ライスペーパーを使ったアレンジレシピ動画が、いまSNSを中心にバズり中。生春巻きのイメージが強いけれど、実は活用度が高く、野菜やタンパク質を一緒に摂れるうえ、グルテンフリーなのも嬉しい! すぐにマネできる、新発想レシピをご紹介します。
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手軽に栄養がたっぷり摂れアレンジの幅も無限大
おもに米粉を原料とし、シート状に加工されたライスペーパー。ベトナム料理の生春巻きでおなじみの食材だけど、最近、ライスペーパーを使ったアレンジレシピ動画がSNSを中心に大きな話題に。
「似た形状のものに春巻きや餃子の皮などもありますが、これらの主原料は小麦粉です。一方、ライスペーパーは米粉なので、グルテンフリー。小麦粉に含まれるグルテンは、消化不良の一因となるため、その摂取を抑えることで腸内環境の改善が期待できます。また、食材を包む、巻く、といったライスペーパーならではの調理法は、野菜をたっぷり摂りたいときにも使い勝手が抜群で、夏に不足しがちなミネラルなどの栄養素の補給や老廃物の排出に有効です」(料理家、栄養士・田村つぼみさん)
それに加えて、手間なく調理できる点や、汎用性の高さも魅力。
「ライスペーパーは生春巻きのように巻くのはもちろん、2枚重ねる、敷くなどさまざまな使い方が可能。味にクセがなく合わせる食材も選ばないので、発想次第でレシピの幅を無限に広げることができるんです。水に濡らすだけで調理ができ、簡単なところも嬉しいポイント。夏バテで気力が落ちているときの救世主になるはず」
ライスペーパーのここがすごい!
1、米粉が主成分のグルテンフリーで体調改善&腸内環境を整える効果が!
2、包むだけで、たっぷり野菜やタンパク質が摂れるから夏バテ防止の救世主に!
3、調理がラクちん&レシピも無限大。サッと水に濡らすだけでOK!

ライスペーパーの戻し方のコツ
乾燥した状態で販売されているので、水で戻すことからスタート。水に“浸す”のではなく、サッとくぐらせ、カタさが少し残るくらいに戻し、乾いたまな板の上に置く。

ライスペーパー 120g ¥320(ケンミン食品お客さま相談室 TEL. 078-366-3035)
四角い形もオススメ
定番の丸型よりも巻きやすく、中に具をたっぷり包むレシピには最適。
【台湾ダンピン】たっぷり入った小ねぎで栄養をチャージ

【材料/2人分】
ライスペーパー(四角)…4枚、小ねぎ…6本、卵…2個、刻みザーサイ、桜エビ…各大さじ2、ごま油…大さじ1
【作り方】
1、ライスペーパー2枚を順に水にくぐらせて、2枚が中央で5cmほど重なるようにまな板の上に置く。小ねぎ半量を長さ4cm程度にちぎって、ライスペーパーの四方に3~4cmほどの余白を残して広げる。
2、中心に少しくぼみを作って卵を1個割り入れ、黄身を軽くほぐし、桜エビ・ザーサイの半量を満遍なく散らす。
3、手前側の余白を折り、両端の余白を折り込んでから最後まで巻いて閉じる。もう1本も同様に成形する。
4、フライパンにごま油を熱し、3を入れて焼き、焼き色がついたらひっくり返して両面に焼き色をつける。水大さじ2を入れて蓋をし、弱火で蒸し焼きにする。時々様子をみて返しながら、卵が固まったら完成。食べやすい大きさに切って、器に盛り付ける。
5、ケチャップと豆板醤を混ぜたソースや、ポン酢&黒酢などお好みのソースをつけて召し上がれ。
Point
ダンピンは小麦粉の生地で卵やハムなどを包む台湾の定番朝ごはん。それをライスペーパーに置き換え。中身がこぼれないように手前、両端と折り込み、奥へと包もう。
【蒸しエビ餃子】ミネラルたっぷりのエビを贅沢にIN

【材料/2人分】
ライスペーパー(丸)…5枚、むきエビ…150g、椎茸…2枚、キャベツ…大2枚、ねぎ…1/2本、A[おろし生姜、酒…各小さじ1、片栗粉…大さじ1、しょう油…大さじ1/2、鶏がらスープの素…小さじ1/2、こしょう…少々]
【作り方】
1、むきエビはぶつ切り、椎茸は粗みじんにしてAを混ぜ合わせてタネを作る。
2、ライスペーパーをハサミで半分に切ってから、水にくぐらせてまな板の上に置き、真ん中に10等分にした1を置く。ライスペーパーが柔らかくなってきたら両サイドからタネを包むようにして、重なり合った部分をヒダのようにくしゃっとまとめる。残りも同様に。
3、耐熱容器に細切りにしたキャベツと薄切りのねぎを敷き、その上に2をくっつかないように離して置く。次に濡らしたキッチンペーパーを上にのせてから、ふんわりとラップをかけて電子レンジ(600W)で5~6分加熱。お好みで香菜を添えて、からしと黒酢で召し上がれ。
Point
強力な抗酸化作用のあるアスタキサンチンを含むエビ入りの蒸し餃子。半分に切った円形のライスペーパーを使うと、具材を包むときに留め口にヒダを作りやすい。
【フルーツ大福】フルーツでビタミンを、ヨーグルトでお腹すっきり

【材料/3個分】
ライスペーパー(丸)…3枚、ギリシャヨーグルト…50g、クリームチーズ…80g、レモン汁…小さじ1、パイナップル、キウイ、マンゴー(季節のフルーツ)…各適量
【作り方】
1、ギリシャヨーグルトとクリームチーズ、レモン汁を混ぜ合わせる。
2、ライスペーパーを水にくぐらせてまな板の上に置き、食べやすく切ったフルーツをのせ、その上に3等分した1をのせて包むようにして閉じる。残り2つも同様に。
3、器に2の閉じた部分を下にして盛り付ける。
Point
求肥の代わりにライスペーパーを。クリームチーズは常温に戻しておき、やわらかくしてから使うとヨーグルトと混ざりやすい。
お話を伺った方
Profile
田村つぼみ
料理家、栄養士。著書『体が勝手に元気になる だる消しスープ』(アスコム)などや女性誌を中心に体にやさしい料理を提案。駒込のキッチンスタジオの隣で、カフェ『fudangohan』を運営。
anan 2457号(2025年7月30日発売)より