メールの返事が来ない! 返信したくなるメールとは?

2019.2.6
「メールやSNSなしには考えられないのが今の生活。コミュニケーションのほとんどが、テキストを介して行われる時代です」とは、博報堂クリエイティブプロデューサーのひきたよしあきさん。その中で、「心に残る文」「読まれる文」も変わってきているという。
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「まず求められるのが、簡潔な文章。日々膨大なテキストに接して、人はみんな“読み疲れ”しています。さらにスマホで文章を読むことが普通になり、画面をスクロールしながら単語を拾い読みする人も増えている。そうしたことから、1分とかからずに読める、コンパクトな文が好まれる傾向にあります」

ただし、単に短いだけでは心に残らないし、興味を持たれない。その中にいかに興味を引く場面を作っていくかがカギになる。

「相手の言葉に賛同するひと言を添える、シーンが目に浮かぶように具体的なポイントを絞って書く。会話と同じように、相手が思わず返事をしたくなるような言葉を選ぶことが、印象に残る文章を書く上では大切です」

短くても心を動かす文章、3つの極意をご紹介します。

インタラクティブな文章で、相手の気持ちを惹き付ける。

メールやSNSには、ただ「了解です」と返したり「いいね」を押すのではなく、「『〇〇という意見、面白いですね』など、相手の文章を引用するインタラクティブ(相互作用的)なコメントを。引用はその人を承認する行為。自分が認められると、こちらにも興味を持ってくれる。会話と同じで、相手の文を“読む”力が必要です」。

文章を書く前に、笑顔を作る。ラブレターだと思って挑もう。

「上機嫌で書いた文章は、おのずと他人にも気持ち良く届きます。文章を書くときはまず笑顔を作り、相手へのラブレターだと思って取りかかって。いかに分かりやすく、こちらの熱意を伝えるかと模索することで、いつもの報告書や企画書も違った内容に」。目尻を下げる、口角を上げる。それだけでも効果アリだから、ぜひ試して。

目指すは「画文一致体」。情景を切り取って感情に訴える。

「印象的な出来事は、場面を絵のように具体的に書くことで、臨場感が伝わります。言文一致体ならぬ、“画文一致体”です」と、ひきたさん。「例えば水族館で見たイルカの感想も『かわいかった』ではなく、『水面から飛び出したとき、口もとが笑っていた』とすれば、情景が目に浮かぶ。読む人の感情に訴える一文になります」

ひきたよしあきさん 博報堂クリエイティブプロデューサー。スピーチライター、コピーライターであり、大学で講義も。著書に『博報堂スピーチライターが教える 短くても伝わる文章のコツ』(かんき出版)。

※『anan』2019年2月13日号より。写真・市原慶子 取材、文・新田草子

(by anan編集部)

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