国民的キャラクターを生んだ作家の手跡を辿って。
「1章だけで100点以上の原画を展示しますが、ぜひカラー扉絵に注目していただきたいです。美しい装飾とともにキャラクターが描かれ、モチーフの組み合わせもユニーク。思わずそばに近寄って観たくなるディテールや色彩の鮮やかさは、原画の持つ魅力だと思います」
エッセイファンには必見の展示も。
「エッセイ集『もものかんづめ』に収録されている『奇跡の水虫治療』の全文をはじめ、貴重な直筆原稿を公開します。手書きの良さを味わいながら本文を読んでみてください」
大きく引き伸ばした「巨大原稿用紙」と写真撮影できるコーナーもある。そのほか、さくらさんが本気でナンセンスに挑んだ異色作『神のちから』を紹介するエリアでは、額縁をあえて不均衡に設置し、展示スペース自体がナンセンスな異空間に。本やアニメとは違ったおもしろさに出合えそうだ。東京会場限定のコラボカフェメニューやフォトブースでの撮影も併せて楽しみたい。
「私たちが大人になっても、ちびまる子ちゃんは小学3年生のまま。まるちゃんの日常に自身の記憶を重ねて、少し笑ったり、せつなくなったり。さくらさんのほのぼのとした作品原画に触れれば、きっと童心に返る体験ができると思います」
『ちびまる子ちゃん』 その1 おっちゃんの まほうカード の巻/©さくらプロダクション/通期
『さくらももこのシリーズ絵本3』 ちびまる子ちゃん百恵ちゃんのコンサートに行く/©さくらプロダクション/前期のみ
『ももこのファンタジック・ワールド コジコジ』 コジコジが やってきた の巻/©さくらももこ ©さくらプロダクション/前期のみ
『COJI‐COJI』 第2話 がんばれ!! ジョニー君 の巻 扉絵/©さくらももこ 前期のみ
『神のちから』/©さくらプロダクション/後期のみ
『さくらももこ展』 森アーツセンターギャラリー 東京都港区六本木6‐10‐1 六本木ヒルズ森タワー52F 開催中~2025年1月5日(日) 前期:~11月20日(水)、後期:11月21日(木)~2025年1月5日(日)10時~18時(金・土曜、10/13、11/3は20時まで。入館は閉館の30分前まで) 会期中無休 一般1800円ほか※日時指定制 TEL:03・6406・6652
※『anan』2024年10月16日号より。取材、文・松本あかね
(by anan編集部)