揺れ動く価値観や生き方を描く、問題提起や気づきをくれる作品が増加中。
紹介している4作はいずれも、私たちが日頃感じている小さな違和感や、立ち止まって考えたい問題がテーマ。少しシリアスな気分になりたいときに、ぜひ手に取ってみて。
女性の生きづらさに触れながら、今後はSF的な展開に?!
『ジーンブライド』高野ひと深
『私の少年』で人気が高まった作家の最新作。仕事相手からのセクハラや変質者との遭遇など、げんなりする日常を生きる30歳の依知。彼女の元に元同級生の男性が現れ、二人は助け合う仲に。この先、物語に遺伝子(ジーン)がどう関わる!? 1巻 759円/祥伝社 ©高野ひと深/フィールコミックス
ごく普通の高校生のカップル。そんな10代が妊娠したら…。
『あの子の子ども』蒼井まもる
女子高生の福(さち)には、幼馴染みの同級生の彼氏がいる。お互い好きだからこそセックスをしている二人。福の体に異変が起き、妊娠検査薬を使うと、妊娠のサインが…。性教育のあり方が問われる今、作品はとてもリアルに感じられます。1巻 495円/講談社 ©蒼井まもる/講談社
人もセックスもすべてシェア。一対一の“恋愛”がレアな世界の物語。
『もしも世界に「レンアイ」がなかったら』ヤチナツ
一対一で恋愛をする人がごく少数、大多数は恋愛感情なくいろんな人とセックスをする、それが常識という世界の物語。主人公の乙葉は少数派の“レンアイ”で、好きな人への恋心や嫉妬心、独占欲を持つ自分に葛藤する。電子書籍1~5巻 各220円/DPNブックス ©ヤチナツ/DPNブックス
仕事の方向性、恋への挑戦…。40代で人生の舵を切れるか。
『ローズ ローズィ ローズフル バッド』いくえみ綾
長い間、ギャグ系のキャラクターマンガを描いてきたマンガ家の神原正子・40歳。でも実は本当に描きたいのはキラキラの少女マンガ。齢40歳で挑戦するも、“胸キュンが足りない”とネームはボツに…。大人になってからも人生は変えられる…? 1巻 660円/集英社 ©いくえみ綾/集英社
※『anan』2021年12月29日‐2022年1月5日合併号より。
(by anan編集部)