稲垣吾郎さん

「稲垣吾郎シネマナビ!」が連載開始から来年で25年! 林真理子さんの連載に次ぎ、ananにおいて“長寿連載”を担う稲垣吾郎さんにとって、ananとは? そして映画とは?


映画を通じて、見える世界

「芸能界に入ってまもない10代の頃、田原俊彦さんがタキシード姿でananの表紙を飾っていた号があったんですよね。それを見て、この雑誌の表紙に出ることが芸能人のひとつの目標なんだなと、憧れを抱きました。その後、グループでも個人でも何度も表紙に出させていただいて。連載でも20代の頃からこんなに長くお世話になるとは、光栄な限りです」

本誌の稲垣吾郎さんの映画紹介の連載は2001年にスタート。

「ananの歴史の半分近くを、共に歩んできたわけなんですね」

当初は月1掲載だったが、途中から毎週掲載に変更。忙しい中、毎週映画を観るのは大変なのでは?

「映画はもともと大好きだから、むしろ嬉しかったです。いろんな映画を観ていると時代の変化や、逆に普遍的なものが見えてくる。ニュースを見る暇がなくても、映画を観て知らない国のことや、いま考えなければいけない問題を知ることができています。そうした時事問題とは別に、国によって撮影スタイルや表現方法、笑いのツボの違いを知ることができるのも楽しみです。仕事というより、純粋に映画ファンとして楽しんでいます」

2025年、55周年を迎えた雑誌『anan』。anan の YouTube では、誌面を彩ってくださったスターのみなさんに anan の思い出を語っていただく動画を公開中!

ただ、映画を紹介する際は、何にどう言及するか、気を使っている。

「単に“面白かった”といった感想ではなく、僕独自の見方を入れたほうが、みなさん楽しく読めるかなと思っていて。それで、俳優としての目線で演技や演出についてコメントすることが多いです。あと、カメラとか車とか銃といった、小道具のこととか(笑)。そうやって紹介した映画を、観ましたと言ってくれるファンの方が多くて、『シネマナビ!』は僕とみなさんの架け橋にもなっているなと感じます。それに意外と、映画の出演者や関係者の方々もこの連載を知っていて、読んで喜んでくださったりしているんです。やっぱりananの影響力の大きさを感じますね」

自身が刺激を受けることも多い。

「みなさんの演技を観るとインスパイアされるものがあるし、自分もこういう役をやってみたいと思うこともある。実際、新たな出会いもありましたよね。最近でいうと、今泉力哉監督の作品が好きで何度も紹介していたら、誌面で監督との対談が実現して、その後、監督の『窓辺にて』に出演することになって。あれは本当に嬉しかった」

もちろん、これからも連載は続いていく。

「いちばんの長期連載である林真理子さんのエッセイと共に歩んでいけたら(笑)。来年は連載も25周年! そしてananも56周年、ゴローの年ということで(笑)、引き続きよろしくお願いします」

稲垣さんにとっての特別な一冊は?

いつかananの表紙に出てみたいと思わせたあの号…No.642(1988年9月16日号)/芸能界に入ったばかりの10代の頃に見かけたという田原俊彦さんが表紙の号。「この表紙が当時の自分にすごくかっこよく見えて。ちょっと特別な感じが漂っていたんですよね。あの頃は、いつかこうなりたいと思ってアイドルをしていたところがあります」

Profile

稲垣吾郎

いながき・ごろう 主演舞台、劇作家ノエル・カワードのラブコメディ『プレゼント・ラフター』が来年2月から東京・PARCO劇場ほかで上演。ラジオ『編集長 稲垣吾郎』(文化放送)、『THE TRAD』(TOKYO FM)が放送中。

コート¥819,500 シャツ¥188,100 パンツ¥264,000 靴¥210,100(以上ランバン/コロネット TEL. 03-5216-6518)

写真・山根悠太郎(TRON) スタイリスト・黒澤彰乃 ヘア&メイク・金田順子 取材、文・瀧井朝世

anan 2474号(2025年12月3日発売)より
Check!

No.2474掲載

創刊55周年記念号

2025年12月03日発売

黒柳徹子さん、林真理子さん、酒井順子さん、江原啓之さん、SixTONES、Snow Man、岡田准一さん、山田涼介さん、timelesz、乃木坂46、劇場版『名探偵コナン』、ちいかわ、なにわ男子、Travis Japan、Aぇ! group、辻村深月さん、湊かなえさん、青山美智子さん、加藤シゲアキさん、稲垣吾郎さん、中島健人さん、Perfume、小島秀夫さん。伝説の連載、村上春樹さんの「村上ラヂオ」も一号限りで復活。創刊55周年記念号だからこそ叶った、超豪華ラインナップ。最強のときめくスターが大集合した、お祝いムードあふれるまさに日本トレンドの歴史書、永久保存版の一冊です。

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全体的な意味としては昨日の延長で“世の中の酸いも甘いも噛み分けること”がテーマの日ですが、今日の場合はそれを踏まえて危ないことから遠ざかる意味が強めです。いくら誰かのためになりたいと望んでも、知識と技能が未熟なままでは役に立てないどころか、かえってトラブルのもとになるよ、ということを伝えている日です。

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