本をたくさん読むことで語彙力と表現力を高めよう。
家事代行のプロの方にお話を伺うという内容の番組があったのですが、そのディレクターさんに、「今日、お話ししていただく先生は、声が鈴の音のような方です」と言われて驚きました。実際にお会いしてみると、とても上品で優しそうな方で、ディレクターさんの表現がぴったりだと思ったのですが、その言葉のチョイスが面白いと思ったんです。ほかにも、あまり聞いたことのないような敬語をさらりと会話に交ぜてきたり、「くったくのない」などの言葉を使っていて、思わず、“どういう意味だっけ”と調べた場面もありました。ただきれいなだけではない、普段使わないような言葉たちをどうやって知り、ボキャブラリーとして身につけたのか、気になって仕方がありません。その人自身は、明るいけれど声のトーンが低くて品があり、忙しかったり大変そうなイメージの強いテレビ業界の雰囲気には、いい意味であまり染まってなさそう。どちらかというと図書館とかにいそうなタイプで、余裕を感じました。
彼女のようになるためには、まず、いろいろな言葉をインプットするために、本をたくさん読むことがいいのではないでしょうか。勝手なイメージですが、東野圭吾さんの作品が好きそうなので、ミステリーとかを中心に手に取ってみるといいかもしれません。純文学のようなものもよさそうです。あとは、日頃から一つのことについてさまざまな言葉で表現してみたり、同義語を調べてみるなど、トレーニングをすることで、自然とボキャブラリーは増えていきそうです。ほかにも、いろいろと気になる言葉を使っていたのですが覚えていないものもあり、メモをとっておけばよかったと後悔中。また彼女と仕事でご一緒できる日を楽しみにしています!
よこさわ・なつこ 芸人。“ちょっとイラッとくる女”のモノマネで大ブレイク。婚活で培ったテクニックをまとめた著書『追い込み婚のすべて』(光文社)が発売中。昨年2月に第一子を出産。
※『anan』2021年4月21日号より。写真・中島慶子 文・重信 綾
(by anan編集部)