マンガ・sino 取材、文・真島絵麻里 PR・江崎グリコ
理想の健やかな体をつくる大腸発のスーパー物質。
「腸内細菌が作る酸の一種で、鎖状に連なる炭素の数が6個以下の短いものをタンサ(短鎖)脂肪酸といいます。酢酸や酪酸、プロピオン酸などがあり、お酢や乳製品にも含まれますが、口から摂取するものは途中で分解・吸収されてしまい大腸まで届かないことがほとんど。そのため、基本的に食品から摂るのではなく、大腸内で産生して得る物質になります」(江崎グリコ研究員・馬場悠平さん)
作り出されたタンサ(短鎖)脂肪酸の大部分はエネルギーとして使用され、残りが体内で様々な効果をもたらすという。
「人間の腸内にはいわゆる善玉菌と悪玉菌、日和見菌が混在していますが、タンサ(短鎖)脂肪酸は腸内のpH値を下げて悪玉菌がすみにくい環境を作り、腸内細菌のバランスを整える働きがあります。また、血流に乗ったタンサ(短鎖)脂肪酸が全身を巡り、体内の至るところにある受容体と呼ばれるスイッチを押して活性化します。それによって基礎代謝の向上や食欲の抑制、脂肪の蓄積抑制などの抗肥満作用が働き、太りにくい体へと導いてくれるのです。さらに、ストレス緩和などほかにも様々な健康効果が得られることも最近の研究で明らかになっています」
これらの作用をより高めるには、腸内で作られるタンサ(短鎖)脂肪酸量をいかに増やすかが重要に。
「ビフィズス菌などの善玉菌がオリゴ糖や食物繊維を食べることで生み出されるため、エサとなるものをしっかり摂るとタンサ(短鎖)脂肪酸の産生量も上がります。菌の大好物である水溶性食物繊維を豊富に含む海藻類などの食品を摂るように心がけてください。同時に善玉菌自体を増やすことも必要ですが、善玉菌はストレスや加齢などで腸内環境が乱れると減少してしまうので注意が必要に。ヨーグルトなどで直接的にビフィズス菌を補給することはもちろん、適度な睡眠や運動を取り入れて腸内の細菌バランスを整えることも、効率よくタンサ(短鎖)脂肪酸を増やすことに繋がります」
食事を我慢するのではなく、食物繊維とビフィズス菌をしっかり摂って、腸から太りにくくするのが体づくりの新しいカタチに。その際に重要なのが、無理のない範囲でコツコツと続けること。
「摂取するのをやめると数日で腸内が元の状態に戻ってしまうので、継続することが一番大切。とはいえ、ストイックになる必要はありません。難しく考えず、まずはおかずを1品野菜に替えることや、朝食にビフィズス菌入りのヨーグルトを加えるところから始めてみてください。1〜2週間ほど続けることで腸内環境が整い、便の色やニオイが健康的な状態に改善。3か月後には、体にも嬉しい変化が表れてくると思います」
お話を伺った方
馬場悠平さん
江崎グリコ 商品技術開発研究所 乳業・洋生菓子グループ所属。タンサ(短鎖)脂肪酸の抗肥満作用や健康への影響を研究し、重要性を伝える活動を行う。
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