コロナ禍を越えて開催へ! 久々にトップスケーターが一堂に。
男子シングルスでは、昨年末の全日本選手権で優勝した羽生結弦に注目が集まる。拠点であるカナダ・トロントから離れ、一人、国内で調整してきた羽生は、それを感じさせない完成度の滑りを披露。特にフリー、「天と地と」の余韻をいつまでも残す表現はオリンピックでも観たいと感じさせるほど。世界選手権で、世界中に観てほしいところだ。
それに対してネイサン・チェン(アメリカ)、宇野昌磨らがどのような演技を見せるのか。3選手にとってシーズン2戦目、勝負の行方も楽しみのひとつになる。
一方の女子シングルス。昨シーズンはロシアの若い選手たちが席巻したが、今シーズンはコーチを替える選手が出るなどして揺れた。それに対し、紀平梨花がついに4回転ジャンプを成功させ、坂本花織も精度の高い演技を見せてきた。優勝争いは、ロシア対日本の構図になりそうだ。
大会は無観客で実施され、選手たちは極力、外部との接触を避ける態勢をとるという。開催そのものにも不安は漂うが、このまま行われるなら選手たちに感染者が出ませんように。そう祈りたい。
男子シングルス代表
全日本選手権で圧巻の演技を見せて優勝した羽生結弦、絶えない笑顔で内面の充実を感じさせた2位の宇野昌磨、成長著しい3位の鍵山優真。世界上位を争う力を持つ3人がそろう。
女子シングルス代表
全日本選手権で4回転ジャンプを成功させた紀平梨花をはじめ、充実一途の坂本花織、表現をはじめステップアップを図る宮原知子。“世界2強”と呼ぶにふさわしい陣容。
世界フィギュアスケート選手権大会2021 3/22(月)~28(日)、スウェーデン・ストックホルムにて開催。フジテレビで放送、YouTubeほかで配信予定。
※『anan』2021年3月24日号より。写真・Getty Images Aflo 文・松原孝臣
(by anan編集部)