『セブンルール』が生んだ関係性。
――長濱さんが新たにMCに加わってから、早くも1年半が経ちましたが、年代もタイプも違う3人が、番組を通してつながる面白さみたいなものは感じていますか?
本谷有希子:最初はもちろん、(長濱)ねるちゃんとの交わり方みたいなものがわからなかったんですが、収録を続けていくうちに、それぞれがなんとなくお互いを把握してきたし、自然になってきたと思います。違う年代の感覚が入るというのは大事なことで、ねるちゃんの世界観が加わり、番組によりバリエーションが出たな、とは思いますね。
長濱ねる:私自身も、最初はこの番組におけるポジションみたいなものをどうしようと思っていましたが、みなさんがとにかく優しく接してくださって。だから、20代を代表して意見を言わなくちゃ! みたいなプレッシャーはなくなりました。MCとしてのコツは、今も掴めていませんが…(笑)。
YOU:年代もジャンルも違う良さってある。私はプライベートでごはんに行ったり、飲んだりする時でも、異業種の人との関わりがすごい楽しかったりするんですよね。いろんなお話が聞けるから。
――そんな3人の関係性は、どんどん進歩しているのでしょうか。
YOU:この3人でどこかにデビューするわけではないので、そんなに深く考えてはいないです(笑)。
本谷&長濱:あははは!(笑)
YOU:それに、ここにメンズのMCが2人(青木崇高、尾崎世界観)入ることで、ちょうどいいというか、心地よくお話が回るので、必死に関係性を良くしていかなきゃ、というのもないですね。
――確かに、番組を拝見していると、みなさんとても自然体に見えます。ところで、これまでに番組に登場した女性たちの中で、人付き合いが上手いとか、つながり上手だと思った方は、いらっしゃいましたか?
本谷:不動産アドバイザーの青木人生(ひとせ)さんですかね。夜の街で働く女性に、不動産情報を提供するという仕事をされているんですが、その角度から、地域の人たちとつながっているのは面白いなって。
長濱:私が印象的だったのは、銭湯の番頭で、外国人と結婚したレイソン美帆さん。この方も、街の人々とのつながりが素敵だと思いました。
本谷:あと、ホームレスの支援やボランティアを行っている川口加奈さんも印象に残っています。活動を通して、どんどんつながりが広がっていくあたりが。ただ、毎回毎回、つながることの重要性とか、人付き合いの視点から、VTRを見ることはなくて…。
YOU:みなさん、何かと何かをつなげるために活動をしているわけではなくて、自分がやりたいことをするために行動をしたら、結果的に、自然とつながりが生まれていただけなんですよね。
――なるほど。3人はコミュニケーションをとるのが上手そうに見えます。人付き合いをする上で、マイルールなどあれば、教えてください。
長濱:いつでも、フットワークは軽くいたいですね。今はまだ年上の方と接することが多いので、相手をあまり詮索しすぎないこと、そして、距離をちゃんと取ることも心がけていて。さらに、相手の話をきちんと聞くこと、相手をちゃんと見ることかな。あまりできていないかもしれないんですが。
YOU:できてるよ~。
本谷:私の場合、心地よい関係を築くために、なるべくラフにしておこうかな、って。たとえば、約束をきっちりするのではなく「今ここにいるから、来られるならどう?」ぐらいに。ちゃんとした約束にしないことで、相手が来なくても何も思わないし、相手にもプレッシャーを与えないで済む気がします。その方が楽ですよね。
YOU:私は、年上も年下も知り合いがいっぱいいるんですが、“上の方から誘われたら絶対に行く”とかでなく、誰とでも接し方は一緒。もしマンツーマンだったら、なぜこの日にこの場所で、相手は私なの? と考えて、その人が欲していることを探るのは好き。それから、適度なウソも必要だと思うの。この仕事って時間が不規則で、相手からすれば、今日何をしているのかが想定できないじゃないですか。それに、誘いを断るのに「忙しいから」とは言いたくない。そんな時は「ごめんなさい、明日ちょっと…」って濁すだけで、勝手に、忙しいんだなって思ってもらえるんですよね。そういう術も、自然と身につけました。でも、誘いを断って家で寝てたとしても、体調管理の一環だから、それはウソでもないんですよ。…っていうウソの話です(笑)。
長濱:(笑)。でもわかります。
YOU:私なんて、焼き肉食べに突然韓国まで行っちゃうような馬鹿みたいな時代に育ったので(笑)、フットワークが軽いのは当たり前。
本谷:いつかMC5人で飲みに行って、チームワークをもっと強めたいですね。
YOU:コロナ禍じゃなければ1日5軒、渋谷区、世田谷区ともう一区ぐらいは余裕で行きますよ。
長濱:最高ですね(笑)。
さまざまなジャンルで活躍している女性に密着し、“いつもやっている7つのルール”を導き出すドキュメントバラエティ番組『セブンルール』。出演・青木崇高、尾崎世界観、長濱ねる、本谷有希子、YOU。毎週火曜23:00~カンテレ・フジテレビ系で放送中。
(1枚目写真)ゆう 8月29日生まれ、東京都出身。俳優、歌手、タレント、エッセイストなど多岐にわたり活躍。現在放送中の連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(NHK)に出演。
衣装はすべて本人私物
(2枚目写真)もとや・ゆきこ 1979年7月14日生まれ、石川県出身。劇作家、小説家。2016年『異類婚姻譚』で芥川賞を受賞。著作は海外でもさかんに翻訳され、さまざまな言語で出版されている。
オールインワン¥60,500 リブタートルネック¥9,350(共にリノ/グッドスタンディング TEL:03・6447・2478) イヤリング、ネックレスは本人私物 スニーカーはスタイリスト私物
(3枚目写真)ながはま・ねる 1998年9月4日生まれ、長崎県出身。元欅坂46。雑誌『ダ・ヴィンチ』でのエッセイ連載や、NHK・SDGsキャンペーン「未来へ17アクション」PR大使としてなど、幅広く活躍中。
ジャケット¥45,000 パンツ¥36,000(共にYONLOKSAN TEL:03・6910・8567) シャツ¥55,000(PERMINUTE info@perminute.net) ニットベスト¥24,000(LITTLEMAINANA lmntokyo.info@gmail.com) イヤリング¥23,182 ネックレス¥22,728(共にvalentine mayu_hashimoto@valentinetokyo.com) リング、人差し指¥30,000 中指¥15,000(共にmeitian eikasigustu@gmail.com) 靴はスタイリスト私物
※『anan』2022年1月12日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・小川夢乃(本谷さん) 岡本祥熙(長濱さん) ヘア&メイク・諏訪部留美(AIR NOTES/YOUさん) 橋本庸子(本谷さん) 風間裕子(長濱さん) インタビュー、文・若山あや
(by anan編集部)