土台が安定すると筋肉のつき方も変化。
デスクワークや、長時間のスマホ閲覧…。日常の中で無意識にしている偏った姿勢は、ボディラインの崩れにもつながる。
「特に股関節や背中、肩まわりは硬くなりがち。その関節や筋肉の柔軟性を高め、カラダや筋肉の使い方を整えるのに役立つのがピラティスです」とピラティストレーナーの関清香さん。
体幹を意識しながら動き続けるピラティス。エクササイズを行う上で大原則となるキーワードが、下記の“エロンゲーション”“ニュートラル/インプリント”“コア”だとか。
「これらの基本を踏まえて動かすことで、カラダの土台となる股関節や背骨、肩関節が正しい位置に整い、インナーマッスルも鍛えられて軸が安定。すると姿勢の改善だけでなく、関節の可動域も広がって、余計な負荷をかけずに筋肉をバランスよく使えるようになります」
その結果、引き締めたい部分も効果的に絞れて、ボディラインも変わってくる。
まずここでは、ピラティスの基本をご紹介します。
効果アップ! 覚えておきたいピラティスの基本
ピラティスの基本(1):エロンゲーション
逆方向に引っ張って、カラダの軸“背骨”をピンと伸ばす。
重力や体重に逆らって、常に正しい姿勢をキープするために意識したいのが、背骨を伸張させる感覚“エロンゲーション”。写真のような仰向けだと頭とつま先を、座位なら頭と坐骨を逆方向に引っ張ることで背骨を引き伸ばす。
ピラティスの基本(2):ニュートラル&インプリント
2つの姿勢を使い分け効果的に引き締める。
ニュートラルは、骨盤が立位では床に対して垂直になり、仰向けでは水平となるピラティスの基本姿勢のこと。骨盤とつながっている背骨は自然なS字カーブを描き、仰向けだと腰と床との間に隙間ができる。一方、インプリントは、骨盤が後傾し猫背の状態。腹筋で腰を床に押し付けるので、よりお腹に効かせたい仰向けのエクササイズなどで使う姿勢。
ピラティスの基本(3):コア(体幹)
コルセットで締めるように、いつも安定させた状態に。
あらゆる動きや姿勢をとる際に、ピラティスではコアをいつも安定させた状態で行う。コアを安定させるために、お腹を凹ませて引き締める方法の一つが、胸式呼吸。鼻から息を吸って胸をふくらませ、口から吐くときに肋骨を閉じ、お腹を凹ませ引き締める。
せき・さやか ピラティストレーナー、「STUDIO es」代表。指導歴13年目。プログラム開発、指導者養成も行う。監修するマシンピラティススタジオ「the SILK」二子玉川店が8月にオープン。https://studio-es.wixsite.com/studio
※『anan』2022年7月20日号より。写真・中島慶子 ヘア&メイク・yumi(Three PEACE) 取材、文・野尻和代
(by anan編集部)