寝具にパステルカラーを取り入れる。
就寝時はリラックスして副交感神経を優位に保つことが大切なので、寝室は穏やかなカラーで統一を。「寝室のカーテンやカーペット、寝具など面積が大きいものは、淡いピンクやブルー、ベージュといったやさしい色でまとめると、気持ちが落ち着き、心身ともにリラックスしてよく眠れます。赤や黒などコントラストの強い色は、交感神経を刺激して筋肉を緊張させてしまうので、避けたほうが無難です」
起きがけ1杯の水で、胃腸に朝を知らせる。
人は寝ている間にコップ1杯分の汗をかいているので、朝起きたときは体が砂漠化している状態。「寝起きはまず、コップ1杯の水を飲んで体をうるおし、血流を促進させましょう。胃腸への刺激になり、体に朝が来たことを知らせるとともに、デトックスを促す効果もあります。急速に内臓を冷やすのはよくないので、常温の水か白湯を飲むのがベターです。コーヒーなどはまず水を摂ったあとに飲みましょう」
熟睡感を妨げない目覚まし時計に。
朝起きるのが苦手だと、けたたましく鳴る目覚まし時計に頼っている人は少なくない。「大音量のアラームでいきなり安眠を断ち切って飛び起きるのは、寝覚めが悪くなって熟睡感が得られにくくなり、体にも心にも負担になります。心地よくスムーズな目覚めのためには、音のボリュームが徐々に大きくなるタイプの目覚まし時計で、ゆっくりと心身を目覚めさせるのがベストです」
起きたら窓から空を15秒見上げる。
太陽の光を浴びると体内時計がリセットされることにも注目。「ベッドから起きたらカーテンを開け、15秒間空を見上げましょう。脳が朝だと認識して眠りを促すメラトニンの分泌がストップし、昼間元気に過ごせるセロトニンの分泌がオンに。また、朝に光を浴びて約14~16時間後に再びメラトニンの分泌が上昇するので、夜はスムーズに眠れるようになります。朝の光を浴びる習慣で、睡眠リズムを整えましょう」
耳もみじゃんけんですっきり目覚める。
なかなかベッドから出られない人に試してほしいのが、耳もみじゃんけん。「耳の上下をぎゅっとくっつけて丸め(グー)、指をチョキにして耳を人差し指と中指で挟んで上下にゴシゴシと動かす(チョキ)、耳をつまんで上、中央、下と順番に外側に引っ張る(パー)。これを好きなだけ繰り返すだけでOK。耳にはツボが集中しており、脳にも近い場所なので、マッサージすることで覚醒作用が得られます」
昼間にセロトニンの分泌を増やす。
元気のホルモン・セロトニンは、夜になると脳の松果体でメラトニンに変化するので、日中のセロトニンが増えると夜もぐっすり眠れるように。「昼間にセロトニンの分泌を増やすには、明るい時間帯にリズミカルに動くこと。1、2、1、2と一定のリズムを刻みながら、手を振り大股で歩く、階段を使う、サイクリングをする。また、カラオケで歌ったり、大笑いするのもセロトニン分泌の活性化につながります」
ともの・なお 睡眠コンサルタント。眠りに関する講演会や商品開発などを行う。著書に『毎朝、目覚めるのが楽しみになる 大人女子のための睡眠パーフェクトブック』(大和書房)ほか。
※『anan』2019年9月11日号より。イラスト・別府麻衣 取材、文・岡井美絹子
(by anan編集部)
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