“サウナ×お茶”でデトックス! 究極の“セルフラブ”旅が叶う、ホテルステイのススメ

2023.10.23
つい動きたくなるのが旅だけど、時には旅だからこそインドアに。とことんリラクシーな過ごし方も、アリではないでしょうか。女性でも存分に楽しめるサウナ、増えてます。

あなたに合った“サウナ”と“お茶”で、心身を浄化させる一日に。

デトックスを目的に旅をするなら、近年間違いなく増加中の、サウナに力を入れたホテルに注目を。海を目の前にした絶景や水風呂として川に飛び込めるところまで。多種多様に進化したサウナで体を極限までととのい状態に導いた後、美味しいごはんでチャージ。そのままベッドにGO! できるのが魅力。ボロボロになった自分を脱皮するように、ただひたすらに自分に尽くす、まさに究極の“セルフラブ”旅だ。

京都・比叡山の麓にひっそりと構えるホテル「moksa」は、3種類のサウナを完備。監修は静岡県のサウナ聖地「サウナしきじ」の娘、笹野美紀恵さん。八瀬(やせ)というこのエリアに古くからあった釜風呂・蒸湯(むしゆ)を元に、それらを「蒸庵(じょうあん)」と名付けた。ホテルマネージャーの池田佑樹さん曰く

「1番人気はシックで、“炭化した薪”をイメージした『炭蒸(たんじょう)』。室温は90°Cで、茶室の躙(にじ)り口を彷彿させる背の低いサウナ室の入り口が特徴的です。サウナーに人気なのは『檜蒸(ひじょう)』。室温は同じですが、こちらの方が天井が低くて効果がしっかりめに感じるのかと。女性に人気なのが美容に注力した『美蒸(びじょう)』。ここはミストサウナで、45°Cの設定です。どれもサウナ室の外に湯船と、地下水をブレンドした水風呂があります。水風呂には頭も冷やせるボタン式の滝も。定員3名のプライベートサウナのスタイルなので、複数人で借りるお客様が多いですが、女性お一人の方も増えている印象です」

Entame

チェックイン後すぐに迎えてくれるのは、カウンター「帰去来」でのお茶を楽しむ時間。目の前で陰陽五行に即した、自分の体調に合ったお茶を淹れてくれる。

Entame

3種のサウナのうち、サウナーに人気の「檜蒸」は、入った瞬間から全身が檜の香りに包まれる最高の空間。

滞在時間すべてがデトックスにつながる、“Rebirth”のための環境。

’22年3月オープンの“Rebirth Hotel”「moksa」は、その名の通り“生まれ変わり”がコンセプト。比叡山のパワーも受ける凛とした山の麓で、休息とウェルネス、食事を通して、日々の疲れで滞っていた気を巡らせじっくりと再生させていく。

宿全体のプロデュースは、数々のホテル、ショップのブランディングに携わってきたブランディングディレクターの福田春美さん。“八瀬”という土地が戦乱の中で古くから担ってきた“心身の浄化”の役割を、現代ならではの“お茶”と“蒸湯(サウナ)”という形でモダンに昇華させた。随所に飾られているアートや、ラウンジで用いられる茶器はどれも日本の作家の作品のため、新しくも、宿全体が肌馴染みの良い優しさに包まれている。

ショップでは、前述の茶器やお茶、館内履きとして置かれている『bench』のサンダル、「moksa」オリジナルグッズの御朱印帳、マスキングテープなども購入可能。

薪火で香りが膨らむ地産地消の食材たち。
朝夜の食事は薪火レストラン「MALA」で。“MALA”はサンスクリット語で「循環」や「繋ぐ」の意。地域の固有性を大切にしたコンセプトに繋がっており、食材はmoksaがある八瀬の、さらに奥に位置する緑豊かな大原の土地で採れたものが中心。その日に揃ったものでメニューが組まれるため、その多くが旬の食材で、日替わりに近い料理を楽しむことができる。また厨房奥の薪火も、八瀬に伝わる文化から着想を得たもの。落ち着いた雰囲気の中、オープンキッチンで、ディナーは全7品のコース料理が振る舞われる。

Entame

カウンター希望者も多いのだとか。

Entame

フレンチの技法と京都の和が融合した、どこか親しみを感じるディナーコース。前菜は希少な青魚・スマのたたきをラヴィゴットソースで。ソースには大原で採れたきゅうりをシェフ自らぬか漬けにした、自家製のお漬物の刻みが入っている。

安らぎの時間は、川のせせらぎに包まれて。
山に囲まれた「moksa」は、観光都市の喧騒から離れた、土地の静けさも魅力の一つ。客室では、耳を澄ませばすぐそばの高野川のせせらぎが聞こえ、そこで過ごす時間は安らぎそのもの。サウナで自分自身と向き合った後は、この空間がさらなるリラクセーションに導いてくれること間違いなし。部屋には、京都の薬膳茶ブランド『HAHAHAUS』がmoksa用にブレンドした養生茶、京都・伏見の酒造、黄桜が製造する地ビール「京都麦酒」なども。バスルームのコスメは植物由来のブランド『Waphyto』が採用されている。

Entame

宿の守り神のような愛らしい土像は「moksa jin」。立体造形作家・沓澤佐知子さんの作品で、これは中庭に置かれたもの。エントランスでもゲストを迎えてくれる。

Entame

客室「moksaスイート」。窓の外には宿の美しい苔庭と比叡山の青々とした景色が広がる。

moksa サウナ「蒸庵」は予約制別料金。客室内にシャワーブース、バスタブあり。●京都府京都市左京区上高野東山65 TEL:075・744・1001 チェックイン15:00 チェックアウト11:00 料金/moksa experience(夕朝食付き、オールインクルーシヴ)¥30,150~(2名1室利用時1名あたり) アクセス/叡山電鉄「八瀬比叡山口駅」下車、徒歩約7分。「JR京都駅」から車で40分。https://moksa.jp/

※『anan』2023年10月25日号より。写真・吉村規子

(by anan編集部)