’96年の誕生以来、世界中に熱狂的ファンを獲得しているミュージカル『RENT』。映像作家の卵でストーリーテラーの役割も担うマーク役のDa-iCEの花村想太さんと、元ロックバンドのボーカルでHIV陽性者でもあるロジャー役の甲斐翔真さんは、今回が初参加となる。
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花村:マークって歴代、俳優さんが演じてきてる役。セリフ調の曲が多いからなのかもしれないけど。僕は完全に歌手だから、お芝居的に歌うのが難しくて、そこに苦戦してる。

甲斐:想太さんのマークは、いい意味でこれまでのイメージを裏切るマークだと思うんです。Wキャストの(平間)壮一さんとも全然違うし。

花村:ここまで違うふたりが同じ役っていうのはないかもしれないな。しかも、説明的なセリフや歌詞があまりない作品だから、まだ全部を整理しきれてないっていうか…。

甲斐:わかります。ロジャーは、HIVとか恋人の死とかバンドの解散とか、いろんなものが一気に降りかかってきて、自分を見失っている人。そんななかで生きた証を残そうと曲を書こうとしているんだけど、すでに登場からその状態で、そこに至る経緯は説明されないんです。だから、自分のなかでちゃんとそこを掘り下げておかないと、観ている人には伝わらない気がして。どう表現するか、まだ探ってる最中なんだけど。

花村:ふたりとも同じ状況なんだ(笑)。この間の稽古で久々に歌っているのを聴いたけど、だんだん扉が開いていってるのがわかったよ。なんていうのかな…こう歌わなきゃじゃなく、思いを伝えようっていう感じ。それって役と融合してきている証拠なんじゃないのかな。

甲斐:壮一さんに「『RENT』は演じたら演出のアンディ(・セニョールJr.)に止められるから」って言われたんです。演技をしてるのが見たいんじゃなく演じているその人自身を見たいんだって。

花村:僕もアンディに「マークっていうフィルターを通して花村想太が出てきていい」って言われて、その言葉で吹っ切れた。ただ、「何を伝えたいセリフなのかはちゃんと理解して口にするように」とも言われて。たぶん、歌の歌詞を伝えるというより、いま悲しいのか怒っているのか、嬉しいのか、それがちゃんと伝わるようにってことだと思うんだけど。そのために一個一個の歌詞の意味をわかってることが必要なのかなって。そこをちゃんと理解しつつ、魂を届けられるような歌を歌うことが、僕がマークをやる意味なのかも。

甲斐:コロナ禍にあるいま、この作品をやる意味っていうのも大きいですよね。HIVも当時は未知の病だったわけで、いろんな意味で共感したり共有できる部分も多い気がする。

花村:僕、この作品を初めて観たとき、物語を全部理解できたわけじゃないのに、泣けたし笑えたし感動したんだよね。そういう作品が持ってるパワーを伝えられたらいいな。

甲斐:登場人物も命がけだから、こっちも同じ熱量で向き合いたいです。

『RENT』とは…1996年にNYの小劇場で幕を開け、たった2か月でブロードウェイに進出。数々の賞を総なめにした伝説的ミュージカル。貧困やHIV、セクシュアルマイノリティなど、当時のNYの世相を反映させながら、今日をどう生きるかという強いメッセージ性を感じさせるドラマや、キャッチーで多彩な楽曲の魅力で、いまも世界中に多くのファンを持つ作品だ。

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『RENT』 映像作家の卵・マーク(平間・花村)は、エイズで恋人を亡くした元ロックバンドのボーカル・ロジャー(甲斐・堂珍)と共にNYの下町に暮らしている。新たな出会いや再会があり、彼らの日常が動きだす。11月2日(月)~12月6日(日) 日比谷・シアタークリエ 愛知公演あり 脚本・作詞・音楽/ジョナサン・ラーソン 演出/マイケル・グライフ 日本版リステージ/アンディ・セニョールJr. 出演/花村想太・平間壮一(Wキャスト)、甲斐翔真・堂珍嘉邦(Wキャスト)、遥海・八木アリサ(Wキャスト)、加藤潤一・光永泰一朗(Wキャスト)、RIOSKE・上口耕平(Wキャスト)、鈴木瑛美子・フランク莉奈(Wキャスト)、宮本美季、SUNHEE・吉田広大(Wキャスト)、ICHI、コリ伽路、小熊綸、奈良木浚赫、吉田華奈、吉原シュート 全席指定1万1800円、エンジェルシート5000円(共に税込み) 東宝テレザーブ TEL:03・3201・7777 https://www.tohostage.com/rent2020/  Photo by Leslie Kee

はなむら・そうた(写真・左) 1990年8月15日生まれ、兵庫県出身。Da-iCEのボーカルで、4オクターブの高音ボイスの持ち主。俳優としては、舞台『駆けはやぶさ ひと大和』や『PHANTOM WORDS』で主演を務めた。ニット¥36,000 パンツ¥35,000 靴¥12,000(以上PULP TEL:03・6773・1209) チェーンネックレス¥32,000(トゥエンティーエイティー/HEMT PR TEL:03・6721・0882) ピアスは本人私物 その他はスタイリスト私物

かい・しょうま(写真・右) 1997年11月14日生まれ。東京都出身。ドラマ『仮面ライダーエグゼイド』で注目される。今年『デスノート THE MUSICAL』で主演、2021年にはミュージカル『マリー・アントワネット』に出演予定。すべてスタイリスト私物

※『anan』2020年11月4日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・中元伸明(花村さん) 山本隆司(甲斐さん) ヘア&メイク・宮川 幸(P‐cott/花村さん) MIZUHO(Vitamins/甲斐さん) 取材、文・望月リサ

(by anan編集部)

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