“奇跡の35歳”チョン・ヘイン「若く見せるのではなく、若く生きるように努力している」

2023.11.5
愛らしい顔立ちと鍛え上げられた肉体から、“奇跡の35歳”と称され、世界中のファンを魅了する韓国人俳優チョン・ヘインさんがananに初登場。その“奇跡”を創るための日々の体づくりや役との向き合い方を伺いました。

運動より食事が大事。普段の食生活はかなりストイックです。

Beauty

35歳とは思えないほど愛らしい顔立ちに、鋼のように鍛え上げられた肉体。そのギャップで世界中の多くのファンを魅了する、チョン・ヘインさん。実際よりかなり若く見えるヘインさんにその秘訣を尋ねてみると「若く見せるのではなく、若く生きるように努力している」との答え。

「ものの考え方や捉え方など、自分が若く生きられる努力を常日頃から心がけています。運動も毎日していますし、口に入れるものにも気をつけています。朝は起きぬけの空腹時に乳酸菌と抗酸化ビタミンを摂って、食事は1日2回。昼と夜に食べるようにして、14時間から16時間くらいは空腹を維持しています。お酒は習慣としては飲まず、飲むのは本当に必要な時だけ。あとはお水を1日に1.5Lは飲みます。ただ、塩分を長く体にとどめるのはよくないので、食事で塩分を摂りすぎたと感じたら、そのぶん水分の量を増やして、できるだけ早く排出するようにしています。こうして話してみると、本当に基本的なことしかしていないんですが、これを全部守るのは案外大変なんですよ」

ドラマ『D.P.‐脱走兵追跡官‐』では元ボクサーの兵役軍人アン・ジュノ役が話題に。ボクシング経験があるという役柄上、説得力のある肉体が求められたが、日頃の運動のおかげで肉体づくりも完璧。

「家に運動のための部屋をひとつ作って、そこにウェイトトレーニング用の器具を置いて、毎日押したり引いたりしています(笑)。ボクシングみたいに特殊なスキルが必要な時は3か月くらい練習すれば大体スムーズに動けるようになりますね。僕としては『D.P.』より『スノードロップ』のほうが大変でした。こちらも同じく軍人役でしたが、特殊部隊出身のスパイという役だったので、当時は午前2~3時まで撮影をし、やっと3時間寝られる…という日々でしたが、貴重な睡眠時間を削ってトレーニングしていました。それだけでなく撮影現場に懸垂バーやダンベルを持ち込み、暇さえあれば体を動かしていたので、今思えばかなり追い込まれていましたね。今はオフシーズンなので、当時に比べると体もだいぶ戻りました」

そんなヘインさんが、運動以上に重要視しているのが食事。

「体を動かすのは好きなので毎日運動することは苦になりませんが、運動以上に大事なのが食事なんです。僕は食べたいものを心の中にストックしておいて、たまにそれを消化するくらいで、普段の食生活はストイックだと思います。鶏むね肉をたくさん冷凍保存しておいて、それを焼いたものとサラダにドレッシングをかけて食べることが多いです。だから僕の場合、料理というより調理に近いかも(笑)。たまごに牛乳を少し足して、ごま油でスクランブルエッグにしたものをご飯にかけて食べるのも好きですね。タンパク質も摂れて、栄養素的にも優秀です」

もともと運動はしていたけれど、健康のために食事に気をつけるようになったのは、とあるファンからの手紙がきっかけだった。

「がんを患っているというファンの方から、作品を見て元気をもらった、今は治療をがんばっているという手紙をいただいたことがありました。僕が俳優という仕事を始めたのは、ただ演じることが好きで、自分が楽しいからでした。でも、そんな僕の作品がそんなふうに誰かの力になり、幸せを感じてくれる人がいるということを知って、考え方が変わりました。この仕事を長く続けるためにはまず健康でいなくちゃいけない、そのためにできる努力をしようと。だから一日の終わりに疲れを感じると嬉しいんですよ。その日一日、一生懸命に生きた気がして。逆に疲れを感じないと、ちょっと物足りないですね(笑)」

Jung Hae In チョン・ヘイン 1988年4月1日生まれ、韓国・ソウル特別市出身。ドラマ『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』で注目を集め、『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』で一躍人気に。最新作は主演を務めた『D.P.‐脱走兵追跡官‐』シーズン2。

スニーカー¥22,000(コンバース/コンバースインフォメーションセンター TEL:0120・819・217) ネックレス¥49,500 ブレスレット¥27,500(共にマリハ TEL:03・6459・2572) その他はスタイリスト私物

※『anan』2023年11月8日号より。写真・神戸健太郎 スタイリスト・鹿野巧真 Ahn Na Hyeon(フィッティング) ヘア・Kim Sung Chan メイク・Lee Soun Yel 取材、文・尹 秀姫

(by anan編集部)