新宿の街と共に歩んで100年。武蔵野館の歴史に思いを馳せて。
大小さまざまな映画館が集まる新宿の中でもファンが多い新宿武蔵野館が、2020年6月で開館100周年を迎える。これに際し、毎月テーマを設けた記念上映が開催中だ。
大正9年に新宿の発展を祈念し、商店街の有志によって立ち上げられた同館。関東大震災や第二次大戦を乗り越え、現在では、同じく新宿にある姉妹館シネマカリテと共に、新宿の映画文化を支えている。
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100周年期間中は、月替わりで人気作や名作を上映する。12月は、新宿のブランド野菜「内藤とうがらし」とのコラボ企画。江戸時代の新宿で名物だったとうがらし栽培を復活させ、再び広めようと活動しているプロジェクトメンバーが、バスク地方のエスプレット村へ視察に行くのを記念した特別企画で、バスクにちなんだ6作品が上映される。
ラインナップは、バスク語作品では初めて、アカデミー賞外国語映画賞スペイン代表に選ばれたヒューマンドラマ『フラワーズ』(‘14)や、内戦直後のスペインを舞台に、少女の妄想と現実が交錯する様を描くファンタジー『ミツバチのささやき』(‘73)、バスク出身のアレックス・デ・ラ・イグレシア監督のホラー作品など、ジャンルも時代もさまざま。
1月以降も「笑う門には福来る!」「君のヒーロー、君のヒロイン」「心にしみる珠玉の名作」など個性的なテーマが控える。新宿の街で、いまだ観ぬ映画に出合えるチャンスだ。
新宿武蔵野館 武蔵野館100周年記念企画12月「スパイスはいかが~新宿名物! 内藤とうがらしとバスクを巡る旅」 東京都新宿区新宿3-27-10 武蔵野ビル3F/新宿シネマカリテ 東京都新宿区新宿3-37-12 新宿NOWAビルB1 開催中~2020年6月 月替わりのテーマや上映プログラム、そのほかTシャツやパスポートといった記念グッズなどの詳細は、新宿武蔵野館100周年記念特設サイトをチェック。http://shinjuku.musashino-k.jp/100th/
『スガラムルディの魔女』 宝飾店に押し入った強盗団は逃走中に道に迷い、魔女狩り伝説が残るスガラムルディ村に辿り着く。村には人肉に飢えた魔女たちがいて…。監督/アレックス・デ・ラ・イグレシア ©2013 ENRIQUE CEREZO P.C., S.A.- LA FERME PRODUCTIONS-ARTE FRANC ECINEMA
※『anan』2019年12月4日号より。
(by anan編集部)