『ミス・ターゲット』で共演! 上杉柊平が語る、松本まりかの魅力「本当に笑顔が素敵な人」

エンタメ
2024.06.01
放送中のドラマ『ミス・ターゲット』で共演している松本まりかさんと上杉柊平さんが作品の魅力について語ります。
松本まりか 上杉柊平 俳優 ミス・ターゲット

――ドラマ『ミス・ターゲット』で、松本さんは百戦錬磨の結婚詐欺師・朝倉すみれを、そして上杉さんは和菓子職人・村松宗春を演じています。交わりそうにない二人が出会い、惹かれ合っていく恋愛物語ですが、この作品の魅力をどんなところに感じていますか?

松本まりか(以下、松本):大人の純愛を潔く描き、真正面から胸キュンポイントをついてくる脚本が素晴らしい。大人になっても純粋な恋愛をしていいんだ、と思わせてくれるのも魅力的。

上杉柊平(以下、上杉):いろんな経験によって自由に動けなくなった大人たちの、王道の恋物語。壁ドンとかお姫様抱っこじゃない、心のキュンキュンがたくさんあるところも素敵です。

松本:私たちも、その時の役の状態を背負って演じていると自然とそうなるんですよね。

上杉:そうそう、キュンキュンをどう演じるかというより、勝手にそうなっている。そもそも“好き”がわからない二人でもあるし。

松本:第2話でキスしそうになるシーンがありましたが、大人なのにどうしたらいいかわからなくて戸惑う、というのもそうでした。

上杉:わざわざそう演じたわけじゃなくて、そうなっちゃった。それが演じていても面白いところ。

――すみれと宗春の自己肯定感は高いと思いますか?

松本:すみれは高いと思います。宗春の「すみれさんは“よもぎ”みたいな人」というセリフのように、すみれは過酷な環境で育つよもぎのように壮絶な人生を歩んできたにもかかわらず、卑屈になったり悲劇のヒロインになったりしない。きっと辛い日々の中で自己否定する暇もなく、生き抜いてきた強い人なんじゃないかな。

上杉:宗春は和菓子職人としての自分に満足しているし、誇りを持って働いていることが幸せだと信じているので、すみれに会うまでは自己肯定感が高かったはず。でも初めて外の世界を見て、恋を知ったりするうちに、レベルゼロのステイタスが見えてきて、自己肯定できない部分が増えていきます。

――宗春は小豆や大福と話したりもしますが、それも自己肯定感を上げるための一つだったり?

上杉:さすがにその宗春のメンタル的なところには理解が追いつかないと思ったけど(笑)、でも僕が草木に話しかけるのと一緒かなって思うとわかる気もします。

松本:そうだね。でもすみれも、お金の前では自己肯定感が低くなるのかも。幼少期に母親から大きな愛を受けていても、お金がない環境で育ったことでお金に執着するようになり、本当に大事なことと向き合わずに逃げてきたから。

――二人の感情や価値観が少しずつ変わっていくところも面白いですね。お二人は初共演ですが、会う前の印象と変わったところは?

上杉:僕は誰に対しても、こういう人だろうなという先入観を持たないようにしていて、そういう意味では変わったことはありません。でも「笑顔が素敵な人に悪い人はいない」と聞くように、松本さんは本当に笑顔が素敵な人で、お話をしてみたらその通りで。作品をよくするために、自ら動いて周りを巻き込む力がすごく強い人。

松本:(上杉さんをじっと見ながら)もっと言って!(笑)

上杉:なんか急に言いづらくなっちゃったな(笑)。本来誰でも、限界を決めずにやろうというつもりでいても、スケジュールなどの関係で諦めることがあると思うんです。でも松本さんは自分に厳しく、諦める自分を許さない人。その姿を見て僕らは初心を思い出せるし、いいものを生み出せるサイクルを作る人。カッコいいです。

松本:上杉くんといると、自己肯定感上がるわぁ(笑)。誰かの、素敵だなとかいいなって思うところを素直に言葉にして人の心にスッと入り込んでくるのって、一流を超えて、超一流だと思う!

――自己肯定感を高め合えているお二人ですね。恋愛と自己肯定感の関係性はどう感じていますか。

上杉:僕の場合、恋愛は自己肯定感には繋がらない気がします。

松本:え~っ。

上杉:だって、お互いを100%受け入れることなんてないし、恋愛をしたとしてもいつか縁が切れる準備をしているから。

松本:それはわかる。人間って一人で生きて一人で死んでいくものだから、私は一人でいる覚悟ができた時に恋愛をすればいいって思っていて。恋人といつ離れても、自分のメンタルは変わらないぐらいに自立した状態でいたい。

上杉:それもわかります。

松本:ただ、自分で自分を信頼できる人間になって、いつか離れることを覚悟した上で相手から信頼してもらえたら、自己肯定感は上がるんじゃないかな? 恋愛って圧倒的な信頼関係であり、信頼こそが幸せを感じる要素だと思う。

上杉:恋愛をするなら、同じ精神レベルの人じゃないと難しいかも。でも中高生の頃は同じ学校に好きな子がいて楽しかったし、幸せを感じるポジティブな要素はあって。相手からも好きだと思われたい、カッコいいと思われたいという気持ちを持つことで確かに自己肯定感は上がるのかも。まあ今は一人でいるほうが楽しいけど。

松本:二人って楽しいよ…って、そうはいっても私も言える立場じゃないけど(笑)。

松本まりか 上杉柊平 ミス・ターゲット

『ミス・ターゲット』 結婚詐欺師のすみれが婚活を始めるという、ジレンマだらけのラブストーリー。和菓子職人の宗春と出会ったことで、初めて本気の恋にのりだすが…。ドラマ『ミス・ターゲット』は毎週日曜22:00~ABCテレビ・テレビ朝日系にて放送中。出演/松本まりか、上杉柊平、沢村一樹ほか

まつもと・まりか 1984年9月12日生まれ、東京都出身。主演作はドラマ『向こうの果て』『それでも愛を誓いますか?』ほか。ナレーションやアニメの吹き替えなど、声優としても活躍。主演映画『湖の女たち』が公開中。

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うえすぎ・しゅうへい 1992年5月18日生まれ、東京都出身。ドラマや映画に出演し俳優として活躍する一方で、HIP HOPグループに所属し、音楽活動なども行っていた。10月公開予定の映画『八犬伝』に出演。

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※『anan』2024年6月5日号より。写真・野田若葉(TRON) スタイリスト・藤長祥平 ヘア&メイク・AKEMI KIBE(PEACE MONKEY/松本さん) mayumi shiraishi(上杉さん) 取材、文・若山あや 取材協力・BACKGROUNDS FACTORY

(by anan編集部)

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