左手歯磨きで脳をリフレッシュ? 疲れを回復する“昼のTips”7つ
疲れを回復する“昼のTips”
日中は、仕事などで気を張る場面が多く、自ずと交感神経優位に。夜の副交感神経への切り替えをスムーズにするためにも、より集中力を高めるTipなどで交感神経優位に保つのが◎。また、適度なリフレッシュやセロトニンの分泌も昼間に行おう。
昼食
1、ランチは低GI値フードで気分スッキリ!
血糖値が上がりやすい朝に引き続き、昼食後、眠くなりやすい人はランチも低GI食がベター。
「白米やパンなどといったGI値の高いものをたくさん食べると、血糖値が急激に上がり、脳に十分な血液が行き渡らなくなるため、眠くなってしまいます。午後もシャキッと仕事をするなら、GI値の低い食べ物の代表格、蕎麦がおすすめ。パスタや大豆食品も、血糖値の急上昇を抑えます」
2、スマホは触らず“マインドフルネスイーティング”
日中は交感神経優位にするのが大切とはいえ、お昼くらいは脳を休ませてあげたいところ。
「スマホやPCは、交感神経を優位にする最たるツール。脳を休ませるために、食事中はこれらをオフ。“マインドフルネスイーティング”にトライしてみて。食べ物の一つひとつの食感やにおい、食道を通る感覚などに意識を集中させることで、副交感神経が優位になり、リラックスモードに」
リフレッシュ
3、左手歯磨きで右脳を活性化。
昼食後にも、疲労から脱するひと工夫を。
「それは左手で歯磨きをすること。とくに脳が疲れて思考が堂々巡りになっている時に有効で、左手を動かすと右脳が活性化。考えがクリアになり、アイデアや打開策が見つかりやすくなります。左手を繊細に動かす動作なら何でもOKですが、右利きの人が左手でお箸を使ったり、文字を書いたりするのは難しいと思うので、歯磨きがおすすめ」
4、マスクの下でニコッと口角上げ!
黙々と作業をしている時に実践したいのがコレ。
「口角を上げて笑顔を作ると、たとえ単調な仕事中でも、脳が『楽しい』と勘違いしてセロトニンや、多幸感をもたらす脳内ホルモンのエンドルフィンが分泌されます。多幸感をおぼえると、腸内環境が整い、免疫力が上がるというメリットも。マスクをしていれば一人でニコニコしていても周りに悟られないので、気兼ねなくできるはず」
5、デスクまわりは青色で集中力UP。
セロトニンの分泌には色の効果も活用して。
「色は人間の思考や心理、行動に多大な影響を及ぼしていて、青色はセロトニンの分泌を促す色とされています。また、セロトニンが分泌されることで集中力がアップするので、文房具などデスクまわりには青色のものを置いておきたいところ。さらに青色は食欲を抑制するため、おやつの食べすぎ防止にも一役買ってくれるのです」
6、背筋伸ばしでストレス撃退。
デスクワーク中、できれば1時間に1回は立ち上がってやるようにしたいのが、背筋伸ばし。
「これは顔を上向きにして胸を張っている姿勢を指します。すると背中や腰、お尻などにある、重力に抗う筋肉『抗重力筋』が活躍。それにより脳内にたくさんのセロトニンが分泌されて、ストレスを感じにくい状態が作り出せるのです。PC作業による前かがみ姿勢の改善も期待できます」
疲労回復
7、15時以降の水分補給はレモン水にチェンジ!
「レモンに含まれるクエン酸には疲労回復作用があります。疲れている時は1日レモン約2個分のクエン酸(2700mg)を摂ると回復へ。レモン水にして複数回に分けて飲むと取り入れやすいかと」
ただし、飲む時間には注意が必要。
「レモンには日に当たるとシミが生成される成分が含まれるため、朝からレモン水を飲んで外出するのは心配。15時以降に飲むようにしましょう」
工藤孝文さん 内科医。福岡県みやま市の「工藤内科」で診療を行う。糖尿病、ダイエット治療、漢方治療を専門とし、女性を対象に疲労回復の診察も行う。著書は『疲れない大百科 ‐女性専門の疲労外来ドクターが教える‐』(ワニブックス)など50冊以上。メディア出演も多数。
※『anan』2021年5月5日-12日合併号より。イラスト・山口 歩 取材、文・保手濱奈美
(by anan編集部)