スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『Atsushi Hatae』のキャラメルノワ、バニーユ・フレーズほかです。
FOOD

キャラメルとクルミなんて王道で、まぁ間違いないよね、と何気なく口にした『Atsushi Hatae』の〈キャラメルノワ〉は思っていたのと大分違う……別次元においしい! ビターキャラメルのアロマに一気に飲み込まれると、塩がその旨味をくっきり浮かび上がらせて。そこに重なるクルミの朴訥とした森の香りが、味の奥行きをグッと深めていくよう。バタークリームケーキらしいクラシカルで落ち着いたムードとうらはらに、その香りは鮮やかで、もはやイキの良さすら感じてしまう。

「このバタークリーム、これまでにないやり方で仕立てているんです」と波多江篤シェフ。聞けば普通当たり前に入れる卵を使わず、ダイレクトにバターにキャラメルを合わせてしまうという。そうすることで薄まることなく、あの目が覚めるようなキャラメル香が現れるのだ。思い描いた香りや味、食感を叶えるのに、お菓子のセオリーにとらわれない。そのしなやかさはパリ『ル・ムーリス アラン・デュカス』はじめ、レストラン経験が長い彼らしい。〈バニーユ・フレーズ〉もまたユニーク。真空調理に似たやり方で、イチゴの香りや旨味のエキスだけ取り出したジュレを中に潜ませている。クリアなイチゴとバニラの香りの調和は至福でしかない。

手前から時計回りに、キャラメルノワ¥594、シグネチャーのバニーユ・フレーズ¥864、バラのように美しいタルトマングー¥972(~10月中旬まで)はほんのりライムの香りがアクセント。

Atsushi Hatae 代官山店 東京都渋谷区猿楽町17‐17 MH代官山1F TEL:03・6455・2026 11:00~19:00 月曜休(祝日の場合は翌日休) ※高輪店、用賀店とともに今年7月に3店同時オープン。

チコ スイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。

※『anan』2019年10月2日号より。写真・清水奈緒 スタイリスト・中根美和子 取材、文・chico

(by anan編集部)



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