浅田舞「『太った』という声にびくつく必要はない」 “ボディポジティブ論”披露

ビューティ
2021.09.22
自然と周りを笑顔にさせるハッピーオーラを放つ、浅田舞さん。2017年の『anan』美乳特集でご登場いただいた時の写真をお見せすると、自らの変化に驚いたよう。

誰のものでもない、自分の体を愛していきたい。

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「この時は、20代最後の年で、女性らしさについて模索していた時期でしたね。ボディラインがはっきり出る服で演出する美もありますけど、今は、内から出てくる美しさを表現していけたらと思っています。人それぞれ、ライフスタイルも趣味も、恋愛経験も違うからこそ、いろんな美しさの形があり、年齢を重ねるにつれて、経験が増えた分、美しさの表現にも自然と深みが滲み出てくる。そんな考えに変わりました」

今、ベストコンディションを保つために実践しているひとつが、食事の内容にメリハリをつけること。

「食事で我慢してばかりだとイライラしてしまうので、外食は、焼き肉にも行きますし、ケーキも和菓子も好きなものを食べます。でも、家では野菜中心の食生活で、少し値は張るけれど、オーガニック野菜やココナッツオイルなど、体が喜ぶ食材で自炊しています。グルテンフリーも実践していて、体がスッキリ、軽くなりました」

そして、トレーニング。今、本格的に取り組んでいる社交ダンスのために、しなやかな筋肉を目指して、有酸素運動のバレエやピラティスなどで全身を動かす。そして、仕事や体作りを頑張った自分へのご褒美に、ケアと癒しを兼ねてバストサロンへ。

「顔にも使えるマイルドなスクラブでマッサージして、顔に化粧水や乳液を塗った流れでそのままバストまわりにも塗っています。セルフケアだけでは間に合わないところもあるので、バストサロンでプロの手をお借りします。しっかりほぐしてもらうので乳腺が活発になって、ハリが出てきました。ハリのある、でもふわっとした胸が理想なんですが、バストケアはやった分、しっかり成果を実感できますね」

変化の実感こそが、さらなる自信を生み、浅田さんをより美しく輝かせる。

「変化が感じられた時の喜びって、本当にすごいんですよ。その喜びは、継続の力になるし、変われた自信は言動や仕草にも表れて、どんどん自分の体を褒めて、愛せるようになるんです。“どうでもいいや”と諦めてしまうのが一番ダメ!」

健康的なライフスタイルで、自分自身が愛せる体に磨きをかける浅田さん。その高いレベルに到達する前にできることは?

「“自分の体を愛す”って難しく聞こえるかもしれませんが、意外とみなさんが日常的にやっている行動の中にもあると思うんです。疲れてマッサージに行くことも、ゆっくり睡眠をとることも、自分の体をいたわりたい、大事にしたいからですよね。そこからもう一歩、体への愛を深めるには、自分の体を知ることが大事かなって。オイルマッサージで体に触れたり、鏡でチェックすると、『ちょっとおっぱいが垂れてきたかも』とか、体の変化にいち早く気づけ、ケアも頑張れて、結果として、より好きな自分の体になれると思います」

浅田さんが、自分の体に向き合い、前向きに受け入れられるようになったのは、選手を引退してから。競技生活中は、過酷なダイエットを続け、摂食障害になったこともある。365日、自分の体型と闘ってきた浅田さんが辿り着いた、ベストな体とは。

「自分自身で納得できる体! 写真を見た方から『太った』とか、いろんな声が届くんですよね。でも、そういう声にびくつく必要はないし、自分が納得できる体であればいいと思っていて。だって、自分の体は他の誰でもない、私だけの体だから」

その強さは、どう身につけたのだろう。

「テレビのお仕事をさせてもらうようになった頃、肩幅が広いことがコンプレックスで…。『そのくらい肩幅があったほうが、ドレスをカッコよく着こなせる』というポジティブな言葉でさえ、“やっぱり肩幅が広いんだ”と気にしていました。でも、肩は削る以外、どうにもならない(笑)。ならいっそのこと、恥ずかしいからと隠さず、出しちゃおうって。そうしたら、イキイキできている自分がいたんです。華奢な体に憧れもしたけど、身長も骨格も体質も違う以上、誰一人、同じ体には絶対になれないんですよね。だからこそ、それぞれの目指したい体に向かっていけばいいと思います。誰かに言われたからではなく、自分が痩せたいと思ったならそのための努力を、もちろん今の体で幸せならそのままで。一人ひとり、自分が愛せる体が一番美しい!」

あさだ・まい 1988年7月17日生まれ、愛知県出身。フィギュアスケーターとして日本代表となり、世界を舞台に活躍。引退後は、プロとしてアイスショーに出演する他、スポーツキャスターや女優として活動中。

ブラウス¥39,600 スカート¥53,900(共にミュラー オブ ヨシオクボ TEL:03・3794・4037) その他はスタイリスト私物

※『anan』2021年9月29日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・亘つぐみ@TW ヘア&メイク・高松由佳 取材、文・小泉咲子

(by anan編集部)

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