大原櫻子、音楽活動10周年のシングルベストは「自分の足跡が見られるようで嬉しい」
駆け抜けた10年の輝きを、完全網羅したシングルベスト。
「デビュー当時はまだ17歳。こういうデビューの仕方ってなかなかないチャンスだと思いましたし、夢のようでした。当然ながら何もわからないなかでのデビューでしたので、学ぶことしかなかったですね。特に最初の3年は周りに迷惑をかけないように必死に駆け抜けてきました。そこからは、自分から発信することも大事にしようと、新たな創作意欲が湧いたり、コロナ禍も乗り越えて今に至ります。本当にいろんな成長ができた10年だったなと思います」
そんな彼女のこれまでの全シングルを網羅した『オールタイムシングルベスト 2014‐2024「Anniversary」』がリリースされる。輝きに満ちた青春ソングから、大人の女性として情感たっぷりに歌い上げるバラードまで、数々の楽曲に挑戦と成長が刻まれている。
「声色や表現力もだいぶ変わっているので面白いですよね。この10年、ちゃんと階段を駆け上っているんだなと感じました。一曲一曲に思い出が詰まっているので、自分の足跡が見られるようで嬉しいです」
今作には新曲「Anniversary」が収録されており、この曲は映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』の劇中歌「明日も」の続編的内容になっているのも聴きどころ。
「山あり谷ありの10年でしたが、支えてくれた人の顔や言葉を思い出しながらレコーディングしました。久しぶりに親しい人に会う感覚で、大人になった今だからこそ温かい気持ちで話しかけるような歌声を意識しました」
音楽活動だけでなく、俳優としても活躍してきた。小学生の頃から声楽を習ってきた経験も活かし、発声方法や喉のケアにもこだわりがある。
「毎日、朝起きた瞬間に声をちょっと出すだけで、喉の調子がわかります。『今日はイマイチかも』と思ったら飴を口に放り込んで再び寝たり、薬を飲んでなるべく喋らないようにしたり、その日によってボイトレのメニューも変えます」
そうした日々のケアはもちろん、元気に歌い続けるためには「心を豊かにしておくこと」が大事だという。
10周年を迎えてこれからの目標を聞いてみると、こんな答えが。
「これからのことを考えてみても、何がそのときの自分にとって幸せかわからないので、その時どきで自分が楽しければいい。でも、知識がある女性は素敵だなと思うので、学ぶ心を忘れずに、これからもいろんな知識を取り入れていきたいです。ジャンルを問わず学ぶことで、歌やお芝居を通じて発信したいことも増えていくんじゃないかな。私にとって、歌もお芝居も両方やるのがベストな状態。ドラマの撮影とライブツアーが同時進行したりするとさすがに大変ですけど(笑)これからもどちらも頑張っていきたいです」
『オールタイムシングルベスト 2014‐2024「Anniversary」』はデビュー曲から最新曲まで2枚組、全34曲収録。【通常盤(2CD)】¥4,400 ほか歌詞付きフォトブックや映像集付属など3形態の初回限定盤も。(ビクターエンタテインメント)
おおはら・さくらこ 1996年、東京都生まれ。2013年、デビュー。’15年、『第66回NHK紅白歌合戦』に出演。歌手活動と並行し、俳優としてドラマや舞台にも出演。9月7日より全国ツアーがスタート。全7か所で開催予定。
イヤリング¥2,750(ソフィア sofia.tokyo17@gmail.com) その他はスタイリスト私物
※『anan』2024年9月11日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・SAHO ヘア&メイク・八戸亜希子 取材、文・上野三樹
(by anan編集部)