行動の裏にある真意を考えよう。
先日、『おはよう!ニッポン全国消防団』というラジオ番組の収録に行ってきました。その現場に、日本消防協会の会長さんが来てくださったのですが、“この人は偉い人だ!”ということが一目でわかるような立派な方。しかも、めちゃくちゃ優しくて物腰が柔らかく、私に対しても「ご出演、本当にありがとうございます」とおっしゃってくださいました。その日は全部で4本分を収録したのですが、1本目が終わった後に会長さんが、「どうしてもやらなければいけないことがあるので、先においとまさせていただきます」と言って帰ることに。私が、番組の進行を担当している、ひろたみゆ紀アナウンサーに、「お忙しい方なんですね」と言ったところ、「会長さんは、ここにいるみんなが気を使わないようにと思って帰られたんですよ」とおっしゃって、本当にその通りだと気がつきました。そして、人の気遣いに、きちんと気がつける人になりたいなと心から思ったんです。長年、社会を見てきた人だからこそわかることだし、立場が上の人にしかわからない気持ちさえも悟っている、中間管理職的立場のすごさみたいなものを感じました。きっと、どんな行動に対しても、“この人は愛ゆえに、こういうことをしている”という視点で見ているんだろうなと。会長さんのように人に気を使わせないようにする優しさも素晴らしいし、それに気がつける人もすごいと感じた現場になりました。
ひろたアナウンサーのように人の気遣いに気がつけるようになるには、物ごとをポジティブにとらえることが必要だと思います。あと、先輩や後輩にかかわらず、いろいろな立場の人の大変さを理解することが、行動の裏にある真意に気づけるようになるための、大きなポイントにもなりそうです!
よこさわ・なつこ 芸人。“ちょっとイラッとくる女”のモノマネで大ブレイク。婚活で培ったテクニックをまとめた著書『追い込み婚のすべて』(光文社)が発売中。2021年10月に第二子を出産。
※『anan』2023年6月28日号より。写真・中島慶子 イラスト・別府麻衣 文・重信 綾
(by anan編集部)