偵に分かれ、探偵たちが目をつぶっている間に、怪盗がカードを1枚裏返す。どのカードが裏返ったかを当てれば探偵が得点。「カードの表裏にはフラメンコとフラミンゴなど紛らわしい言葉が書かれているので、どれが裏返ったか混乱します。人間の記憶の曖昧さを愉しむゲームです」(『本当に面白いボードゲームの世界』編集長・河上拓さん)
かるた・神経衰弱
探偵たちと怪盗
- プレイ人数:2~7人
- プレイ時間:10分
- ¥1,980
- ライフタイムゲームズ karaborinokei@gmail.com
⑦ フォントかるた 2nd edition
フォントマニア垂涎! 遊びながら好きなフォントを見つけよう

フォントとは字体のこと。すべての取り札には「愛のあるユニークで豊かな書体。」と書かれているが、いずれもフォントが違う。フォント名とそのフォントの解説文が読み上げられるので、それをヒントに該当する札を取るかるたゲーム。フォントをこよなく愛するフリーランスのグラフィックデザイナー4人が作り、欧文版も発売中。
かるた・神経衰弱
フォントかるた 2nd edition
- プレイ人数:3~10人
- プレイ時間:15~30分
- ¥3,300
- フォントかるた
⑧ ヒットマンガ
いかに吹き出しにぴったりなセリフを想像できるかがカギ

カードにはマンガの一コマのような絵が描かれていて、そこには空白の吹き出しが。読み札を引いた人は、その絵に合うセリフを考えて読み上げ、他の人はそのセリフが合いそうな取り札を探すゲーム。「コマに合ったセリフを考えるのがおもしろく、イラストの細部をうまくセリフに盛り込むのも腕の見せどころです」(河上さん)
かるた・神経衰弱
ヒットマンガ
- プレイ人数:3~10人
- プレイ時間:20分
- ¥1,980
- TANSAN WEB SHOP
⑨ J-POPかるた 狩歌
J-POPの歌に乗せて、歌詞に出てきた言葉をどんどん狩っていけ!

場にカードを並べ、好きなJ-POPの曲を流すかあるいは自ら歌うかし、その歌の歌詞と一致する言葉のカードを取るゲーム。取り札の言葉があまりにも“J-POPみ”が強く、眺めているだけでエモい気持ちになってくるのがたまりません。取り札の可能性が広がる拡張版「J-POPかるた 狩歌 パラダイムシフト」も発売中。
かるた・神経衰弱
J-POPかるた 狩歌
- プレイ人数:2~8人
- プレイ時間:5分~
- 基本セット¥1,540
- XAQUINEL WEB STORE
⑩ 頭蓋骨かるた
その頭蓋骨と動物が正直なかなか結びつきません…

読み札が頭蓋骨のイラストカード。親は山札からカードを1枚めくりプレイヤーに見せ、プレイヤーは取り札の中から合っていると思う動物の札を取る。「草食動物か肉食動物か、骨の形から想像したり…。いつの間にか動物の骨格に興味が出てきてしまうのが魅力。カードを見るだけでも楽しい」(マンガ家・黒戸ろくさん)
例)profile
頭蓋骨かるた
- プレイ人数:2~6人
- プレイ時間:10分
- ¥2,200 *編集部調べ
- ホタルシステム
⑪ エージェントアベニュー
二人はスパイ同士、心理戦で相手を出し抜き、捕まえろ!

互いの正体に気づいた潜入スパイ同士、心理戦ゲーム。手札から2枚のカードを表と裏で差し出し、相手にどちらか選ばせて、もう1枚は自分へ。手に入れたカードの効能でコマを進めて相手を捕まえます。「相手のカードを予測する心理戦と、巡ってくる手札の運要素のバランスが絶妙。難易度を上げても遊べるところもいい」(マンガ家・黒戸ろくさん)
小ぶりなゲーム
エージェントアベニュー
- プレイ人数:2人
- プレイ時間:10~15分
- ¥3,960
- すごろくや
⑫ ノッケテック
不安定なドローンにプレゼントを乗せて二人で上手に運んで!

プレイヤー2人で協力し、プレゼントの積まれたドローンを運ぶバランスゲーム。「ドローンを模した木ゴマをお互い指1本で挟むように持ち上げ、次の地点へ運んでいき、他のプレイヤーは、どこまで運べるかを予測します。ドローンが揺れたり傾くたびに盛り上がる。まさにアナログゲームならではの楽しさ」(『本当に面白いボードゲームの世界』編集長・河上拓さん)
小ぶりなゲーム
ノッケテック
- プレイ人数:3~6人
- プレイ時間:約20分
- ¥2,970
- オインクゲームズ
⑬ どっちぼーい
あなたってどんな人? 性格診断をしながらその答えに賭けていく

ピラミッド型に配置した質問カードを、親プレイヤーはYESかNOかで質問に答えながら進んでいき、それ以外のプレイヤーは親がどっちの答えを選ぶかを予想し、そこに賭けていくゲーム。「会話の種がちりばめられていて、初対面の相手や大人数で遊ぶのにおすすめ。質問の種類がとにかく豊富なので、何度やっても飽きません」(黒戸さん)
小ぶりなゲーム
どっちぼーい
- プレイ人数:3~6人
- プレイ時間:30~60分
- ¥3,630
- ClaGla
⑭ HITSTER(ヒットスター)
この曲、いつの曲? 音楽を聴いて発売年を当てよう

裏面に曲名と歌手名が書かれたカードのQRコードを専用アプリで読み込んで曲を聴き、曲がリリースされた年を予測し、年代順に並べるゲーム。「世界で300万セット売り上げたゲームの日本版。『赤いスイートピー』から『ケセラセラ』まで308曲が収録されていて、知らない曲でも、意外と曲調から時期を推測できるのがおもしろい」(河上さん)
小ぶりなゲーム
HITSTER(ヒットスター)
- プレイ人数:2~10人
- プレイ時間:30分
- ¥3,960
- ジーピー
⑮ ヒット&アウト
ミニスタジアムとかわいいコマで戦う、頭脳戦ベースボール

2人対戦型心理戦ゲーム。ピッチャーは1つのヒットと3つのアウトのマーカーにカバーをし、各塁に配置。バッターは好きな順番にカバーを開き、ヒットが出たらランナーを進めていく。「打ち取るか、打ち返すか読み合いと駆け引きは、本物の野球の局面のようでヒリヒリします。かわいい木ゴマも魅力的」(河上さん)
小ぶりなゲーム
ヒット&アウト
- プレイ人数:2人
- プレイ時間:15分
- ¥2,200
- .itten games
⑯ ペチケ
数字と帽子と動物、その並びに、あなたはどんな法則性を見る?

5枚並んだカードから法則性を見出し、それらの中の「?」に入るのに最もふさわしいカードはどれかを考えるゲーム。カードには3種類の動物、3種類の帽子、5種類の数字が1つずつ書かれており、各プレイヤーは他人とかぶりそうな組み合わせを選んで当てれば得点がもらえる。「そういう考え方もあるのか…など、新しい発見&学びがあります」(黒戸さん)
小ぶりなゲーム
ペチケ
- プレイ人数:2~6人
- プレイ時間:約20分
- ¥2,970
- オインクゲームズ
anan 2473号(2025年11月26日発売)より

























