リコーダーがきっかけ!? 岡崎体育が“自分に音楽の才能がある”と気づいた出来事

エンタメ
2022.07.30
岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「才能」です。
okazaki

自分に音楽の才能があるかもしれない、と気づいたのは小学校の5年生くらいの時です。音楽の授業でリコーダーをやるようになって、昼休みも好きに吹いていました。で、そういう時に僕はテレビで聴いていたアニメの曲とかをメロディを思い出せば吹くことができた。それを同級生たちがすごい、すごいと褒めてくれたんです。それからは「『ポケモン』や『デジモン』『ONE PIECE』の曲を吹いて」と言われて、友達の前で吹くようになりました。みんなも吹きたいというので、学級だよりの裏に自分なりの吹き方をカタカナのドレミで書いて、「これで吹きなよ」とみんなに配っていました。なので一時期、5年2組の男子には、給食後のお昼休みに校庭でドッジボールをせずに教室の後ろで延々とリコーダーを吹く、というブームがありました。女子には「うるさい! 外で遊んでこい」と、かなり不評でしたね。でもそれが僕の活動の礎になったと思います。

あと小学校時代にもう一つ、これはインタビューなどいろいろなところで話していますが、6年生のころに作曲をする授業があり、担任の先生に「盗作しただろう」と放課後に呼び出されたことがあります。100%自作の曲だったのですが「こんな曲、6年生に作れるわけがない」と否定されたんです。これが僕にとって2度目のターニングポイントになりました。ちょうど卒業アルバムを制作している時だったので、僕はそこに「作曲家になって世界中の人に曲を聴いてもらう」と、先生へのあてつけも込めて将来の夢を書きました。自分は音楽ができるんだ、というのをわかってもらいたかった。今にして思えばこの挫折がすごく良かった。自分の思いに火をつけてもらったと思います。先生や親にも褒められてばかりだったら、あそこで「やってやるぞ」という気持ちになれなかったかもしれない。

僕はたまたま自分の才能が義務教育の中に組み込まれていたのでラッキーでしたが、自分には何が向いているのか、どんなことに才能があるのかを見つけるのはなかなか難しいことですよね。やっぱり、興味や好きなことから手繰り寄せるしかない。僕も音楽に関しては自信を持って才能があったと言えますが、たとえばお芝居のことになると、ちゃんとできているのかな…と不安になります。これは、周囲が「できている」と言ってくれるので、それを信じてやるしかないと思っています。

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※『anan』2022年8月3日号より。写真・小笠原真紀 ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND) 文・梅原加奈

(by anan編集部)

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