
ドラマ『元科捜研の主婦(おんな)』で主演を務める、松本まりかさんのインタビューをお届けします。
これまでにない、ほっこりした“リケジョ”を演じています
本格的ミステリーでありながら、幸せな家族の在り方を描いたホームドラマの要素も併せ持つハイブリッドなドラマ『元科捜研の主婦』。主演を務める松本まりかさんが挑むのは、かつて“科捜研のエース”と呼ばれた専業主婦・吉岡詩織。退職後は、新米刑事の夫・道彦(横山裕)と共に、5歳の息子・亮介(佐藤大空)を育てながら、家事と育児に奮闘している。
「詩織は正真正銘のリケジョで、科捜研ではエース的存在。私とはまったく正反対のタイプですし、幸せな家庭を持つ主婦という役柄もこれまで演じたことがありませんでした。専門用語など難しいセリフがとても多いし、正直、どう演じればいいのかとても悩みました」
役作りのため、理系の人の思考回路や科学的な考え方を理解しようと、関連書籍を読み込んだという。
「役に向き合う中であるとき気づいたのが、“この人は頭がいい以前に、真実を追求する科学が好きなんだ”ということ。私は演じることが好きで、突き詰めてやり切ることが好き。そこはすごく共通しているなと思ったんです。その共通点に気づいた瞬間、詩織がぐっと身近な存在になって。そこからは、のびのびと演じられるようになった気がします。最初はエリートなリケジョらしく、難しい用語を並べ立ててかっこよく謎解きをする姿を思い描いていたんですが、これまでの科捜研の女性像とは真逆のアプローチをしようと思いました。なにより、難しいことは私自身もさっぱりわかりません(笑)。だから、5歳の子どもにも伝わるように、優しく丁寧にユーモアを持って説明することを意識しました。結果的に型にハマらない、新しい科捜研のエース像になったと思います」
撮影中、ニキビができてしまったという松本さん。ネガティブに思える肌荒れも、役者としての貴重な経験として受け止めている。
「年齢的なものなのかもしれませんが、たくさんのニキビができてしまって。俳優という表に出るお仕事をしていると、ニキビはできないほうがいいのかもしれませんが、同じように悩んでいる方の気持ちがわかったことは役者としては豊かな経験をできたなと思っています。メイクさんがお化粧で隠してくれると、少し自信を取り戻せるんですよね」
等身大で気取らない姿は、誠実に科学と向き合う詩織そのものだ。
「詩織はこれまでの“かっこいいリケジョ像”とは違って、ヘアメイクもファッションも可愛らしいんです。ちょうど今日も撮影のときの衣装と同じようなテイストで、とってもおしゃれ。科学に興味ある人もない人も楽しめる作品ですし、事件ものかと思いきや、とてもほっこりするホームドラマでもあって。いい意味でいろんなことを裏切ってくれる作品です。社会の常識にとらわれて、“こうしなければ”と思って自分を苦しくしている人に、詩織の自由な姿を通して“こんなんでいいんだ”と感じてもらえたらうれしいですね」
Profile
松本まりか
まつもと・まりか 1984年9月12日生まれ、東京都出身。2000年にドラマ『六番目の小夜子』でデビューし、2018年のドラマ『ホリデイラブ』でブレイク。以降、演技派俳優として数々の映画、ドラマ、CMなどに出演。
information

ドラマ9『元科捜研の主婦(おんな)』
かつて“科捜研のエース”と呼ばれた吉岡詩織。現在は主婦業に専念し、新米刑事の夫と5歳の一人息子と暮らしている。ところが、気づけば難事件に巻き込まれ、持ち前の知識を駆使して事件の真相解明に奔走することに。毎週金曜21:00~テレ東系にて放送中。
写真・Marco Perboni スタイリスト・藤浪千穂 ヘア&メイク・Rina インタビュー、文・岡井美絹子
anan 2484号(2026年2月18日発売)より



















