何事にも終わりが来る。そう覚悟を決めたら、人生が変わった。
僕は今19歳で、自分のことを「世界一ハッピーな人間」だと自負しているんですけど(笑)、数年前まではまったく逆の人生を生きていました。「女っぽいから」という理由で学校ではいじめの対象になり、小4から中2まで不登校、友達も一人もいませんでした。精神的に不安定になったことで大好きな家族にも暴力をふるってしまい「もう絶対に普通には戻れない」と当時は思っていたほどです。
そんな僕がどうしてここまで立ち直ることができたのか。そのきっかけの一つはSNSでした。台湾に住んでいた時に、日本の原宿カルチャーに興味を持ったのですが、男の子なのにメイクをしていたり、スキニーパンツをはいている子がいるのを知って「自分もこういうふうになりたい」と思うようになったんです。そこから自分でも好きなファッションを楽しんだり、「ありのままの個性」を受け入れ、少しずつ表現できるようになりました。生きていると目の前の狭い人間関係につい縛られがちだけど、社会に出たら“正解”なんてない。外の世界には自分の感性をわかってくれる人が大勢いるんだ、ということをSNSを通して知ることができたんです。
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日本に戻ってきて通ったフリースクールで、先生にかけてもらった言葉を今も大切に覚えています。それは、「何事も絶対に終わる」ということ。つらい経験をしている最中はなかなか先のことなんて考えられないけど、最悪の状況は必ず終わるし、嫌ならそこから自力で抜け出せばいい。だから、たとえば今は友達がいなくても「いつかはできるかな」とか、誰かとケンカをしても「今だけ」とか、そのくらいの気持ちでいるほうがいいと思うんです。そういう覚悟さえ持っていれば、自分の人生はどうにでも動かすことができる。それは、僕自身が自分の身をもって証明できたことでもあるので、今は胸を張ってこの言葉をみなさんにお伝えしたいですね。
よしあき 2000年8月27日生まれ。台湾人の父と日本人の母を持つモデル、タレント。著書『友達ゼロで不登校だった僕が 世界一ハッピーな高校生になれたわけ』(KADOKAWA)が話題に。
シャツ¥195,000 パンツ¥150,000 スニーカー¥125,000※すべて予定価格(以上ディオール/クリスチャン ディオール TEL:0120・02・1947) その他は本人私物
※『anan』2020年6月10日号より。写真・五十嵐瑛仁(SIGNO) スタイリスト・YOSHIAKI ヘア&メイク・坂本怜加(Allure) 取材、文・瀬尾麻美
(by anan編集部)