M‐1やR‐1で優勝する前、仕事があまりなく時間を持て余していた野田クリスタルさんが、中に動物園がある井の頭自然文化園の年間パスを買い、足繁く通っていた…というのは、ファンの間では有名なお話。
「毎日行っていたもので、どの動物も正直結構見飽きちゃうんです。でも、〈モルモットふれあいコーナー〉だけはなぜか全然飽きなくて。日々、膝にモルモットを乗せたままぼーっとしていたら、すごく癒されたんですよ。嫌なことを忘れさせてくれるから、当時は心底モルモットに感謝していました」
時は経ち、昨年1月。Twitterで“モルカー”という言葉が目に入り、さらに野田さんのYouTubeでも、視聴者が「モルカー、モルカー」と言い出すように。気になった野田さんはすぐアニメをチェック。またたく間に心を奪われたそう。
「第1話『渋滞はだれのせい?』で、渋滞したモルカーたちが1列に並んでいるシーンがあるんですが、それを見た瞬間、井の頭自然文化園で見たモルモットたちが1列になって歩いていたのを思い出し、“あ、作ってる人、絶対モルモット好きだな”と確信しました。それから3話の『ネコ救出大作戦』では、モルカーの中に閉じ込められた猫を、他のモルカーたちが協力して助けようとするんです。で、リアルのモルモットも、本当に団体行動するんですよ…。モルカーの愛らしさと、モルモットの習性が盛り込まれたストーリーや動き、そしてセリフがなくちょっとシュールな感じなど、全てにおいて最高でしたね」
モルカーが放送されていた時期、仕事が急激に忙しくなったこともあり、精神的にも肉体的にもとても疲労を感じていた野田さん。このアニメは、そんな野田さんの唯一の癒しだった。
「バラエティやお笑い番組は、いろいろ考えすぎて疲れてしまうので、あんまり見たいと思えなかった。できるだけ負担がないものを…と思っていたところに現れたのが、モルカーでした。モルカーは、癒ししかない。体にいいことしかないんです。なので家では、ずーっとモルカーの動画を流してました」
野田さんは、もともとアニメは好きだったそうですが、モルカーへのハマり方は、ご自身としても尋常じゃなかったそうで、人生でほぼ初めて、キャラクターグッズを購入! それは自分的にも驚きの行動だったとか。
「アニメのキャラクターグッズ、人生で初めて買いました(苦笑)。最初に買ったのはシロモのぬいぐるみです(編集部注:下の写真で抱きしめているぬいぐるみ)。そこから、マスコットに手を出し…。それらは全部、ベッドの上にぎゅーぎゅーに並べてます。さらに毎日持ち歩くバッグの中には、衣装を入れたモルカーポーチと、小物入れが。今回ほど、通販というシステムをありがたいと思ったことはないです(笑)」
最も好きなモルカーは、最初にぬいぐるみを買ったシロモ。
「もし会えたら? レタスをあげて洗車をしてあげたいですね。洗車機じゃなく、ぜひ僕の手洗いでやらせてください(笑)」
『PUI PUI モルカー』 モルモットが車になった〈モルカー〉の日常を描いたストップモーションアニメ。10月8日(土)から新シリーズ『PUI PUI モルカー DRIVING SCHOOL』(テレビ東京)が放送開始。
野田クリスタル お笑いコンビ〈マヂカルラブリー〉のボケ担当、ゲームクリエイター。M‐1グランプリ2020優勝。『スーパー野田ゲーWORLD』(ニンテンドースイッチ)が好評発売中。
※『anan』2022年10月12日号より。写真・神藤 剛 スタイリスト・ダヨシ ヘア&メイク・松崎亜紀
(by anan編集部)