これまでSTARTO ENTERTAINMENTに所属するジュニアの育成に携わってきた大倉忠義さんが雑誌の編集長に就任。11月10日(日)にエンターテインメントマガジン『Zessei(ゼッセイ)』を創刊した。現在は創刊を記念した写真展を11月30日までラフォーレミュージアム原宿で開催中。発売を先駆けて行われた記者会見をレポートします。


雑誌を取り巻く環境が変化した2025年──。デジタル化が加速する今、改めてアナログな紙の価値を今一度、評価されるべきと新雑誌の創刊に踏み切ったのが大倉忠義さんだ。ジュニアの育成に携わってきた大倉さんが編集長となり、”Z世代のアイドル”であるジュニアを中心に登場する新雑誌が誕生。タイトルは『Zessei(ゼッセイ)』。Z世代のアイドルを絶世のビジュアルで撮り下ろすという想いが込められている。

写真展の展示スペースがあるラフォーレミュージアムで行われた記者会見。グレーのエレガントなジャケットに白シャツという爽やかな衣裳で、マスコミ陣の前ににこやかに登壇した大倉さん。まずは『Zessei』を創刊するにあたったいきさつを尋ねられると、「東西合わせて200名近くのジュニアがいるんですけど、自分目線でやっぱりすごく魅力的な子たちがいっぱいいまして。どうにか世間の皆様に紹介できる方法はないのかなというところから、雑誌ができないかなと思いました。雑誌がデジタル化していく中で、自分は年代的にもアナログ世代。発売を楽しみにして雑誌を手に取ってワクワクしていた記憶が、すごくいい経験として残っているので、雑誌を今の世の中に残したいと思いました」と紙へのこだわりを熱く語ってくれた。

『Zessei』創刊号・表紙巻頭特集はACEes。

裏表紙は関西ジュニア選抜。

創刊号の表紙巻頭特集は、ACEes。撮影はアメリカ・ロサンゼルスにて実施した大自然の中での壮大なスケールのグラビアが魅力だ。グループのこれからについて展望を語ったソロインタビューも掲載され、読み応えたっぷりな内容に。裏表紙には関西ジュニアの選抜メンバーが登場する。主な内容について大倉さんは「東西のジュニアが表紙を彩ってくれています。ACEesはLAでダンス修行をしていた時期だったので、ぜひその瞬間を記録として撮らせていただきたい、と。彼らの綺麗なビジュアルとLAの大自然の掛け算で撮りおろしました。裏表紙は関西ジュニアのわちゃわちゃした魅力を撮りました。中面では、いつもの明るい彼の魅力をちょっと封印してもらってですね、かっこよく綺麗な感じで撮ったので、その対比も楽しめる構成になっています」と、自信を覗かせる。

第二特集については、編集長独自の視点で人生した充実のラインナップ。グループの枠を超えたコラボレーションが目玉に。ジュニア時代の絆がつないだコラボ企画には、永瀬廉さん、西畑大吾さん、正門良規さんが登場。菊池風磨さんをゲストに迎え、編集長と対談インタビューを実施したスペシャルな内容だ。大倉さんは、「この雑誌をジュニアの中で出たいと思ってもらえるような雑誌にしたい」という目標があると語り、「絶世という言葉を象徴的な存在として、まずミッチー(道枝駿佑)に出てほしいなと直談判しました。あとは、西畑、正門、永瀬は昔からの仲でプライベートでも今も親交のある3人であることを知っていたので、『わちゃわちゃ語ってくれへん?』とオファーをしました」と抜擢の理由を説明。

菊池さんとの対談が実現したいきさつについては、ちょっと照れ臭そうに「自分で作りたいって言ったから、非常に出ずらかったんですけど。『いや、あなたが出ないと始まらないでしょ』と、すごい説得されて。1人で出るのは恥ずかしかったので、風磨に対談をお願いしました」。その内容については「風磨とは、普段から食事に行くので、いつもの感じでダラダラと喋ってたら、いつの間にか終わってたみたいな感じで(笑)。今の風磨の立ち位置だったり、timeleszをどうしていきたいかを真面目に語ってもらいました」とスペシャルな対談になった様子。

撮影の裏エピソードについては、表紙を飾るACEesから深田竜生さん、裏表紙で登場する関西ジュニアの西村拓哉さんが拍手で出迎えられる中、「よろしくお願いします!」と爽やかに登壇。まずは、創刊号の表紙を飾られた率直な気持ちを深田さんにうかがうと、「すごく嬉しかったですね。5人でそのお話を聞いた時に、皆で『やった!』って盛り上がりました。しかもLAでの撮影っていうのもあって、皆でめちゃくちゃ気合いを入れて撮影に臨みました。あと僕は、中面で道枝くんと撮影させていただき、すごく光栄でした」と声をはずませる。LAの撮影は、「砂漠に行くのは初めてで。めちゃくちゃ暑かったり、遠くの方で雷が鳴っていたり。初めての気候を経験しました。開放的な、すごくいい表情ができてるかなと思います」と手応えを感じている様子を見せた。壮大な景色とACEesのコラボが楽しみだ。

雑誌の撮影が昔から好きだという西村さんは「普段やってる雑誌とはひと味違う、写真集に近いような雰囲気の撮影ができるとお聞きした時は、楽しみな気持ちでいっぱいでした。関西ジュニアの真弓孟之くんとか伊藤篤志くん、渡邊大我くんの4人で撮ったんですが、普段からおちゃらけるのが得意なメンバーばかり。カッコつけるよりもふざけてる方が得意な4人だったんですけれども、撮影中はしっかり集中して、セクシーな表情すること意識してました。ぜひ楽しみにしていただけたらなという風に思います」と、 笑顔カットと大人めカットの2パターンが楽しめると報告。そのギャップはいかに…?

大倉さんも表紙と裏表紙の撮影現場に編集長として立ち会ったそうで、「普段は、普通の若者なんですけど、カメラの前に立つとやっぱり雰囲気がありますし、『みんな綺麗な顔してんねんな』っていうことを、改めて気づきましたね」と、しみじみ。自分自身のジュニア時代の撮影を振り返り、「僕はもうわけも分からずハワイとかでワイワイはしゃいで撮られてましたからね。皆プロですよ」とジュニアたちの撮影姿勢に感心する場面も。

そんな大倉さんの編集長ぶりについては深田さんと西村さんが絶賛。「もう最高でしたね。LAに付いてきて下さったり、ロケハンに行って下さったり。道枝くんとの撮影にも大倉くんがわざわざ来てくださったんです。でも、道枝くんの撮影が終わったら『お疲れでした!』って帰っちゃって寂しかったです(笑)。スケジュール的にすごくお忙しそうでしたが、見て欲しかったです」と本音をこぼす深田さんに「おったんですけどねぇ(笑)」とお茶目にボケてから、「ちょっとスケジュールが重なっちゃって。ごめんなさい。表紙撮影でちゃんと付き添えるので、『今日はごめん』って言って帰りました」と謝罪を。

西村さんは「僕たちの裏表紙の撮影の現場にも来てくださって。普段、関西ジュニアでわちゃわちゃしたカットを皆で撮影すること多いんですけど、その8人のわちゃわちゃの中でも1センチ、2センチの距離感で見え方が変わってくると現場でアドバイスいただいて。ただのわちゃわちゃにも、すごくこだわってらっしゃったのが印象的でした」とメンバー同士の距離感を大切に撮影していたことを明かす。大倉さんは「もっともっと褒めてほしい!」とニッコリ微笑みつつ、西村さんのコメントについて「さすがだな。そこまでアドバイスしてないはずなので、多分1を10ぐらいに広げてくれて」と褒めるのも忘れないのはさすが。

ちょっぴりドヤ顔の西村さんが「深田は(立ち会ってくれないと)愚痴ってますからね(笑)」というと、「深田はちょっと今日フワフワしてます(笑)」と大倉さんから指摘され、「ちゃう、ちゃう、ちゃう、ちゃう(笑)」と天真爛漫にツッコミを入れる深田さん。そんなやりとりから今回の撮影で共に時間を過ごしたことから、コミュニケーションもバッチリなのがうかがえる。質疑応答では、大倉さんからはどんな具体的なアドバイスをもらったか深田さんに質問が及ぶと、「皆でご飯も行きましたよね。LAで和食を食べてます。やっぱり海外でも和食食べたくなるんですよね。僕、大倉くんとちゃんとお話させていただくのが初めてだったんですけど。ACEesが結成して間もないので、グループについて相談に乗っていただきました。そのおかげで表情もほぐれて、楽しく5人で撮影できました」と大倉さんにACEes全員が話を聞いてもらったことを語っていた。

プロデュースしていることから関西ジュニアとは交流が深い大倉さん。「もうお世話になってから8年ぐらいですかね。経つので結構その間ずっとアドバイスして、いただいてます。カメラに撮られる時の手の使い方は、こっちじゃなくてこっちの方がいいとか、中学生の頃、細かいしぐさを教わりました」と西村さんが大倉さんからのアドバイスを振り返ると、「えー、いいな。えー、すごい」と、素直にうらやましがる深田さん。「ニシタク(西村さん)は、中学生ぐらいから知ってるので、ホントに大人になったなと思います。親戚の子供に…。いや、親戚の子供じゃないですね。離れて暮らしてる1番下の弟が何か気が付いたら、めちゃくちゃ大きくなってるみたいな…。ビックリしますね。あどけなさも残ってたりするんですけど、雑誌の中でも、ちょっと色気のある表情をしやがったり(笑)。あんなに小っちゃかった子が…って感じます」と、成長を嬉しそうに語る大倉さんに西村さんもニコニコ笑顔だ。

ここでレポーターさんから『Zessei』のほかの雑誌タイトル候補はどんなものがあったか尋ねられると大倉さんが「全然、面白くないですよ。“アウェイク”です。“アウェイク”って言った瞬間の皆さんリアクションが薄いので、『Zessei』にして良かった(笑)」と安堵の表情に。『Zessei』というタイトルになったことを深田さんは「いや、めちゃくちゃインパクトあると思いますし、すぐ覚えました。単語のパワーはすごいあると思います。絶世とかZ世代という意味がある聞いて、よりすごい素敵な名前だなと思いました」と絶賛。西村さんも「もう以下同文なんですけど、絶世という日本語をからきているのは、意味がダイレクトに伝わりやすいし、コンセプトにあってると思います」と同意。

数多くある雑誌の中で、譲れないこだわりについては「それぞれの雑誌の魅力があると思うので。いつもお世話になってるファンの皆様に届けられるっていうところを今目的としてるので、ジュニアの子に対する愛情は、『Zessei』スタッフは負けない気がしますね」と、愛情を注いで雑誌作りに挑んでいるという。撮り終えたすべての写真を並べた時は、『おぉ!』となったそうで、それぞれの担当の方たちは知っている、“じつはこの人、かっこいいんだよ”っていうところを切り取れたと話す。

anan編集長も会見に出席。大倉さんへ紙の雑誌の良さを知る中で、その大切さを守ってくだっていることへの感謝とともに「実際、編集長として雑誌一冊作ってみて」と質問。「よう来てくれましたね、ホンマに」と笑顔を覗かせ、「いや、もうこんなに大変な作業されてるんだって思いましたね。普段は自分たちは撮影の日しか参加してないので、デザインだったり、レイアウト写真を選ぶ作業だったり、ここにも文章が入ってるんだとか、決めることがいっぱいありまして。本当に取材態度を改めようと思いました(笑)」と会場を笑わせつつ、雑誌作りの大変さを知ったとしみじみ。またananの名物特集をにおわせ、「有名な特集だけはパクらないようにします(笑)」と、ユーモアあふれるコメントも。

今後の展開については、「毎月出すのは、多分無理なんですけど。1年の間にタレントの成長だったり、ビジュアルの変化もすごくあると思うので、なるべく追っかけられるような頻度になればいいなと理想として掲げています」(大倉さん)と話し、編集長の独自の視点でその時のテーマによって人選をしていく方針。「出られることは当たり前じゃない。そういうスタンスでいたいですし、そういう雑誌にならなきゃいけないと思っています」とジュニアたちの憧れの雑誌を目指すそうだ。自由な発想でいろんなことにチャレンジする雑誌作りをして「形として残る」体験の提供をしたいという。その根本にはエンターテインメントを通じてすべての人々の人生を豊かに、創造的で感動的な瞬間を作り出したいという大倉さんの熱い想いがある。この雑誌からジュニアの魅力を改めて世に発信するきっかけになるのはもちろん、この大倉さんの新たな挑戦が、紙の良さを再認識するきっかけになり、雑誌業界全体が盛り上がることを願って、「Zessei」の誌面に期待したい。

取材、文・福田恵子

Share

  • twitter
  • threads
  • facebook
  • line

Today's Koyomi

今日の暦
2025.11.
12
WED
  • 六曜

    先勝

  • 選日

    一粒万倍日 母倉日

幸せと不幸との分水嶺に立っているかのような意味の日です。今まで見ようとしてこなかった現実、避けてきた事柄に直面して対処を求められる可能性が高まっています。アップダウンするような運気を表していますが、うまく対応できればここから幸せの方向に舵を切ることもできます。よく考えて行動するようにしましょう。

Movie

ムービー

Regulars

連載