そんな今大注目の役者・太賀さんですが、高校時代には友達が売れていくことで、嫉妬の塊になってしまったことも…。
――同世代の役者さんとの交流が多いですよね。菅田将暉さん、染谷将太さん、二階堂ふみさんetc。
太賀:みんなお互い尊敬し合える関係です。将太は中学生の頃からの知り合い。人生初のオーディションでいっしょになったんです。前日に、将太が出てるドラマをたまたま見て「変わった顔してるな」と思っていたら会場にいて。それから仲良くなって「同じ高校に行こうよ」って誘いました。
――友達の染谷さんが売れていくのを目の当たりにしなければいけない環境って辛そうですね…。
太賀:高校時代はジェラシーがありました。途中からあまりしゃべってないんじゃないかな、僕がジェラりすぎて。若かったし、悔しかったです。でも、お互いの存在を意識していたからこそ高め合えた関係だったように思います。(菅田)将暉も同じような存在ですね。今はジェラシーとかはまるでなくて、こんだけいい俳優が周りにいるなら一緒に作品を作ったり、楽しいことしたいねってみんなで話してます。
――芸能界入りのきっかけは、山田孝之さんの主演ドラマ『WATER BOYS』を見て。それが今や、ドラマやCM、数々の作品で共演する立場に。
太賀:山田さんと共演すると、憧れていた頃の僕に自慢したい、って思います。今でもふと我にかえると「うわ、山田孝之だ!」ってびっくりしますけど、同じ画面にいる以上、そうも言っていられません…。もっと僕も頑張らないと。
――山田さんに憧れていた太賀少年が芸能界に入ったのが13歳。若いのによく決断できましたね。
太賀:環境でしょうね。親も俳優やってますし、僕にとってはサラリーマンの方が現実味がなかったです。
――お父さん(中野英雄さん)がSNSで太賀さんをすごく応援していますが。
太賀:親バカがひどくて…。もう完全に開き直ってますね。制御不能です(笑)。
――芸能界に入る前に思い描いていた理想の俳優像は?
太賀:当初はあったような気がしますけど、最近は憧れの人には絶対になれないんだとわかってきました。さっきのユキオの話に繋がりますけど、なりたい自分となれる自分との差はどうしたってあるわけで。憧れたものに近づくだけがすべてじゃないし、少しずつほんとうにやりたいことが見つかって、それを信じられるようになってきました。けっしてネガティブな意味じゃなく、そう思えるようになってから肩の力が抜けた気がします。