「開運って、なんとなく“ゲン担ぎ”みたいに思っている人が多いかもしれませんが、実は自分の行動次第で運は開くものなのです」と、しいたけ.さん。
「例えば、日頃から自分のことを『運がいい』と言っている人は、運に味方されやすい、という話。これはなぜかというと、“運がいい”と思っていると、心理的にも物事のいい側面を観察するようになるからなんです。そんなふうに、開運ってある意味、“自己申告制”なところがあって、運を引き寄せるのも遠ざけるのも自分次第。ある程度訓練することで、身につけることができるものなんです」
そこで、「今年こそ自分の運を開きたい!」という人のために、しいたけ.さんが注目している開運キーワードを発表。
「’19年は特に、“平成最後”と“自宅がスタジオ”の2つが柱になってくると思います。めまぐるしい時代の変化から取り残されないためにも、常に新しい自分にアップデートしていってください」
今回は、その2つのキーワードのうち、“平成最後”についてお聞きしました。
「まもなく元号が変わって新しい時代が訪れ、ついに来年にはオリンピックも開催されます。それって多くの日本人にとって、意識せざるを得ない出来事だと思うんです。そうした時代の変化の流れの中で人々がどういう気持ちになるかというと、“やり残したことをやらなければ”という心理状態。いわば大掃除をする感覚で、今までやりたかったことや、先延ばししていて実行できなかったことに手を出す一年になっていくと思います。ただ、今の自分が置かれている環境や立場を考えると、すぐに取り掛かることが難しい場合もあるはず。そういう人は、この’19年を、3年後の’22年くらいから本格的にやりたいことをするためのファーストステップとして捉えてみてください。例えば、スポーツをはじめたいなら、今年は体力づくりをしてみるとか。いきなり本格化させる必要はないので、“3年後くらいに本気でやる”という意識で、今の状況を少しずつ整理していくといいと思います」
やりたいことは、「節目の年」に戻って探して。
「’19年は新しいことをはじめるにはもってこいの年」と、しいたけ.さん。でも、そもそも“自分がやりたいこと”がわからない人は、どうすればいい?
「そういう人は、自分の節目の年齢を振り返って探してみるのがおすすめです。例えば、今年34歳の人は30歳という年齢に戻って、その時の自分が“どんな30代になりたい”と考えていたか、思い出してみるんです。すると、“この4年間でもっとこうしておけばよかった”という点が見えて、今の生活に何が足りないのかもわかります。同じく28歳なら20歳に、32歳なら30歳、という具合に、10年を一つの節目と考えて振り返ってみてください。ちなみに、40歳など今が節目の年齢だという人は、マイナス10歳で考えてみるのがおすすめです。というのも、未来に対する目標を立てると、どうしても焦りが出てきてしまうけれど、過去を振り返ることは、あったかもしれない“もう一つの物語”のように思える。そんなふうに、気軽に考えることが大事です」
褒められることではなく、「好きでやれる」ことを。
「“やりたいことを過去にさかのぼって考えてみる”ことの意味って、実は“自分が好きなことを探す”ことでもあると思うんです。というのも、人は年齢を重ねるにつれて、“立派にならなきゃ”とか“年齢相応の自分にならなきゃ”とか“早く結果を出さなきゃ”とか、人から褒められる自分になろうとするので、本当に好きなことからは遠ざかってしまう傾向があるんです。それで気づいたら、今の自分がやっていることの大半が、義理人情や社会的な立場上、仕方なく続けていることばかりになってしまったり。でも、本当の意味で開運する人というのは、“褒められることをしている人”ではなくて、“自分が好きなことをやっている人”だと思うので、過去を振り返ることで、自分自身の本来の願望を探し当てることこそが重要になるわけです。なので、どんな些細なことでもいいから、自分が心から楽しめること、好きなことを見つけていってください。それはきっと、今からはじめても遅くはないはずです」
開運は「遊び心」から生まれます。
“自分のやりたいこと”を考える時、もう一つ大事にしたいのが、“遊び心を忘れない”こと。
「そもそも開運って、言ってしまえば“遊び”のようなものなんです。深刻に考えて目標を叶えていくというよりは、それを思い浮かべて楽しいと思えるかどうかが大事。だから残念なことに、真面目な人ほど開運しづらい傾向にある。というのも、真面目な人って他者目線で生きてしまうからなんです。“自分がこれをしたら失礼にならないか”とか“変に思われないか”ということを考えすぎてしまうから、どんどん表情がなくなっていって、結果的に“○○の資格を取ればよかった”“もっと計画を立てておけば…”と、ネガティブな感情で自分を追い込んでしまう。それより『ダイエット中だけど今日はラーメン食べちゃえ!』って笑いながら言える人のほうが幸せだと思うんです。究極を言えば、“もっと遊びたい”でもいい。今の自分の生活に付け加えるとしたら、どんな楽しいことが実践できるか考えてみてください」
ちょっとわがままでも「幸せを大切にできる人」の存在感が増す時代へ
平成の世が終わり、新しい時代に入ろうとしている今、私たちに求められているのは“幸せを感じられる力”と、しいたけ.さん。
「これまでの時代を振り返ると、どこか“幸せを犠牲にしてもいい時代”だったように思うんです。“自分にとっての幸せ”よりは、むしろ競争に負けないこととか、人から尊敬されることのほうが重要視されていたはず。そうした価値観が最近では少しずつ変わってきて、幸せを追い求めることが生きていくうえでの指標になると、みんなが気づきはじめた。さらに、自分が幸せになるためには、少しくらいわがままになっても仕方がない、とも。なぜなら、自分が幸せを感じることって、誰かしらが眉をひそめることでもあるので、例えば“ケーキを死ぬほど食べたい”と言う人は、真面目な栄養士さんから怒られる運命にあるだろうし、誰かに『何やってるんですか!』と言われる時が、いちばん楽しいことをしている時でもあるから。それを封印してまでできる開運はないと思っています」
しいたけ.さん 占い師。哲学を研究するかたわら占いを学問として勉強。『anan特別編集 しいたけ.カラー心理学 2019 春・夏編』(小社刊)が発売中。しいたけのブログ https://ameblo.jp/shiitake-uranai-desuyo/
※『anan』2019年4月10日号より。イラスト・100%ORANGE 文・瀬尾麻美
(by anan編集部)
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