トップ200人が集結! 日本初上陸の世界大会。
世界各国を代表する男女約200名が一堂に会する点でも、ハイレベルな勝負が楽しみになるところだが、大会の注目点はもう一つある。この大会がパリオリンピック出場権獲得につながっていることだ。
出場権獲得への道のりは実に2年にわたる。2022年6月から2024年1月までの計6大会を「フェーズ1」とし、その成績をポイント化。ランキング上位の男女各44名が来年2月以降の「フェーズ2」に進出する。そしてフェーズ1とフェーズ2の大会での成績によるランキング上位男女各20名がオリンピック出場権を得る(その他開催国枠等あり)。今大会はそのフェーズ1の5大会目にあたる。
日本勢にとっては、特に重要な意味を持つ大会だ。フェーズ2に進めるのは各国男女各6名まで、オリンピックは1国あたり各3名までだが、女子は1位の西矢椛を筆頭にベスト10に5名、ベスト20まで数えると8名と上位にひしめいている。いくら上位にいても日本勢で6位以内でなければフェーズ2に進めない=パリへの道が断たれてしまうことになる。一方の男子は5位の白井空良をはじめ20位以内に7名。人数もさることながら、東京オリンピック金メダルの堀米雄斗が現在12位で日本勢4番手に位置している。堀米より上位の選手たちは少しでもポイントを稼いでフェーズ2での争いを有利にしたいところだし、堀米は五輪の「3枠」へ向けてここでランキングを上昇させたいだろう。つまり男女ともに、パリへ向けて確実に成績を残しておきたい大会なのだ。
有力選手が数多くいるからこその、激しい国内の代表争いも絡んだ選手たちのパフォーマンスは見逃せない。
白井空良(そら)選手
東京オリンピックでは予選9位で決勝進出を逃した。その悔しさをばねに成長。今大会で目標とする優勝を達成して手ごたえをつかみ、オリンピックでのリベンジを誓う。
堀米雄斗選手
東京オリンピックで金メダルを獲得するなど世界の中心に君臨してきた。オリンピック代表争いでは出遅れたが、ここで巻き返し2度目の大舞台への足がかりをつかみたい。
西矢 椛(もみじ)選手
東京オリンピックでは日本史上最年少となる13歳で金メダル。その後も海外勢としのぎを削りつつ活躍。身長が伸びてもフォームを変えるなど工夫して多彩な技を繰り出す。
「ワールドスケートボードストリート世界選手権2023東京」 日程:12月10日(日)~17日(日) 会場:東京・有明コロシアム 準決勝(16日)、決勝(17日)はテレビ朝日系列で放送予定。
※『anan』2023年12月13日号より。写真・アフロ 文・松原孝臣
(by anan編集部)