約30年ぶりに『らんま1/2』がアニメに! レトロだけど現代的な“ポップ”さにも注目

エンタメ
2024.11.15

高橋留美子さん原作のラブコメ・アクション漫画『らんま1/2』が、TVアニメとして約30年ぶりに帰ってきた! 水をかぶると女性になってしまう主人公・早乙女乱馬と、親が決めた彼の許婚・天道あかねを中心としたちょっぴりエッチなドタバタ劇を、スタイリッシュな描線とカラーで表現した本作。レトロ感と現代的なエッセンスが見事に融合した映像の中でも特にインパクトを残すのが、擬音や効果音を表現する書き文字。担当するのは、これまで『みんなのうた』のアニメーションや雑誌イラストなどを手掛けてきたイラストレーター、アニメーターの北村みなみさん。

こだわりのアートワークから生まれるレトロだけど現代的な“ポップ”さ。

「高橋先生の原作でも特徴的な書き文字をベースに、アニメならではの動きをプラスアルファしてデザインしています。世代的には『美少女戦士セーラームーン』や『きんぎょ注意報!』といった、ギャグもふんだんにある自由な演出のアニメをよく見ていたので、そのテイストを出せたらと思っていました」

書き文字のほか、場面が切り替わる時に登場するデフォルメキャラなど、画面を華やかに彩る北村さんの役割は「POPアートワーク」としてクレジット。確かに“ポップさ”は、今回の『らんま』の大きな魅力。

「キャラクターや背景、色彩を含めてすごく明るいですよね。配信サイトの紹介画像でもひときわ目立っていて、パワーがある。スタッフには以前のアニメ版『らんま』をリアルタイムで見ていた人たちも多くて、その思い入れや愛が、明るさに反映されていると思います」

また、乱馬とあかねの「くっつきそうでくっつかない」、絶妙なふたりの距離感を叙情的に仕上げたエンディングも、北村さんの仕事。

「あかねと乱馬に寄り添った楽曲なので、ふたりの繊細な心模様に絞ったディレクションをしました。本編が明るく情報量が多いので、少し画面の密度や色数を落とし、’80~’90年代風のエンディングにしています」

幼少の頃から『らんま』の原作を好んで読んでいたという北村さん。今回のアニメに関わる中で、改めて惚れ直した“レア”キャラとは?

「序盤にだけ登場する、ロングヘアのあかねですね。長い髪の毛がふわふわと揺れる姿が本当に素敵。かわいいなぁ~と改めて思いました」

INFORMATION インフォメーション

『らんま1/2』

水をかぶると女性になる格闘家・早乙女乱馬は、許婚・天道あかねの家に居候することに。だが、乱馬の体質もあってトラブルが続出! 日本テレビにて毎週土曜24時55分~放送中。放送直後より、Netflixにて独占配信中。
(C)高橋留美子・小学館/「らんま1/2」製作委員会

PROFILE プロフィール

北村みなみ

きたむら・みなみ イラストレーター、アニメーター。アニメーション作品に、みきとP「Hoi」や小沢健二「流動体について」のMVなど。イラストも多数手掛け、2021年には作品集『宇宙(ユニヴァース)』を出版。

インタビュー、文・森 樹

anan 2422号(2024年11月13日発売)より

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