「女の子だけでキャンプをしてみたい!」と活動を開始し、ここ数年は、キャンプコーディネーターとしてTVや雑誌などで活躍する、こいしゆうかさん。「まずは、“キャンプ”に対するこれまでの古いイメージは思い切って捨ててほしい」と、アドバイス。
「キャンプってどうしても汚い、重たい、つらいと思われがち。でも、最近のアウトドアブームでキャンプ場はめちゃくちゃ進化しているんです。温水洗浄便座のトイレがあったり、温泉付きだったり、道具のレンタルが充実しているなど、とても高規格で環境が整っています。また、ギアも女の子向けのアイテムが充実してデザインもかわいいし、軽量化されてコンパクト。今回紹介した私の基本のキャンプ9点セットは全部、一つのバックパックに収まります」
本当の女子キャンプを味わいたいなら、体験の入り口で“お客さん”にならないでと、こいしさん。
「キャンプ上級者に道具を全部用意してもらって、車にも乗せてもらって、テントも立ててもらって…とお膳立てされていたら、いつまでたっても招かれる側で自分で動けるようにならない。本当のキャンプの楽しみは、行く場所や、やりたいことを自分たちでゼロから百まで考えて実践すること。女性が“自立して”やるから面白いんです。自分ひとり分の荷物なら背負えるから、なんなら車がなくたってへっちゃら。電車やバスで行けるキャンプ場もたくさんあります」
ソロキャングッズを揃えたら、さあ、まずはどこへ行く?
「初心者向けのキャンプ場も多いです。まず、女子だけで行くのが不安なら、女性エリアが用意された長瀞オートキャンプ場がおすすめです。電車で行くなら鬼怒川温泉オートキャンプ場もいい。駅から歩いて行けますし、温泉地ですからキャンプ場が温泉付きなのも高ポイント。関東エリア以外だと青川峡キャンピングパークも推したい。こちらはキャンプ道具のレンタルが充実。熟練のスタッフさんが親切に教えてくれるので、ひとりでテントを立てるのが不安なら助けてもらったり、試したい道具について聞いたりもできます。秋は、虫も減りますし、焚き火をしても心地いい季節。キャンプを始めるには、今が絶好のシーズンなんですよ!」
フィンランド製のケトル。かわいい道具で気分を盛り上げる!
スパイスを小分けにして持参する。野外での料理も意外と楽しい!
こいしゆうかさん イラストレーター&キャンプコーディネーター。共著の『私でもスパイスカレー作れました!』(サンクチュアリ出版)が、紀伊國屋書店の料理レシピ本大賞コミック賞に。
※『anan』2020年9月30日号より。写真・小笠原真紀 取材、文・梅原加奈
(by anan編集部)