「転職事情はここ3年で大きく変化しています」と語るのは、人材エージェントとしてこれまでに1000件以上の転職を成功させてきた田畑晃子さん。
「将来の労働力不足を見据え、優秀な人材を逃さないよう、働き方の選択肢を増やし、環境を整える企業が出始めているのです。また、転職に対する世間の見方も昔とは変わってきています。今、転職はキャリアプランの中でごく自然な選択肢のひとつになっているんです」
その一方で、安易に考えては危険だとも。
「転職したい、という気持ちの根っこにある原因が何なのかを自己分析する作業が不可欠。それをしないで転職すると『こんなはずじゃなかった!』ということにもなりかねません」
情報収集力も転職の成功のための重要な要素。
「インターネットで検索して集めた情報だけでその会社のことを理解した気になっていたら大間違いです」と法政大学大学院の石山恒貴さんは言う。
「コツは人から情報を引き出すこと。転職エージェントを活用するのも一つの手ですし、学校の先輩や同級生、会社の外で築いた人脈などから生の情報を集めましょう。そのためにも、セミナーやボランティア活動などの“社外活動”は非常に有効。人脈づくりだけでなく視野を広げるためにも、ぜひおすすめしたいものです」
自己分析力と情報収集力に加え、想像力も転職には必要に。
「目先のことだけでなく、40代、50代になった時のことも想像してみてください。それがハッピーな自分なら、それはフィット感のある転職だといえるのではないでしょうか」(田畑さん)
そこで、ここでは転職にありがちな4つのNGパターンを解説。転職願望の中にこんなホンネが潜んでいたら要注意かも?
人のせい転職
うまくいかないのは上司のせい、会社のせい、商品のせい、とすべて他者のせいにするタイプ。「自分で工夫や努力をせず、他者への不満ばかり考えていると、採用面接でも会社、上司への悪口が出ます。採用担当者がもっとも警戒するタイプでもあります」(石山さん)。まずは、いま自分ができることを考えてみて。
もやもや転職
働き始めて数年経つとたまってくるさまざまなもやもや感。それを整理しないまま転職しようとすると、選択を間違ってしまう危険性が。「すぐに転職に飛びつかず、そのもやもや感の本当の原因をつきつめて考えてみる時間が必要です。社内異動で解決することも結構多いものですよ」(田畑さん)
思い込み転職
柔軟性ゼロ、「自分にはこれしかない!」と思い込んだら一直線。でも根拠のない思い込みはかえって自らの可能性をつぶしてしまいます。希望先に有名企業の名前ばかり挙げる人は、このタイプ。「その会社で何をするのかまで考えていないので、たとえ転職してもきちんとしたキャリアを築きにくい」(石山さん)
あわよくば転職
自分のスキルや経験とは無関係に漠然と「今よりいいところがあれば」と転職を考えているタイプ。「軸がなく、ふわふわしたまま“青い鳥探し”をしている状態なので、なかなか決まらず就活が長引きがち。やりたいことが定まっていないので、『なんとなく』で内定を辞退してしまうことも多いんです」(石山さん)
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