鞘師里保「今の自分をかたどる一枚になった」 ソロデビューから3年、待望の1stアルバム

エンタメ
2024.07.22
待望の1stアルバムをリリースする鞘師里保さんにお話を伺いました。

3年間の変化と今の思い、両方が詰まった一枚です。

鞘師里保 音楽 タレント

「3年前は将来こんな立派なフルアルバムを出すことができるようになっているなんて思いもしなかったので、リリースに際しては『確実に前に進めているんだ…!』っていう実感が強いです」

そう語るのはソロデビューから3年、待望の1stアルバムをリリースする鞘師里保さん。「Symbolized」というタイトルの通り、今の「鞘師里保」を“象徴”する一枚に仕上がっている。

「もともとの私は自分に自信がないし、やりたいことがあっても“あまり目立たず、やれる範囲でできたら…”みたいな感じの内向的なタイプなんですけど(笑)、この一枚を作るなかで“これが今の私!”と胸を張って立っていられるようになったし、完成してみると3年間の自分の思いが一曲一曲に詰まっていて、まさに今の自分をかたどる一枚になったと思います」

シティポップにロック、ガールクラッシュ、R&B。多岐にわたるジャンルを飛び回るように、鞘師さんの声も曲に合わせて全く違った魅力を放つ。代名詞的存在のダンスパフォーマンスを見せずとも、圧倒的な“センター感”を放つ歌声は聴く人をひきつけて放さない。さらに今回は自身が作詞に携わった曲も多数。既存曲にはそのときどきの心情も込められているという。

「特に1曲目の『BUTAI』は1stEPの曲。『挑戦なんて 飛び込んだらいいんだから』なんていう歌詞に、ソロとして始動する覚悟みたいなものが出ているかな。私はこの曲から始まったという意識があるので、アルバムもこの曲からと決めました。甘めのR&B『Melt』も3年間の内面的な変化が出ている曲。あと思いがはじけているなと思うのは『Find Me Out』! 私がぶわーっと書いた詞に、音を付けていただいた曲です。『私をもっと知って欲しいのに』なんてワードに当時の葛藤が見えますね(笑)。『理解してほしい…けど…』みたいな複雑な時期でした(笑)」

一方で11曲中、5曲が新曲。なかでも最新の制作曲『paradise』には今の思いがあふれて…。

「『ラッキーガールだけどちょっと重荷に思ってる』とか(笑)。本当にありがたい環境にいるけど、自分にはもったいない!? ってときどき思っちゃったりもするんですよ。でもぐるぐる悩んでも結局は『いやでも…、やっぱ私はここにいるべきでしょ!』って結論に至るんですけどね、えへへ(笑)。今までは作詞でも何でも誤解を招くような表現を削いでごくわずかな言葉を発信するのが精一杯で、ちゃんと伝えられているか、もどかしい思いをすることもありました。でもこの曲では今の心情を正面から表現できていると感じます。とはいえまだふわふわした部分もあって…(笑)。その道半ばな自分を認められるようになったのも成長なのかな」

そんな自身の道のりが表現された一枚。だからこそ「ぜひまずは通しで聴いてみてほしいです!」。

「最近知ってくださった方にも長年応援してくださっている方にも。グループ時代から見守ってくれてる方も多くて…リスペクトです。こんな自由にやらせてもらっているのに、ずっと一緒にいてくれて」

今は活動範囲もまさに自由に、ボーダーレスに拡大中。

「憧れの加藤拓也さんの舞台に出演させていただいたり、ラジオ番組には会いたい人を呼ばせていただいたり! 描いていた夢が叶っている今、その一つ一つに真正面から向き合う中で、次の大きな目標が見つけられたらいいな」

鞘師里保 音楽 タレント

『Symbolized』。2021年以降発表された楽曲から厳選した、あらゆるジャンルを網羅する全11曲にボーカリストとしての鞘師さんの魅力があふれる1stアルバム。7月24日発売。【通常盤(CD+ブックレット)】¥3,300(Savo-r)

さやし・りほ 1998年5月28日生まれ、広島県出身。モーニング娘。のカリスマ的センターとして人気を博し、2020年からソロとして活動中。音声サービス「AuDee」にて『鞘師里保とこれからの時間』オンエア中。

※『anan』2024年7月24日号より。写真・野呂知功(TRIVAL) スタイリスト・市野沢祐大(TEN10) ヘア&メイク・山田千尋 取材、文・大澤千穂

(by anan編集部)

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