全国7都市30公演で約36万人を動員するアリーナツアー「Aぇ! group LIVE TOUR 2025 D.N.A」を開催中のAぇ! group。1stアルバム『D.N.A』の楽曲を中心にしたセットリストかつ初めてグループのオリジナル曲のみで構成したライブから、3月30日(日)昼公演の模様をレポートします。


“世界最高のAぇ1日を最高レベルで楽しめるステージにしたい”――。“自分たちの楽曲だけでライブをしたい”――。Aぇ! groupのそんな想いが詰まった『Aぇ! group LIVE TOUR 2025 D.N.A』。横浜アリーナの客席に到着すると、開演前に「本日のプログラムにはみなさまのエネルギーが必要となっております。周りの空気をお読みの上、たくさんの声援や拍手のご協力をお願いします。Aぇ! groupでしか満足できなくなるDNAが体内に組み込まれてしまう可能性がありますので、ご注意ください」という遊び心たっぷりなアナウンスが流れ、彼らの笑いのセンスに脱帽だ。

メインステージには、一面巨大な研究所のセットが施されたメタリックなサイバー空間が。スクリーンにメンバーカラーの5色の液体が注ぎ込まれたカプセルが映し出されると、ステージ上の転送装置のようなカプセルから5人が颯爽と登場。全身ホワイトの豪華衣装に身を包み、勢いたっぷりに歌ったのは、デビュー曲の「《A》BEGINNING」。出発点に立って、新しい未来を築こうと覚悟を決める曲は、幕開けにふさわしい攻めナンバー。今回は末澤誠也さんが演出、構成、衣装を担当し、歌にダンス、バンドやお笑いなど、Aぇ! groupの遺伝子が全開に注ぎ込まれたライブ。『D.N.A』の五角形のペンライトを手に集まったファンの高揚感が伝わってくる。

「Hey! 横浜、楽しむ準備は、できているかい? いいねぇ~、今日は俺らと最高の思い出を作っていきましょう。よろしく!」と末澤さんが呼びかけ、2曲目の「Firebird」へ。「いくぞ、横浜!」と叫ぶと炎の特効が激しくステージを飛び交う。末澤さんの「熱くしてやるよ」のキメゼリフもセクシー全開で会場のボルテージが加速。佐野晶哉さんの「自己紹介しま~す!」の声で始まったのは陽気なナンバー「僕らAぇ! groupって言いますねん!!!!!」。1人ずつ個性的なメンバー紹介が繰り広げられる中、佐野さんが自身のパートで「ムサシノ輪舞曲の正門くん」と振ると、他のメンバー4人が「晶哉の胸キュン見てみたい~♪」と声を揃えて歌う。「どうして俺じゃダメなのかなぁ…?」と、正門さん演じる阿川龍平のセリフをつぶやく佐野さん。今回の公演ならではのパートに会場が沸き上がる。

5曲目の「Colorful Days」では、ここまでの白衣装から一瞬で衣装チェンジ。小島健さんは黄色、草間リチャード敬太さんは赤、正門さんは紫、佐野さんは青、末澤さんはピンクと色鮮やかなカラースーツに身を包み、眩しい笑顔を振りまく。キラキラの紙吹雪の輝きがステージを華やかに盛り上げるなか、佐野さんと草間さんが背中合わせで歌った後にハグし合う姿や正門さんと佐野さんが見つめ合いながら歌う仲睦まじい姿も。ラスト全員がハートを作って、アイドルオーラをフル発揮。続く「Wonderful!!」でも5人で仲良く肩を寄せ合い歌ったり、キュートなダンスを踊ったり、キラキラ全開。

そんなアイドルパートの次は、熱湯風呂に挑戦する草間さんと正門さんの様子をメンバーが見守るお笑い色強い映像コーナーへ。バラエティーのお約束的展開を草間さんに要求する正門さん。体を張ったものの、「リアクション、うっす~!!」とメンバーから突っ込まれてしまう正門さんの姿は、まさにAぇ! group らしい、わちゃわちゃが全開だ。

映像でほっこりした後、序盤と雰囲気がガラリと一変。ひと味違う世界へ誘う。洋館のセットに置かれた赤いソファを使っての「Party-Aholic」。腹筋をチラリと見せたり、末澤さんと佐野さんが舌をセクシーに出したり。ヒリヒリするような艶っぽい妖しさたっぷり。甘く熱い恋を歌う「純情パスファインダー」では、赤×ピンクの照明に照らされる中、情感たっぷりに歌唱。ラストは片目を隠すしぐさで、その悩ましい表情に思わず引き込まれてしまう。バラエティーに富んだ楽曲を披露して、彼らの表現力の豊かさを見せつけた。

そしてMCタイム。

正門さんの「すみません。あーだこーだなんか言うてますけど、僕ら5人揃ってAぇ! groupです!」という仕切りでスタート。4曲目の「+You」でスクリーンに男性カメラマンのキス顔が超アップで映し出され、メンバーたちが突っ込んでいたことについての話題に。末澤さんは「なんで映されたカメラマンノリノリなん?」と思い出し笑いをすると、佐野さんが「『+You』の俺のパートの“おはようHolidays”のところ、大阪城ホールの初日迎えた時は、わりと遠目のカメラでカメラマンが狙っとってん」と話すと末澤さんが「ライブにずっとついてくれてる、変なカメラマンね(笑)」と説明。この日のアップは佐野さんが恩返しのつもりでカメラマンにフォーカスをあてたそうで、その後のパートの末澤さんは「そのせいで、その後、歌われへんかったぁ」と笑いながら嘆いていた。

ここで正門さんが「楽しくやってるAぇ! groupの5人なんですけども、ここでちょっとみなさんにお伝えしたいことがございまして。聞いてくれますか?」と改まると、「もしかしたら、京セラを超えるお知らせが…」とハードルを上げる小島さん。ざわつく1万5千人。「みなさん、僕たちからの嬉しいお知らせを受け取ってください。僕らAぇ! group、3rdシングルのリリースが決定しました。『Chameleon』というタイトルでございます。カッコいいダンスナンバーになってますので、みなさんぜひチェックしていただきたいと思います」(正門さん)と嬉しいサプライズを発表。末澤さんは「ちょっと今までアルバムの曲にもないような曲」、小島さんは「バリカッコいい。めっちゃダンス、踊るな。ちょっと踊るだけで、もうギブしたいです(笑)」と、踊る曲だと明かすと草間さんも「むずい」とダンスの難解さをアピールしていた。

カップリングは正門さんの主演ドラマ『ムサシノ輪舞曲』の主題歌「Destiny」。この曲や「脳内ラプソディー」が好きだという末澤さんに「嫌いやわ~、未練タラタラなのが好きな男」と、冷ややかな視線を向ける小島さん。捉え方次第ではすべての曲が未練がましく聴こえると言いだした末澤さん。「+You」については、“Brand new day 新しい朝”というワードから「多分、新しい彼女と過ごしてたんやろうなぁ」と歌詞から推察。すると、ファンから「キャー」という黄色い悲鳴が上がり、「そんなさ、“キャー”って、俺の話ちゃうからね(笑)」とニッコリ。正門さんは、「それ、(末澤さんの)特殊能力。あなたが未練そのもの!」とツッコミ。

末澤さんが「これはどうなってんのか分からへんねんけどさ。デビュー曲が『《A》BEGINNING』でしょ、2ndシングルが『Gotta Be』でしょ。3rdシングルが『Chameleon』だから、ABC並んでるの」とタイトルがアルファベット順であることに気づく。佐野さんは「(3rdシングルに収録されているけれど)4枚目でもう1回、『Destiny』?」とシングルのアルファベットトークで大盛り上がりしていた。

新曲「Chameleon」については、「今までのAぇ! groupにはなかったお洒落ロックな楽曲」(正門さん)、「おしゃれでユーモアがある曲」(末澤さん)、「過去一難しい曲」(草間さん)、「難しい曲だからこそ、しっかり自分たちのものにして新たな一面を見せたい」(小島さん)、「我慢することも多い世の中で自分が本当に望んでいることを思い出そう。そんなメッセージが込められています」(佐野さん)とそれぞれがコメント。デビュー1周年を経て、Aぇ! groupの可能性を感じてもらえる楽曲になっていると自信を覗かせているので期待大だ。

そして、後半戦突入。

彼らのほとばしる情熱が炸裂し、一体化した会場のボルテージは最高潮。「ROCK’NPOP」ではステージ下からジャンプして勢いよく登場。熱い闘志を胸に歌い続ける彼らのテーマソングのような楽曲でハードにカッコよくダンスする5人。力強くパワフルなボーカルで聴く者を圧倒させた末澤さんがラスト、投げキスをすると会場が大きく湧いた。そして、Aをかたどったムービングフレームで「Gotta Be」を。スモークが吹きあがる中、回転するセンターステージを移動しながらパッション全開のダンスが弾ける。畳みかけるようなアグレッシブナンバーで駆け抜けた後は、底抜けに明るく前向きな気持ちにさせられる「やったろかぃ!」と「Aぇ! LAND」。スタンドトロッコに乗り込み、ファンの目の前へ。佐野さんがエアギターを披露するなど、サービス精神たっぷり。溢れる笑顔はスターの輝き満点だ。

ラストスパートは、ファン待望のバンドコーナー。

正門さんのギターテクニックを見せつけてから「Break Through」へ。「騒げ」「声出せ」と煽るメンバーたち。印象的だったのは小島さんのコール&レスポンス。「楽しんでますか? もっと頑張れ! もっと!」と小島さんに倣ってファンも笑いながら叫んだ。炎が盛大だった「咆哮」は、疾走感と重厚感を併せもった激しいロックナンバー。「それで後悔はないのか?」とファンに呼びかける末澤さんの魂のハイトーンボイスが響き渡ると、メンバー全員ありったけの力を振り絞り、唯一無二の眩さを会場に放った。

ここで正門さんから代表して挨拶が。「横アリのみなさん、本日は本当に最高に楽しい時間をありがとうございました。楽しかった人?(「はーい!」と声を揃える会場)ありがとうございます。それを聞けただけで、ホントにホッとします。残すところ少なくなってきましたけれども、1公演、1公演、みなさんと共に作るこういう時間がね、ホントに僕は好きです。ホントに毎公演、いい意味で全然違うんですよね。なんか生きてるっていう感じがします、コンサートは。僕たちが作ったこのコンサートDNAに命を吹き込んでくださっているのは、間違いなく客席にいるみなさんです。本当にありがとうございます」とファンと創り上げるライブの想いを語ると温かい拍手が巻き起こった。

続けて、「3rdシングルの発表もありましたけども、なによりですね、たくさんの方に受け取っていただいてからが曲の物語のスタートだと思っておりますので、ぜひともAぇ! groupの曲、僕らが表現しているものを受け取っていただけたら嬉しいなと思います。僕たちの1つの宝物になっていけばいいなと思っておりますので、どうぞこれからもAぇ! groupの活動に注目してください。そして、最高の景色を共に見に行きましょう」と、前を見据えながら、正門さんが語る姿はどこまでもまっすぐ。最後の曲は「Hello」。拳を高く掲げて歌う5人。

その後、アンコールに応えて登場した5人。正門さんが「一緒に幸せになってくれますか。みなさん幸せですか。いろんな色になってくれますか。あ、ややこしい?」と、“色”というワードを口にしたことでアンコール曲が「Chameleon」かもしれないと勘違いさせたことに触れると、小島さんが「カメレオンってね、いろんな色になる動物なんですけれど、逆に自分の色をどう変化させるかみたいな、そういう曲になってます」と「Chameleon」について解説をし始める。佐野さんが「隠れるんじゃなくて、自分を表現するためにいろんな色になっていきましょうっていう曲です」と野生のカメレオンとは違うとMCで説明しきれなかった補足を入れていた。

最後は、「みなさん、ラスト一曲、一緒に楽しんでいきましょう。『しあわせもん。』」と正門さんが曲振り。ステージで歌って踊れる喜びを噛みしめながら歌う5人の表情は、もちろん“しあわせもん”。ハッピー感満点な彼らの歌声に、明るい空気に包まれる会場。そして、最後に正門さんが「楽しかったですか? 本当にたくさんのみなさんに足を運んできていただいて、歌ったり、踊ったり、演奏したりできています。一生、Aぇ! groupやっていくつもりなんで、これからもどうぞ5人のパフォーマンスを楽しみにしていただけると嬉しいです。これからもついてきてください」と、堂々“一生Aぇ! group宣言”をして、去り際に投げキスを。初めて自分たちの楽曲だけで届けたセットリストで、観客を巻き込んでパワフルに突き進むAぇ! groupのバイタリティを魅せつけたステージ。無敵の5人のDNAが揃えば、百万馬力と証明したライブになった。

写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
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