性欲に任せてドンドン…「ひとりエッチ」で注意したいこと

文・紫深(sisin) —
最近は、アダルトグッズがより充実してきましたが、性欲に任せてどんどんエスカレートしてしまうと、困ったことになりかねません。今回は、ひとりエッチ(オナニー)の注意点をお伝えします。

【女は心で濡れる】

「あの頃が忘れられない……」

sisin (1)

「女は心で濡れる」を合言葉に、官能エッセイスト紫深(sisin)がお送りするセックスコラムです。今回は、セックス経験はあるものの、長らくシングルライフでご無沙汰な女性にお伝えしたい注意点です。

身体は“快感”に依存する

オナニー セックス ひとりエッチ

セックス経験がない処女ならば、「どんな感じになるのかわからない」「気持ちいのか痛いのか想像できない」など、“妄想の中”で完結することでしょう。
しかし、過去に良い恋愛をしたり身体の相性が良いパートナーがいたりした場合、別れた後のシングルライフでは悶々とした感情が生まれることがあります。

近年では、ひとりでも性欲が発散できるように女性用のアダルトグッズが充実しているのは重々承知ですが、過去のセックス経験の延長としてシングルライフを満たしてしまうのは、良くも悪くも身体が“快感”に依存してしまう可能性があるので注意しなければいけません。

そこで今回は、女性のひとりエッチに関する注意点をご紹介します。

エスカレートする発散法にご注意を

これらに心当たりはありませんか……?

  • 挿入感がないと満足できない
  • Gスポットを当てないとダメ
  • イボイボや強い振動が必要
  • ローションがないと愛液がでない

これらは、ひとりでの性欲発散を盛り上げるため、「ペニス型バイブ・ディルド」や「ローション」を使用する女性に多い共通点ではないでしょうか。過去に、身体の相性が良いパートナーがいた場合、男性器の挿入感を必要とする傾向があり、同じ大きさ又はそれ以上の大きさのバイブやディルドを挿入するようになります。

もちろん、挿入感を満たすためのアダルトグッズなので、使用方法は正しいのですが、何が問題かというと「それがないとオーガズムを感じることができない」という身体の依存が発生することです。例えば、長らくシングルライフを継続し、バイブやディルドでオナニーをし続けたとします。そして、しばらくのご無沙汰から開放されて新しいパートナーができた時に、そのパートナーの男性器サイズより大きいバイブやディルドを使用していた場合、そのパートナーとのセックスが物足りないと感じるようになりかねません。

バイブやディルドの大きさは、自分で選んで購入できてしまうため、日本人の平均サイズより大きいものを手軽に挿入できてしまうのです。また、バイブやディルドは、自分で挿入角度を調節できてしまうので、Gスポットや快感部分をピンポイントで当てることができます。そこを当てないとオーガズムを感じられない、自分しかその角度がわからない……などが続くと、いざセックスをしてもイった演技をして後から自分でオナニーをするという物悲しさに見舞われることも。

限りなく男性器に近いアダルトグッズであるならばまだしも、加えてイボイボがついていたり、クリトリスバイブが付属されていたりする場合は、男性器以上の“快感”があって当然です。「人」には本来ないものを、アダルトグッズで埋めてしまうのは代償が伴います。

なるべく低刺激でオーガズムを

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日頃のオナニーで気をつけることは……?

  • ローションは使用せずに「自濡れ」で
  • あまりに大きなバイブは使用しない
  • クリトリスにピンポイントで強い刺激を与えない
  • 常にGスポットや中を刺激しない

そこで、わたしからの提案は、「小さな刺激でオーガズムを感じられるようにすること」です。新しいパートナーができた時に、濡れが足りないからローションで滑らせたり、マンネリが続くからアダルトグッズを使用したりするのは賛成ですが、シングルライフの女性はなるべく低刺激でオナニーすることをおすすめします。

特に女性の身体は男性と異なり、何度でもオーガズムを感じることができる特徴があるので、やればやるほど“快感”に依存していきます。

日頃のオナニーペースを緩やかにセーブしておくことで、生理前などの性欲が増す周期が来た時やストレスや不安を感じて人肌恋しくなった時など「本当に刺激が必要な時」に、十分な満足感が得られるようになります。オナニー以上の刺激を求めてその場限りの安易な男女関係に走らないためにも、抑制したオナニー方法が大切なのです。

対「人」であることを忘れずに

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パートナーとのセックスは、特別な行為と捉えることが大事です。“快感”に溺れるのではなく、「人」とのコミュニケーション時間であることを忘れずに性欲とお付き合いしてみてくださいね。


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