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「強さ」がキーワード? 女性が支持する“女性アーティスト”の秘密

2019.7.9
アメリカ、韓国、そして日本。ミュージックシーンを席巻し、同性の共感を呼んでいるアーティストと彼女たちが支持を集める背景を、音楽通の二人、谷口由貴さんと高橋 修さんが分析!
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世界中の女性を虜にする“カッコよさ”の秘密とは?

――いま女性から支持される女性アーティストに共通のキーワードは?

谷口:“強さ”が重要なキーワードだと思います。特に、アリアナ・グランデなど洋楽トップアーティストに顕著ですが、SNSの登場によって、そのアーティストのスタンス、生き様までもがダイレクトに伝わるようになりました。そうした時代にあって、政治的な発言を含めてモノ申せる女性の強さが、カッコいいと受け止められています。カーディ・Bは、その音楽もSNSも時代的なカッコよさを体現しているラッパーです。

高橋:政治的なスタンスだけでなく、性に対しても同じことが言えますよね。R&Bシンガー、ジャネール・モネイは自分のセクシュアリティにすごく意識的で、音楽にも反映させている。そうした彼女たちの姿勢は、女性の支持が高いですよね。

谷口:彼女たちが発するメッセージや音楽に触れると、女性リスナーは、「もっと自由でいいんだよ」「みんなと同じでなくてもいい」と勇気がもらえるんです。

高橋:ジャネールには、政治的にも注目すべき点があります。アレクサンドリア・オカシオ=コルテスという、去年、下院初当選したばかりで早くも「アメリカ初の女性大統領になれる」とも目される人物のSNSに、ジャネールが「いいね!」しまくってるんです。

谷口:そうした強さを外に向けて打ち出し、女性を先導するアーティストが注目される一方で、精神的な闇に迫り、ダークさをさらけ出すタイプへの支持も大きいと感じています。

高橋:いまなら、絶対にビリー・アイリッシュですよね。17歳の彼女に、世界が大注目しています。

――いわゆるガーリーなものやボディラインを強調するタイトな服ではなく、ビッグシルエットの個性的ファッションを貫いてますね。

谷口:彼女は、学校に通わずホームスクールで学んだことが、彼女にしか表現できない独自の世界観を作り上げていそう。私は日本の若者研究もしていますが、ビリー・アイリッシュと同世代の日本人も、一昔前と比べて「みんな同じでなきゃいけない」というよりも、「どうやって自分の色を出すか」という考え方の子が多いように思います。

――そうは言ってもなかなか自分らしさを持つことは難しい。

谷口:だからこそ、固定観念に縛られず独自の世界を色濃く表現できて、自分の声を代弁してくれる人への憧れや共感が、強まってきているのでしょう。

高橋:ホールジーも、以前はダークな音楽をやっていましたし、社会問題や性差別への意識の高さも含め、“いま”を強く感じさせるアーティストのひとりです。

カーディ・B

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1992年生まれ。ポールダンサーとして働き、SNSとリアリティ番組出演で人気を経て、’17年、メジャーデビュー。今年、女性ソロアーティスト初となるグラミー賞最優秀ラップアルバム賞を受賞。提供:ワーナーミュージック・ジャパン

ジャネール・モネイ

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1985年生まれ。『The ArchAndroid』でグラミー賞最優秀コンテンポラリーR&Bアルバム賞受賞。映画『ドリーム』など女優としての地位も確立。昨年、「PYNK」のMVで女性器を表現したドレスを着用して話題に。提供:ワーナーミュージック・ジャパン

ビリー・アイリッシュ

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2001年生まれ。今年発表したデビューアルバム『ホエン・ウィ・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥー・ウィ・ゴー?』が、Apple Musicで80の国と地域で1位を獲得。現代美術家の村上隆ともコラボ。

ホールジー

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1994年生まれ。2ndアルバム『ホープレス・ファウンテン・キングダム』が各国チャート1位に輝く。LGBTや自身が経験したホームレスへのサポートも熱心。最新曲「Nightmare」が配信開始。

たにぐち・ゆき(右) 博報堂研究開発局研究員。コンテンツビジネスラボのメンバーとして音楽ヒット予測やコンテンツ消費行動調査などを担当。若者研究にも注力。

たかはし・おさむ(左) 昨年まで、老舗総合音楽誌『ミュージック・マガジン』編集長を20年間務める。今年4月発売された同誌4月増刊号『K‐POP Girls』の編集人。

※『anan』2019年7月10日号より。写真・土佐麻理子(対談) 取材、文・小泉咲子

(by anan編集部)

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