
女性特有のホルモンバランスの変化は、睡眠と密接な関係にあり。生理中の強い眠気などのお悩み&解決法から、就寝時の生理用品の選び方まで、ちゃんと知っておきたいあれこれを聞きました。
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教えていただいた方
Profile
竹元 葉 先生
産婦人科医。「sowaka women's health clinic」院長。日本産科婦人科学会産婦人科専門医。月経トラブルや妊娠、更年期、女性特有の不調等幅広く診療し、ライフスタイルや価値観に寄り添う親身な診療と丁寧なアドバイスが魅力。
Q. 基礎体温のアップダウンは睡眠に影響しますか?
A. 高温期は睡眠の質が下がりやすくなりがちに

基礎体温が上がる排卵後の黄体期(高温期)は、眠気を感じやすい半面、中途覚醒(途中で目覚めてしまうこと)をしやすいため、睡眠の質は下がるといわれています。生理後から排卵までの低温期は、睡眠の不調を感じる人は少ないです。そもそも基礎体温は外的要因に左右されにくいのですが、睡眠不足が続いたり、睡眠リズムが崩れることで、測定値に影響を与えることはあります。正確な基礎体温のデータを把握するためにも、睡眠の質を上げることをおすすめしたいです。
Q. ピルを服用しています。睡眠にはどれくらい影響がありますか?
A. ホルモンバランスの乱れが整いポジティブな変化が
睡眠に直接的な影響が出ることはないと思います。ただ、ピルは排卵を抑える薬ですから、ホルモンバランスの波や乱れが和らぐことで、排卵後の眠気が少なくなったり、睡眠中の中途覚醒が減るなど、睡眠の質が向上し、ポジティブな変化が起こることは考えられます。
Q. PMS(月経前症候群)は、睡眠の質次第で強まったり、和らぎますか?
A. 睡眠不足がPMSの症状を悪化させる場合があります

睡眠不足が重なってストレスホルモンが増え、自律神経が乱れると、PMSの症状が強く出る場合があります。できれば生理前は予定を詰め込みすぎず、ゆっくり睡眠がとれる環境を整えましょう。逆に、ピルやジエノゲストなどのホルモン剤で排卵を抑えると、ホルモンの波がなくなり、PMSや生理痛の症状も緩和され、睡眠の質が改善される可能性も。
Q. 寝ている間の生理用品のベストがわかりません
A. ショーツタイプや「シンクロフィット」の活用を

吸水ショーツやタンポンの推奨時間を超えた使用は、細菌感染が重症化しやすくなり、思わぬ大きな病気に繋がることも。8時間以上交換できないなど推奨時間を守れなそうな時は、使わないほうがベターです。経血量が多い人は、ショーツタイプのナプキンを使うと安心。夜用ナプキンと「シンクロフィット」を併用するのもおすすめ。
Q. 生理前になると寝付きが悪くなることが。なぜでしょうか?
A. 体温の高さやストレスが眠りを邪魔する可能性も

排卵期から生理までの黄体期は、卵巣から黄体ホルモンが分泌されることで、体温が高くなります。体温が高いままだと中途覚醒しやすく、思うような睡眠がとれないという人は少なくありません。また、生理前は精神的なアップダウンが起きやすい時期でもあり、普段であれば気にしないようなことを考えすぎてストレスや不安を抱えてしまい、寝付きが悪くなることも。辛さを感じている人は、寝付きを促す漢方やハーブティーで対策をしてみるのもおすすめです。
Q. 生理期間、 どうしても日中に眠くなってしまいます
A. 鉄分を補うことや血糖値の急上昇を抑制して対策を
夜間の睡眠の質を上げること。また、鉄欠乏や貧血が原因で眠気が出る人もいるので、サプリや、鉄製のフライパンの活用で対策を。ホルモンの影響で過食になりやすく、血糖値スパイクが強い眠気の要因になることも。生理前や生理中は特に血糖値を安定させる工夫が必要です。
COLUMN
自分の体とうまく付き合いながら、睡眠の質を整えるには
女性はホルモンバランスの影響を受けやすいからこそ、自分の体を知ることが助けになる。
「生理周期や日々の体調をトラッキングして、体の不調が出やすい時期をあらかじめ知っておくと、対処がしやすくなります。それは、睡眠に関しても同様。たとえば、眠りが浅くなりやすい黄体期や、重い眠気が出やすい生理中は、アルコールの摂取で睡眠の質が落ちるのを防ぐために飲み会の予定をずらしたり、一定期間だけでも睡眠リズムを崩さないように努力するなど、十分に睡眠がとれるスケジュールを立てることで対策をとれます。眠気が強い時は寝るのが一番ですが現実的に難しく、生理休暇もなかなか取りにくいですよね。自分の体を主体的にコントロールしてセルフケアをすることが、自分を助けることに繋がります」
気になることがある場合は、医師に相談することも大切だという。
「睡眠に関する悩みだと思っていたことの背景に、栄養不足や甲状腺の病気、更年期など、さまざまな理由が隠れていることがあります。気になることがあるのであれば、病院やクリニックで相談を。症状を丁寧に見ていくことで、睡眠以外の要因が見つかるかもしれません」
anan 2508号(2026年8月19日発売)より

































