
左から、阪口大助さん(as 志村新八)、杉田智和さん(as 坂田銀時)、釘宮理恵さん(as 神楽)
『銀魂 THE FINAL』公開から5年。新作映画『新劇場版 銀魂 -吉原大炎上-』の制作を聞いた時の率直な思いを杉田智和さん、阪口大助さん、釘宮理恵さんに伺った。
杉田智和(以下、杉田) あれだけ「これがホントのホントのホントの最後!」と宣伝して、その記憶が鮮明なうちに新作の話が来まして。どうやって言った事実をもみ消そうかと、そればかり考えていました。
阪口大助&釘宮理恵(以下、阪口、釘宮) アハハハハ!!
杉田 あとは新作と聞いて、キャストが変わるのかなと。小栗旬さんになります、とか。
阪口 なんで実写になってんの(笑)。ただ、杉田くんが言うように、TVアニメの「吉原炎上篇」からは16年ほど経っているので、キャストが変わってもおかしくないだろうし、完全に終わったと思っていたので最初は実感が湧かず。
釘宮 大助さんと同じで、新作をやるなんて予想だにしてなくて、“棚から牡丹餅”的な驚きでした。でも、「吉原炎上篇」は放送当時も人気があり、ここを取り上げるんだなという納得感もありました。
阪口 「吉原炎上篇」はギャグとシリアスのバランスがちょうどいいので、新規の人も『銀魂』らしさを感じてもらえると思います。劇場版で新たに参加した真選組や桂も見せ場があり、当時見ていた人たちにも改めて楽しんでいただけるのではと。
釘宮 全く同じ感想です(笑)。
杉田 以下同文。
── 名作「吉原炎上篇」に再び挑む上で意識されたことは?
杉田 新たな監督さんと音響監督さんを迎えた新体制で作るにあたって、前作を再現する必要がないなと思っていました。内容的にも真選組や桂が出てくるなど、自然と新しい向き合い方ができました。
阪口 “こなれた感”が出てしまうと新八っぽくないので、この16年で(自分に)くっついたものは剥ぎ取っておいたほうがいいかなと。意識したのはそれぐらいです。マイクの前に立ったら、新八の台詞が自然と出てくると思ったので。周りも変わってなかったよね?
杉田 うん。
阪口 (阿伏兎[あぶと]役の大塚)芳忠さんは相変わらずカッコよかったし。
釘宮 カッコよかったー!
阪口 日野(聡)くんとかも「高い声、出ないよー」って言いながら、ちゃんと神威でしたし。
釘宮 何も変えないと思っていても、自ずと変わってしまうところはあると思うんです。ただ、私も、こなれたくはなかった。役柄的にもストーリー的にもガムシャラに戦って前に進んでいく、そこを全力でやりたいなと思いました。
杉田 新規で加わるスタッフさんや出演者に“『銀魂』へ入りやすい雰囲気”を作っておきたかった。悪い緊張感はいらないと思うので。
釘宮 そうだよね。
── 安藤尚也監督も銀魂ファンだそうですが、新たに参加する人も皆、『銀魂』を愛していますよね。
杉田 そういう愛情が良い方向に作用している、そこに尽きると思います。(昨年放送された)TVアニメ『3年Z組銀八先生』でも、ガヤの生徒役で入る役者さんの中には『銀魂』を観て育った方も多く、「憧れの銀魂だ。嬉しい」と話してくれました。終わる終わる詐欺とか、何度もヒドいことしてるのに(笑)。感謝しかないです。
阪口 そこに尽きるわな(笑)
杉田 だから僕らも、好きだと言い続けてくれる人たちに応えていく。それで許してください。
阪口 なんで謝った?(笑)
── 今回のananの特集テーマは“惹かれる気持ち”。演じる万事屋3人の惹かれるポイントは?
杉田 誰かのために自然と動けるところですね。互いを支え合っていながら、それぞれが自分を持っているから、もたれ合いに見えない。そこが魅力だと思います。
阪口 新八で言うなら、魅力は“普通さ”。とにかく特異なキャラクターが集まっている作品なので、その中にいると、常識人的な普通さが特異なものに映りますし、彼がいないと収拾つかないですしね。
釘宮 神楽も、言葉にはしなくても大事にしたいものが心の底にしっかりあって。ピンチになった時、考えるまでもなく瞬時に飛び出せる優しさや愛がある。そこが素敵だなと思います。
── 銀さんを筆頭に、口には出さないけれど互いを思い合っているキャラクターばかり。それも、多くの人が『銀魂』という作品に惹かれ続ける理由でしょうか?
阪口 真選組の面々なんかもそうですし。それって、空知先生の性質が反映されているんですかね?
杉田 うん。原作者のスーパーアドバイザーゴリラ・空知先生はあらゆるキャラクターの要素を持ち合わせた化身のような存在なので。
阪口 本当にそういう人。
杉田 作者がそういう人だから、普通なら説教くさく聞こえたり、重くて受け止めるのが辛かったりする言葉も軽やかで、かといってすぐにはじけ飛ぶような柔さもない。それが『銀魂』の素晴らしさです。
Profile
杉田智和
すぎた・ともかず 10月11日生まれ、埼玉県出身。多くの作品で主要キャラの声を務め、近年の出演作に『鬼滅の刃』(悲鳴嶼行冥)、『SAKAMOTO DAYS』(坂本太郎)、『呪術廻戦』(日車寛見)など。
阪口大助
さかぐち・だいすけ 10月11日生まれ、新潟県出身。代表作に『機動戦士Vガンダム』(ウッソ・エヴィン)、『血界戦線』(レオナルド・ウォッチ)など。現在、『炎炎ノ消防隊』(ヴィクトル・リヒト)に出演。
釘宮理恵
くぎみや・りえ 5月30日生まれ、熊本県出身。近年の出演作に『キングダム』(河了貂)、『呪術廻戦』(西宮桃)など。現在、『転生したらドラゴンの卵だった』(マリエル)に出演中。
information

『新劇場版 銀魂 -吉原大炎上-』
原作・スーパーアドバイザーゴリラ/空知英秋 監督/安藤尚也 監修/藤田陽一 脚本/岸本卓 キャラクターデザイン・総作画監督/竹内進二 主題歌/SUPER BEAVER「燦然」 2月13日公開。Ⓒ空知英秋/劇場版銀魂製作委員会
anan 2483号(2026年2月10日発売)より




















