開幕までもうすぐ! 金メダルを目指す精鋭たちに注目。
なかでも筆頭格といえるのは、羽生結弦。男女を通じ史上3人目の3連覇の偉業がかかっている。それとともに、誰も成功させたことがない超高難度の大技“4回転アクセル”への挑戦を明言。そのチャレンジも楽しみなところ。
スピードスケートは“ダブルエース”が健在。平昌大会の500mで金メダルを獲得した小平奈緒は、1000mとあわせ2種目に出場。35歳の現在もその滑りは世界トップクラス。平昌で金銀銅のすべての色のメダルを手にした髙木美帆は今シーズン、ワールドカップで計4勝するなど好調をキープしている。短距離から長距離まで計5種目に出場、オールラウンドな活躍に注目したい。
今シーズン好調、といえば、スキー・ジャンプの小林陵侑(りょうゆう)を忘れるわけにはいかない。ワールドカップでは10戦中6勝(1月6日現在)と強さを誇り、ランキングでも1位。ジャンプでは長野大会以来24年ぶりの五輪王者誕生も見えてきた。
平昌大会で悔しさを味わい、その雪辱を誓う若い選手たちの活躍も楽しみなところ。スノーボード・ハーフパイプの戸塚優斗は平昌で転倒し負傷、棄権を余儀なくされた。それをバネに、より高難度の技の習得に力を注ぎ、昨シーズンの世界選手権で優勝。世界のトップを争う地力を十分につけた。
同じくスノーボードの岩渕麗楽(れいら)は、平昌大会のビッグエアでメダルまであと一歩の4位。今シーズンはワールドカップで優勝し成長のあとを示している。またスロープスタイルでも上位進出の実力を秘める。
さらにはハーフタイムの軽食風景“もぐもぐタイム”や明るさに満ちたプレーで注目を集めつつ、日本カーリング史上初の銅メダルを獲得したロコ・ソラーレ。堀島行真(いくま)、川村あんりと男女にメダル候補がいて充実のスキー・モーグルも注目したい。
自身が打ち込む競技を長年牽引してきた第一人者たち、台頭する若い世代……幅広い世代の多彩な顔ぶれが並ぶ日本選手たちの活躍を見逃すわけにはいかない。
岩渕麗楽 スノーボード
ビッグエア、スロープスタイルの2種目に出場。スポンサーに「GLAY」も名を連ねる。
戸塚優斗 スノーボード
神奈川県横浜市で生まれ育った戸塚は、山梨県のスキー場に通って練習し頭角を現した。
髙木美帆 スピードスケート
2010年バンクーバー大会に中学3年生で出場してから12年、世界トップを狙う位置に。
小平奈緒 スピードスケート
五輪3度目出場の平昌大会で念願の金メダルを獲得。今シーズンもワールドカップで優勝。
小林陵侑 スキー・ジャンプ
「師匠」と慕う葛西紀明に伝授された技術も生かしつつ、世界のトップジャンパーに成長。
羽生結弦 フィギュアスケート
怪我からの復帰戦となった昨年末の全日本選手権で圧勝、3度目の大舞台への視界は良好。
北京オリンピック 2月4日~20日 15競技109種目が実施される。平昌大会では日本は金メダル4個を含め史上最多の13個のメダルを獲得。3月4日~13日には冬季パラリンピックも行われる。
※『anan』2022年2月2日号より。写真・Getty Images 森田直樹/アフロスポーツ 文・松原孝臣
(by anan編集部)