
ロバートの秋山竜次さん
黒スーツに身を包んだ謎のセールスマン喪黒福造が、悩める現代人の“ココロのスキマ”を埋めるべく近づいてくる、藤子不二雄(A)の漫画『笑ゥせぇるすまん』。1989年~1992年にテレビアニメで放送されると、老若男女問わず人気を集めた。そしてこの度、驚愕の実写ドラマ化! 喪黒福造役にロバートの秋山竜次さんが抜擢されると「ハマりすぎ」などの声がSNSを中心に続出した。
喪黒福造(もぐろ・ふくぞう)度は90点! マイナス10点は日焼けです
「当時アニメ放送を見ていました。喪黒がダメなおじさんに『ドーン』するとスカッとするんですよね。でも喪黒の不気味さや物語の内容含め、小学生の僕にはダークすぎる印象もあって。それがいまではスーツ着て帽子かぶって、唇をちょっと赤くしているだけでこんなに嬉しい反響をいただけるなんて。たまたま僕の体重はいま人生マックス。普段の芸風の怪しさ、若手の頃では出せなかった目のバキバキ感などが重なったんでしょう。そしてここ半年ほど、周りから『痩せろ』と言われるたびに『いや喪黒があるから』と役作りかのように答えていて。飯たくさん食って太ってるだけなんですけどね」
役作りはほぼ不要だったそう。
「目は見開き続けているし、終始歯を剥き出しにしているので口は乾くけど、でもあの顔さえしておけばいいんで。『オーホッホッホッホッ』という笑い声だけは、車の運転中に練習したり、スマホに録音して聞き返したりはしました。仕上がりは90点かな。自分で鏡を見て『喪黒じゃん』って何度か言いましたから。マイナス10点は日焼けですね。大河ドラマに出演した時もこのまま出て『平安時代に日焼けしてるやついないだろ!』なんて言われたんですけど、そこはもう梅宮(辰夫)さん仕事が第一優先なんで、貫かせていただきますよ。それよりも大変なのは、毎回のゲストじゃないですか? 真剣に悩み事を話しているのに、人間界ではありえない顔で対応していますから。ただね、俳優さんってやっぱりすごい。最終話のゲストの濱田岳さんなんて、何事もないようにお芝居していましたから。その状況に僕の方が噴き出しちゃいました」
一話完結の全12話。斉藤由貴さん、髙嶋政伸さん、國村隼さんなどベテラン俳優たちも次々登場する。
「一番インパクトあったのは、夢グループの石田(重廣)社長。芝居する気ゼロで現場に来て、監督が教えながらセリフ2行ずつぐらい撮ってて。日が暮れるかと思った(笑)。しかも初めてドラマに出演するからって、テレビ局とは別に、夢グループ個別で記者会見まで開いてますから。そもそも喪黒を喪黒と思っていないし、あんなキャラ出されたらたまったもんじゃないです(笑)」
個人的なこだわりは、というと。
「喪黒がダンスやザ・ファーストテイクなどをする、全話違うエンディング。最後までクスクス要素が詰まってます。バラエティに富んだゲストと、人気脚本家のみなさんの手によって令和版の『笑ゥせぇるすまん』に仕上がっています!」
Profile
秋山竜次
あきやま・りゅうじ 1978年8月15日生まれ、福岡県出身。お笑いトリオ・ロバートのメンバー。2011年『キングオブコント』(TBS系)優勝。コメディ、バラエティ、映画・ドラマと多彩に活躍中。
Information

Prime Video『笑ゥせぇるすまん』
宮藤官九郎、マギー、細川徹、岩崎う大(かもめんたる)という人気脚本家を迎え、全12話の新たな『笑ゥせぇるすまん』が誕生。出演/秋山竜次、山本耕史、中川大志、仲間由紀恵ほか Prime Videoにて全話独占配信中。Ⓒ藤子スタジオ/TV TOKYO
anan 2462号(2025年9月10日発売)より